
爆風スランプの歌をもう一曲。
爆風スランプで一番好きな楽曲が『大きな玉ねぎの下で』です。
1985年に発売した2ndアルバム『しあわせ』に

収録されているバラードで、
この年、初の武道館公演が決まった爆風スランプは、
満員にならなかったらどうしようと、空席があるのには理由があると
つくったのが『大きな玉ねぎの下で』です。
当時は武道館でライブをするのが、全国のバンドの目標であり、
武道館を満杯にするのが、一番のステイタスでした。

特に爆風スランプは武道館公演をPRするために
『嗚呼!武道館』という12インチシングルを発売するほど
(「1985年12月13日金曜日」を連呼する画期的な歌です)

武道館に対して特別な思い入れがあるバンドでした。
文通をしている相手をライブに誘ったものの、彼女は現れず
涙を浮かべて玉ねぎを見上げるって内容です。
ちなみに「玉ねぎ」とは武道館の屋根の上に乗ってるアレです。

「玉ねぎ」の一言で珠玉のバラードが爆風スランプに染まるのが見事です。
セカンドアルバムを聴いて切ない歌詞と心に染みる歌声に
すぐに好きになりました。
「アナウンスの声に弾かれて 興奮が波のように~♪」とか
ライブが始まる前の期待感を含んだ熱さが伝わってきます。
ただこの歌、主人公の少年が可哀想でなりません。
空席の言い訳のための歌と知ればなおさらです。
切ない終わり方だからこそ、名曲になり得たのでしょうけど
当時のボクはそんなコトはつゆ知らず、
なんとかしてハッピーエンドにできないモノかと考え、
自分で歌詞をつくって歌ったりしてました。
♪九段下の駅へ向かう人波を
息せき切らし逆らって走る
少女は手に僕の写真握りしめ
ふたりの出逢い照らす玉ねぎ♪
あらためて書いてみるとこっ恥ずかしいんですが。
1989年にリメイク版の『大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い』が
シングルで発売され、コスモ石油のCMソングにも。

ひょっとしてハッピーエンドになってないかと期待して聴いたのですが、
歌詞はそのままでした。
ところが最近知ったのですが、1999年にYURIMARIという女性デュオが
『初恋~はるかなる想い』という曲をリリース。

なんとこれは『大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い』のアンサーソングとのコト。
気になる作詞はサンプラザ中野さん。
ハッピーエンドではありませんが、来れなかった理由が知れてよかったです。
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