万葉うたいびと風香®’s ブログ

万葉うたいびと風香®のブログです。

夢のかたち

2018年11月27日 | なごみ
先日のNHK『中部ネイチャーシリーズ』
「剣岳の謎に迫る 1000年前の登山ルートを探れ」

ゲストは探検家、作家の高橋大輔氏。

「物語を旅する」をテーマに、世界各地の神話や伝説を検証し、舞台となった“現場”を探る旅を続けてみえるそうだ。

番組の中で、
なぜいにしえ人たちがこの山に登らなければならなかったのか、それを知ることが僕の夢です、

確かそんな意味合いのことをおっしゃっていた。

夢っていうと、思い描いていることを形にして実現することと思い込んでいたが、
そうか、
目には見えない自身の思いを実現することも夢なんだ、、と思えたら身体の中に何か走るものを感じた。


立山連峰遠望

課題を頂く度に、いったいなぜこの歌が読まれたのだろうと、他者にしたら無駄に思えるような時間をかけて遠回りして歌の背景に微力ながら迫ろうとあがいている自身は夢の途中であり、夢のかたちだったんだな。

偶然にもその夢の実現を叶えて下さる方々との出会い、それはやはり必然的だったのかもしれない。

万葉うたいびとがなに者か、自分自身を教えられたようでちょっぴり嬉しかった。

ご近所さんが無人販売を始めた。

主役はもみ殻くん炭なるもので、もみ殻をいぶして炭にしたもの。
昔はあちらこちらの農家が作っていたらしい。
土壌改良材になるとか。
そんな伝統を伝えようと、町内名士の方が作り、車の往来が頻繁なご近所さんの軒先に置いてみようとなったらしい。

あっと言う前に、有志の方々の日曜大工で無人販売所が完成、翌日には大きな手作り看板まで運ばれてきた。

この無人販売所、始まってまだ1週間足らずも以外にも近隣住民の光となっている。

今日は車が止まってくれたとか、さくら用に置いてあるご近所さん製作の野菜の苗が売れたとか、そのお値段はいずれも営利目的でないもので、向こう三軒両隣、皆で喜びを共有させてもらっている。

無人販売所の恩恵は直接私にも。
店先で売れ残った苗が運ばれてくるはずだったが、何故か店先に並ぶ前の苗が届くようになった^o^

ただ植えるだけでいいのよ、
肥料は買わなくていいわよ、与えるとき時にもってくるからね、と。

定年退職とともに農業学校に入られ本格的な学びをされた至れり尽くせりのおばさんの笑顔と共にやってきた苗。

現在、紅菜苔(こうさいたい)、サラダからし菜、サニーレタス、水菜、ネギ、ニラ、絹さやえんどうの7種、初めての野菜作りに挑戦中!



人の立たない無人販売所は地域を守り、人を繋げてくれている。

なんだか万葉集みたいだわ^ ^

石見神楽 刈谷チャリティ特別公演

2018年11月17日 | なごみ
お誘い頂き、石見神楽をみてきました。



主催は石見神楽刈谷実行委員会 後援は東海島根県人会、刈谷市などなど。

会場は満員御礼!

神楽を演じるのは、白谷神楽社中の皆さん。島根県鹿足郡吉賀町からお見えです!

開演前には、この吉賀町長さんの挨拶も。町をあげて応援して下さっているんですね。
町長さんの挨拶が実にスマート!
話が上手い!!

まずは 石見神楽「塵輪」(じんりん)。仲哀天皇御代の神話。

神楽歌と言の葉で紡がれ、ストーリーが明確で私でも理解できる。
笛、太鼓の8拍子のリズムワーク。
仲哀の時代で日の神、の文言には、一瞬、度肝を抜かれたが神楽の表現なのかな。


ロビーにて。重量感ある!


次に安木節保存会大師範、どじょっこ倶楽部による安木節。
歌に合わせて、8才、10才の子供2人による「どじょうすくい男踊り」
なんとも愛らしく可愛らしい姿で会場を賑わせた。
写真がないのが残念!

ラストは石見神楽「大蛇」(おろち)。



ロビーにて。

八岐大蛇の圧巻の演技に圧倒!
これだけの演技を地元の方々で引き継いでいっていることにも石見神楽に根付いた土着愛を感じずにはいられなかった。



神楽は元来、鎮魂、招魂儀礼とされ先般の仮面とも共通する。

万葉の世界観をも垣間見れたひとときを過ごし、会場を後にしました!
ありがとう!
感謝!








仮面舞踏会

2018年11月14日 | なごみ
古代史を学ぶようになって、今まで見向きもしなかった こと、もの、などがふとひかかるようになった。

また万葉集を知れば知るほどに当時の習俗抜きでは語れないことを歌から教わっている。

今回隣市で興味深い企画展があることを知り訪ねてみることにした。



民族仮面だそう。
ワクワク!


近場ながら初訪問。

無料です。

写真オッケーとの事。

一階、常設展では猿投西南麓古窯跡群を中心とした展示で、復元模型などもいくつかありとても丁寧でわかりやすい解説がしてあった。学芸員さんの熱意と情熱が伝わってくるようだ。


白鳳時代!複弁の軒丸瓦。
たぶん川原寺式。
一気に大和へーー!


二階は今回の秋季特別展。

不二真直(ふじますく)氏(工学博士)コレクション展。


朝鮮半島。
眉間に花佃(かでん)がみられ、2つに結髪されているのは、さしずめ万葉美人か!


ネパール。
タイル状に貼られている。


鶴にしかみえないが、よくみると耳らしきが!


インドネシア。
迦楼羅ーー!と思わず声が出た!拝観者は私だけながらもごめんなさい!


アフリカ。

展示パネルには折口信夫にも触れてある。褒め称えるの意味を持つ「ほ」は秀。
いい「気」を吐いて相手に分け与える、、、という意の事が書いてあった。

古代の世界観だ。



こちらは八の字の口を持つ。

解説パネルによると、人間は絶えず小さな尺度によって分別していきている。
本来ひとつであることを、分別なく平らに生きようという表現だとか。

様々な仮面の裏側に込められたそれぞれのメッセージ。

見事な仮面舞踏会に幸せを感じて帰路についた。

やはり本物はいい!

ほっ!




風土に響く万葉ヒストリーソング

2018年11月11日 | なごみ
大和でのコンサートを終えちょうど1週間。

嬉しい知らせを頂いた。

まずは「とことめの里」から。

三重県津市一志町八太にある式内社、波多神社の宮司さまより、神社での七五三、例大祭などの日に万葉ヒストリーソング「とことめの里」のCDを流し、おみえになった方々に親しんでもらっていると。


もう1つは、奈良県桜井市より。
今日行われた桜井市芸術芸能祭において、郷土芸能保存振興会の皆さんが万葉ヒストリーソング「文に麗はし」で踊って下さったと。


私の力は微力であるが、こうして地域の皆さんに愛され風土に響く万葉ヒストリーソングとなっていることはまさに万葉うたいびと冥利に尽きる。

歌はそこで暮らす人々の中でこそ、なおさらに生き生きとよみがえる。

愛知で暮らす私自身は、どの地域においてもほんの一瞬歌うことが可能なだけで、本来のそれは所詮叶わぬ夢。
しかしこうして皆さんによって私の夢が叶えられていることは奇跡としか言いようがなく、ただただ感謝申し上げます。


万葉うたいびとは私自身、たった一人しかいないが、こうした地域で育てて下さっている方々の存在が私自身の原動力となって身体中に染みていくようです。

大切に、大切に育てて下さってありがとうございます。


今年は暖冬傾向にあるとか。


モズ。日参してくれています。




天武、持統天皇

2018年11月10日 | なごみ
天武、持統天皇を語るに藤原宮と共に忘れてはならないのが、薬師寺。

本来は藤原京近くにあった(本薬師寺)が遷都と共に現在の西の京に遷された。

久しぶりの訪問。


薬師寺金堂。
薬師如来の脇侍、日光、月光菩薩は白鳳時代の仏像の中でも眼を見張る美しさ。
柔らかな衣紋線とそのたたずまいに心洗われる。初めて目にした時から心奪われた。

西塔内陣の特別公開も。

四方に仏教の守護神、四天王である持国天、広目天、増長天、多聞天を祀り、心柱周囲初層には釈迦の生涯後半が近代芸術家によって表現されていた。

大好きな薬師寺東塔は現在解体修理中。

張り巡らされている工事用フェンスの周りに解体中わかった劣化の様子が。


機械音がしない木づちの音だけが響く東塔周辺はさらなる向こう1000年へと遺していく職人さん達の心意気が感じられた嘘のない万葉の空間。


おや?


真っ白なヘルメットが整然と並ぶ。
今だけ見られる風景ね。


東院堂 聖観世音菩薩像。時代は下るが日光月光さんとはまた違った洗練された美しさ。

いつ行っても私の歩き方は同じ。

やはり薬師寺は自身の心の浄化の場。






東院堂近くの椿。蕾はまだ固いがほんわかとした温かさが伝わってくる。



天武、持統天皇。
歌から伝わってくる二人の思いは、文学も歴史も包み込み、想像以上にグローバルな視点で『日本』を築こうとした、真摯な二人の姿と、それを歌で支えた宮廷万葉歌人たちの姿が浮かびあがる。


絶体絶命かと思う程の喉の状態を何とか乗り越えたライブを終え、ご褒美ランチ!



ありがとうございます!!

感謝!

2018年11月04日 | なごみ
本日の万葉浪漫フェスティバル、無事に終了しました!

沢山の方々に足をお運び頂きましたこと、心より厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました!

朝、愛知県はパラパラと雨粒が。
車窓から眺める三重県も雨。
あらら、、、と思いきや奈良に入るや否太陽の光が!

さすが天武天皇と持統天皇ですね!


リハ前、藤原宮跡。


控え室が基壇前!おー豪華!


本番〜!

今日のタイトル、
『万葉ヒストリーソングで紡ぐ万葉浪漫紀行』

全てこの時代を生き抜いた万葉歌人たちの歌で綴ってみました。

お届けした楽曲
秋の風吹く 額田王/鏡王女

神岳の黄葉 持統天皇
名張の山を 当麻真人麻呂が妻 /石上大臣
とことめの里 /吹黄刀自
妹が結びし /柿本人麻呂
伊勢志摩の島影 /柿本人麻呂


皆さまありがとうございました!



いよいよ11月4日!

2018年11月02日 | なごみ
ノドのコントロールも順調、、、だったはずだった。

ところが。

朝起きると明らかに炎症を感じるノドの痛みが!

あーーー!

奈落の底にーー!

漢方にうがい、手洗い、鼻うがい、トローチなどなど。

やれることはやり尽くして行こう。

本番は明後日。

心尽くして向かいたいと思います。

どうぞよろしくお願い致します^ ^