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女性初の大統領、なるか?

2006-11-18 05:15:54 | マスコミ報道
ご存知のように、16日に行われた社会党員による次期大統領選の候補者選挙、直前になって、ある程度接戦になるのではないかとか、1回目の投票ではロワイヤル女史も50%を獲得できずに上位2名の決選投票になるのではないか、といった憶測がでてきましたが、そんな風評を吹き飛ばすかのように、ロワイヤル女史が60%強を獲得して社会党の公認候補になることが決まりました。


17日のLe Figaro(フィガロ紙)の一面です。晴れやかなロワイヤル女史の笑顔です。ロワイヤルの文字に後光が射しています。218,771人が投票権を持ち、投票率が約80%、その60%がロワイヤル氏に票を投じたことになります。インターネットでの入党申し込みが可能になり、今年だけですでに7万人の加入があった。その若い人たちがみな清新なイメージのロワイヤル氏支持に回ったのが大きいとか言われています。

日本でも報道されているこのニュース、フランスのメディアはどう伝えているでしょうか。いいチャンスですので、パリで出ている無料日刊紙3紙をご紹介しましょう。(写真はいずれも17日付の第一面です。)


metro(メトロ紙)です。パリ市内では、主要なメトロ駅の出口で配布していますので、通勤にメトロを利用するサラリーマンや学生を中心に読まれています。タブロイド版・カラーで、32ページあります。


20minutes(20分)という新聞で、その名の通り20分で必要なニュースがすべて読めてしまう、という編集になっています。A4・カラーの40ページ。読者数(発行部数ではありません)が多く、最近のデータでは、L'equipe(レキップ紙・日刊スポーツ紙)の240万人、Le monde(ル・モンド紙)の189万人に次いで、188万人で3位だそうです。因みに、4位はLe parisien(パリジャン紙)、5位がLe Figaroだそうです。


Direct soir(ディレクト・ソワール紙)、夕刊の無料新聞です。タブロイド版・カラーで、28ページ。メトロ駅の出口などで配布しています。

こうした無料新聞が発行されるに従い、以前からの新聞はその発行部数を落とし、経営が苦しくなっているようです。もともと、といっても100年も前の話ですが、フランスはアメリカと並ぶ新聞大国でした。それが2004年時点では、日刊紙の総発行部数が、無料紙も含めて793万部、日本(7,036万部)の9分の1です。Le mondeやLe Figaroといった高級紙といわれる新聞の発行部数は、30万から40万部。日本の大新聞は確か1,000万部近くありますね。大きな差ですが、その部数減には無料新聞の発行以外にも、編集や印刷の近代化の遅れ、収入減をすぐ料金値上げで解決しようとした経営判断、ニュース週刊誌の人気などが挙げられ、長年かかって減少してきているようです。しかし、それにしても今日のフランス人がこれほど新聞を読まないとは・・・単行本も20万部も売れると大ベストセラーだそうですし・・・新聞人やインテリたちは全てをテレビの普及のせいにし、低俗番組と非難していますが・・・この国の活字文化は、衰退してしまったのでしょうか? それとも、量より質?

ロワイヤル女史の話からマスコミの話になってしまいましたが、来年の大統領選挙については、与党側でもサルコジ内相に対抗する形でシラク派の巻き返しが始まっており(シラク大統領の3選出馬、あるいは、ド・ヴィルパン首相かアリヨ・マリ国防相の立候補・・・)、近々まとめてご紹介しようと思います。


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