rong>秋耕のいちまいの田をうらがへす 長谷川素逝
{いちまいの田}が何を意味するのか
作者は読み手にその解を投げかけて売る
一枚だけになった田なのか
体力的にいちまいより耕せなくなったのか
家人にもう止めよと言われての一枚か
秋耕の季語がその解を幾重にもひろげる
(小林たけし)
【秋耕】 しゅうこう(シウカウ)
秋の収穫の終わった畑や稲を刈った後の田の土を鋤き返しておくこと。翌年の作業を容易にするためであったり、裏作のためであったりする。
例句 作者
秋耕のつぶさに移る日影かな 松村蒼石
潮騒にまぎれて僧の秋耕す 心山義明
離宮裏秋耕もまたしづかなり 丸山哲郎
焼石を谷に投げては秋耕す 長谷川かな女
秋耕や芋づるもやす傍に 高浜虚子
牛もろとも崖に影して秋耕す 大野林火
小鳥くる秋耕のわが休むたび 宇井十間
秋耕のわれにひろごる空の蒼 雲戸喜代
秋耕の畝が入りくる家の中 宮坂静生
秋耕の頬の羽虫を払ひつつ 高木知子
長城の切れ端を目に秋耕す 日原傳
秋耕のつぶさに移る日影かな 松村蒼石
潮騒にまぎれて僧の秋耕す 心山義明
離宮裏秋耕もまたしづかなり 丸山哲郎
焼石を谷に投げては秋耕す 長谷川かな女
秋耕や芋づるもやす傍に 高浜虚子
牛もろとも崖に影して秋耕す 大野林火
小鳥くる秋耕のわが休むたび 宇井十間
秋耕のわれにひろごる空の蒼 雲戸喜代
秋耕の畝が入りくる家の中 宮坂静生
秋耕の頬の羽虫を払ひつつ 高木知子
長城の切れ端を目に秋耕す 日原傳