竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

秋の夜の男匂はすサクソフォーン 白田哲三

2020-10-10 | 今日の季語


秋の夜の男匂はすサクソフォーン 白田哲三

「男匂わす」は言いえて妙
サクスホン走者は凡そが男性だ
句意は聞こえてくるサクスフォンの音色に
男の匂いを感じるのようだが
秋の夜とあいまって自分の男を懐かしむようにも感じる
(小林たけし)


秋の夜】 あきのよる
◇「秋の夜」(あきのよ) ◇「秋夜」(しゅうや) ◇「夜半の秋」(よわのあき) ◇「秋の宵」
秋の夜は長く、月美しく、灯火書に親しみ、しみじみ秋の更けゆく思いを味わう。虫の音も聞こえもののあわれを感じる。概ね午後8時から11時頃までをしめす。また、「秋の宵」は日没後間もない時間帯をいう。

例句 作者

夜の秋あかい栞のなめし革 金子一与
子にみやげなき秋の夜の肩車 能村登四郎
客われをじつと見る猫秋の宵 八木絵馬
戸を固く閉めてひとりの秋夜かな 藤原み雪
母の死にはじまる秋の夜道なり 松澤昭
目のまへに海図ひろげし夜半の秋 久米正雄(三汀)
秋の夜のなぞなぞ遊び子が主役 安冨耕二
秋の夜の憤(いきどほ)ろしき何々ぞ 石田波郷
秋の夜の目刺の貌はみなちがふ 神生彩史
秋の夜の露天湯やけどの傷透かす 栃原百合子
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