フランスの映画専門誌『カイエ・デュ・シネマ』といえば、かつてフランソワ・トリュフォーが健筆を振るったことでも知られる、その道の頂点。この雑誌が、10月号で「日本アニメ」を特集しています。
名前だけは学生時代から知っていたものの、実際に手に取って読むようになったのは、ごく最近。ソルボンヌのコンフェランス(講義)で映画に関するものを今学期とっているのですが、非常に面白い。その講師がこの雑誌を読むよう勧めているので、少しだけ拾い読みをし始めました。その10月号の特集が、たまたま日本アニメ特集だったわけです。
日本アニメといえば、宮崎駿監督。監督へのインタビューはすでにいろいろな所で出ているので、この特集では、スタジオ・ジブリの鈴木社長と、宮崎監督の息子で今年はじめて長編アニメを監督した鈴木吾郎氏へのインタビューを載せています。
鈴木社長は、スタジオ・ジブリでは宮崎駿監督の賛同がないと何事も進まないこと。最新作『Tales from Earthsea』のアイデアは宮崎駿監督からでているが、自ら監督として完成させるには年えお取り過ぎたと断念。息子の吾郎氏にスタジオ・ジブリとしてその任を託したこと。吾郎氏には鈴木社長が付きっ切りで作業手順から全てノウハウを伝えたこと。今までの世代にはない、若い世代の新しい感性に期待していること。できることなら『平家物語』をアニメ化してみたいこと。こういったことを語っています。
一方の鈴木吾郎監督は、父親にこんなものは見るなと言われながらも、『うるせい奴ら』などのTVアニメに夢中になっていたこと。『Tales from Earthsea』の冒頭の部分にドラゴンが出てくるのは鈴木社長のアイデアであること。しかし、自分と父親の宮崎駿監督には演出の違いがあること、例えば父親は主人公に主観的な思いを入れて描くが、自分はキャラクターの何人か、あるいは全ての背後に自分の視点を置いていること。こういったことを述べています。
詳細はともかく、いま日本文化といえば、一にアニメ。政府も“ポップカルチャー”の海外での人気に注目し、ようやく勉強会を立ち上げ、「アニメ文化大使」や「日本マンガ大賞」の創設を計画しているようです。当然のことで、一日も早く、話題性のあるしっかりしたイベントにして欲しいと思います。何しろ、こちらで学生(フランス、そして世界からの留学生)が知っている日本人といえば、いまや、宮崎駿、村上春樹、北野武の三氏なのですから。
↓アクセスランキングへ「励みの一票」をお願いします!
日記アクセスランキング
名前だけは学生時代から知っていたものの、実際に手に取って読むようになったのは、ごく最近。ソルボンヌのコンフェランス(講義)で映画に関するものを今学期とっているのですが、非常に面白い。その講師がこの雑誌を読むよう勧めているので、少しだけ拾い読みをし始めました。その10月号の特集が、たまたま日本アニメ特集だったわけです。
日本アニメといえば、宮崎駿監督。監督へのインタビューはすでにいろいろな所で出ているので、この特集では、スタジオ・ジブリの鈴木社長と、宮崎監督の息子で今年はじめて長編アニメを監督した鈴木吾郎氏へのインタビューを載せています。
鈴木社長は、スタジオ・ジブリでは宮崎駿監督の賛同がないと何事も進まないこと。最新作『Tales from Earthsea』のアイデアは宮崎駿監督からでているが、自ら監督として完成させるには年えお取り過ぎたと断念。息子の吾郎氏にスタジオ・ジブリとしてその任を託したこと。吾郎氏には鈴木社長が付きっ切りで作業手順から全てノウハウを伝えたこと。今までの世代にはない、若い世代の新しい感性に期待していること。できることなら『平家物語』をアニメ化してみたいこと。こういったことを語っています。
一方の鈴木吾郎監督は、父親にこんなものは見るなと言われながらも、『うるせい奴ら』などのTVアニメに夢中になっていたこと。『Tales from Earthsea』の冒頭の部分にドラゴンが出てくるのは鈴木社長のアイデアであること。しかし、自分と父親の宮崎駿監督には演出の違いがあること、例えば父親は主人公に主観的な思いを入れて描くが、自分はキャラクターの何人か、あるいは全ての背後に自分の視点を置いていること。こういったことを述べています。
詳細はともかく、いま日本文化といえば、一にアニメ。政府も“ポップカルチャー”の海外での人気に注目し、ようやく勉強会を立ち上げ、「アニメ文化大使」や「日本マンガ大賞」の創設を計画しているようです。当然のことで、一日も早く、話題性のあるしっかりしたイベントにして欲しいと思います。何しろ、こちらで学生(フランス、そして世界からの留学生)が知っている日本人といえば、いまや、宮崎駿、村上春樹、北野武の三氏なのですから。
↓アクセスランキングへ「励みの一票」をお願いします!
日記アクセスランキング