秋の夜の男匂はすサクソフォーン 白田哲三
「男匂わす」は言いえて妙
サクスホン走者は凡そが男性だ
句意は聞こえてくるサクスフォンの音色に
男の匂いを感じるのようだが
秋の夜とあいまって自分の男を懐かしむようにも感じる
(小林たけし)
秋の夜】 あきのよる
◇「秋の夜」(あきのよ) ◇「秋夜」(しゅうや) ◇「夜半の秋」(よわのあき) ◇「秋の宵」
秋の夜は長く、月美しく、灯火書に親しみ、しみじみ秋の更けゆく思いを味わう。虫の音も聞こえもののあわれを感じる。概ね午後8時から11時頃までをしめす。また、「秋の宵」は日没後間もない時間帯をいう。
例句 作者
夜の秋あかい栞のなめし革 金子一与
子にみやげなき秋の夜の肩車 能村登四郎
客われをじつと見る猫秋の宵 八木絵馬
戸を固く閉めてひとりの秋夜かな 藤原み雪
母の死にはじまる秋の夜道なり 松澤昭
目のまへに海図ひろげし夜半の秋 久米正雄(三汀)
秋の夜のなぞなぞ遊び子が主役 安冨耕二
秋の夜の憤(いきどほ)ろしき何々ぞ 石田波郷
秋の夜の目刺の貌はみなちがふ 神生彩史
秋の夜の露天湯やけどの傷透かす 栃原百合子
夜の秋あかい栞のなめし革 金子一与
子にみやげなき秋の夜の肩車 能村登四郎
客われをじつと見る猫秋の宵 八木絵馬
戸を固く閉めてひとりの秋夜かな 藤原み雪
母の死にはじまる秋の夜道なり 松澤昭
目のまへに海図ひろげし夜半の秋 久米正雄(三汀)
秋の夜のなぞなぞ遊び子が主役 安冨耕二
秋の夜の憤(いきどほ)ろしき何々ぞ 石田波郷
秋の夜の目刺の貌はみなちがふ 神生彩史
秋の夜の露天湯やけどの傷透かす 栃原百合子