運送日誌をはなれ・・ちょつと気になった新聞記事・・・
82歳の父が障がいのある娘・53歳を絞殺した事件です。主に世話をしていた母親が亡くなり、その十日後のことでした。
娘は食事・排泄などに介助が要った。週四日は障害者施設に通っていた。通所しない日は、被告の妻と介護していた。妻の死後、父は失禁した娘をたたくなどしたという。
検察側の主張では、妻が亡くなって五日後に、「もう耐えられない」として殺害を決意し名古屋城域内にて殺害した。
一方弁護側では、通っていた施設の職員と相談したが、宿泊施設への入所はすぐにはできないと知り悲観したと主張。
以上が事件の概略です。
親なき後、障がいをもった子の行く末への不安はとても強いものです。その底なしの不安が、子殺しの動機になることはよくわかります。この事件で思ったこと・・・
- 老親二人でなんとかしていた介護が突然一人ですることになりパニック状態になった。妻の死・・即殺害となってしまった。
- 施設の職員に相談したが、すぐにも入所させたい・・逃れたい・・という気持ちが先行した。緊急の対応があることに耳を貸さなかったようだ。例えば、ヘルパーによる入浴サービスや生活介護などを利用することだ。父は高齢であり、日頃より福祉サービス等の知識が少なかったよに見える。
- 施設職員はその説明が父親に届かなかったことを悔いていた。障がいのある子と何十年もくらしていくには、福祉サービスや、数多くの関係者の助言・協力が要ります、決して家庭内に抱え込んではだめです。それらのノウハウが高齢の父になかったのが残念です。また親身にそれらを説明する人が周りに一人でもいたら・・
一つのハードル・・一時的にでも緊急介護してもらうサービスを利用する・・を超えさえすればこの事件はなかったかもしれない。
障がいのある娘を持つ自分にはなんとも 身につまされる寂しい事件です。