2018年の芥川賞受賞作の
『おらおらでひとりいぐも』(若竹千佐子 著 2017年 河出書房新社 刊)
を読みました。
74歳、ひとり暮らしの桃子さん。
おらの今は、こわいものなし。
結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。
身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕 . . . 本文を読む
万城目学さんの『とっぴんぱらりの風太郎』(2013年 文藝春秋 刊)を読みました。
天下は豊臣から徳川へ──。重なりあった不運の末に、あえなく伊賀を追い出され、京(みやこ)でぼんくらな日々を送る“ニート忍者”風太郎(ぷうたろう)。その人生は、1個のひょうたんとの出会いを経て、奇妙な方向へと転がっていく。 やがて迫る、ふたたびの戦乱の気配。だましだまされ、 斬っては斬られ、燃えさかる天守閣を目指 . . . 本文を読む
昨年12月に出た
モーターファン別冊「歴代いすゞセダン&クーペのすべて」(三栄書房)を
本屋さんで見つけて衝動買いしてしまいました。
ニューモデル速報でお馴染みの「すべてシリーズ」
本屋さんで見掛けるとついつい立ち読みしてしまいます。
お気に入りはデザインインタビューのページ。
開発に携わった人たちを交えての解説を軸にイメージスケッチから、
候補案、決定のプロセスまで詳細に書かれており、
. . . 本文を読む
2009年の本屋大賞で2位になった
和田竜さんの『のぼうの城』(2007年 小学館 刊)を読みました。
時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一、落とせない城があった。武州・忍城。周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた。城主・成田長親は、領民から「のぼう様」と呼ばれ、泰然としている男。智も仁も勇もないが、しかし、誰も及ばぬ「人気」があった―。(「BOOK」データベースより)
和田竜さん . . . 本文を読む
『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』
(白田 著 2018年 ポプラ社 刊)を読みました。
昨年8月、小説投稿サイト『小説家になろう』に投稿された
「三億円事件」の犯人を名乗る男の事件の真相を一部始終告白した文書。
それをポプラ社が書籍化したモノです。
近年、これだけ惹きつけられるタイトルを見たコトがありません!
「三億円事件」と言えば、日本の犯罪史上最も有名な事件であり、
警 . . . 本文を読む
恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』(2016年 幻冬舎 刊)を読みました。
大御所作家で構成された選考委員が選ぶ文学賞の最高峰である直木賞と、
全国の書店員さんの投票で選ばれる本屋大賞という消費者目線の賞の
両方を受賞したまさに誰が読んでも面白い本、
期待が大き過ぎて少々心配になりましたが、期待を上回る面白い本でした。
舞台は、回を追うごとに評判の上がってきた芳ヶ江国際ピアノコンクール。
・「劇 . . . 本文を読む
会社で定期購読している『日経MJ』(日本経済新聞社 発行)
MJはマーケティング・ジャーナルの略で、1971年に日経流通新聞として創刊し、
2001年に現在の名称に。月・水・金の週3回、朝刊のみの発行です。
流通業に的を絞った新聞ですが、現在流行っているモノをいち早く紹介したり、
新たな取り組みなどのメリット・デメリットを分析したりと誰でも楽しく読めます。
そんな日経MJの最近のお気に入 . . . 本文を読む
2017年の本屋大賞の第2位になった森絵都さんの
『みかづき』(2016年 集英社 刊)を読みました。
昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い―。山あり谷あり涙あり。昭和~平成の塾業界を . . . 本文を読む
2017年に直木賞を受賞した佐藤正午さんの
『月の満ち欠け』(2017年 岩波書店)を読みました。
あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。 (岩波書店HPよ . . . 本文を読む
伊坂幸太郎さんの最新作
『フーガはユーガ』(2018年 実業之日本社 刊)を読みました。
常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。 内容(「BOOK」データベースより)
伊坂幸太郎さんらしい、なんともヒトを喰ったような作品 . . . 本文を読む
『あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続』
(宮部みゆき 著 2018年 KADOKAWA 刊)を読みました。
江戸は神田の筋違御門先にある袋物屋の三島屋で、風変わりな百物語を続けるおちか。 塩断ちが元凶で行き逢い神を呼び込んでしまい、家族が次々と不幸に見舞われる「開けずの間」。 亡者を起こすという“もんも声”を持った女中が、大名家のもの言わぬ姫の付き人になってその理由を突き止める「だんまり姫」 . . . 本文を読む
高村薫さんの『レディ・ジョーカー』(1997年 毎日新聞社 刊)を読みました。
人質は350万キロリットルのビールだ―業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。
犯罪が犯罪を呼び、増殖し続けるレディ・ジョーカー事件。犯人たちの狂奔と、それを覆い尽くす地下金融の腐臭 . . . 本文を読む
北方謙三さんの『火眼 チンギス紀1』(2018年 集英社 刊)を読みました。
ユーラシア大陸に拡がる人類史上最大の帝国、その礎を築いたチンギス・カン。
波乱に満ちたその生涯と、彼と出会った様々な英雄たちの生きざまを描く、新たな歴史大長編、ついに開幕!
12世紀、テムジン(のちのチンギス・カン)は、草原に暮らすモンゴル族のキャト氏に生まれた。10歳のとき、モンゴル族を束ねるはずだった父イェス . . . 本文を読む
東野圭吾さんの『魔力の胎動』(2018年 KADOKAWA 刊)を読みました。
『ラプラスの魔女』(2015年 KADOKAWA 刊)の前日譚となる連作短編集です。
・峠を越えたスキー・ジャンパーを復活させる話
・予測不可能なナックルボールを捕球する話
・恩師の息子の死の真相を解き明かす話
・パートナーの自殺により意欲がなくなった天才音楽家の話
以上4作は円華の超人的な能力を目の当 . . . 本文を読む
ミュージカルでお馴染みの
『レ・ミゼラブル』(ヴィクトル・ユゴー 著 1862年発表)を読みました。
以前読んだ伊坂幸太郎さんの『ホワイトラビット』(2017年 新潮社 刊)で、
『レ・ミゼラブル』が取り上げられており、そう言えばタイトルは知っているものの、
ミュージカルも
映画も
原作もまったく触れたコトがなかったので、いい機会だと思い読んでみました。
ちくま文庫版の西永良成さん . . . 本文を読む