ああいへばかういう兜太そぞろ寒 鷹羽狩行
狩行と兜太の確執を知れば苦笑する
狩行にもこんな句があったことを知って
相互に認め合った好敵手を思う
そぞろ寒 とは言いえて妙
(小林たけし)
【そぞろ寒】 そぞろさむ
◇「すずろ寒」
そぞろ寒しの略。何となく身の内に覚える秋の寒さ。本格的な寒さではなくうっすらと感じる寒さをいう。
例句 作者
そゞろ寒猪口の小さきを鼻の先 角田竹冷
そゞろ寒鶏の骨打つ台所 寺田寅彦
雲二つに割れて又集るそゞろ寒 原 石鼎
がま口に蛇の衣入れそぞろ寒 相沢須磨子
そぞろ寒兄妹の床敷きならべ 安住 敦
かはたれの黒猫に会ふそぞろ寒 山岸由佳
そぞろ寒戻りし漁師汐木焚く 服平知草
そぞろ寒言葉に棘のあることも 田中美智子
われに向く大和の砲口そぞろ寒 蔵田緋呂子
兜煮の二つの眼窩そぞろ寒 原田要三
老舗また消える街角そぞろ寒 佐々木寿万子
そゞろ寒猪口の小さきを鼻の先 角田竹冷
そゞろ寒鶏の骨打つ台所 寺田寅彦
雲二つに割れて又集るそゞろ寒 原 石鼎
がま口に蛇の衣入れそぞろ寒 相沢須磨子
そぞろ寒兄妹の床敷きならべ 安住 敦
かはたれの黒猫に会ふそぞろ寒 山岸由佳
そぞろ寒戻りし漁師汐木焚く 服平知草
そぞろ寒言葉に棘のあることも 田中美智子
われに向く大和の砲口そぞろ寒 蔵田緋呂子
兜煮の二つの眼窩そぞろ寒 原田要三
老舗また消える街角そぞろ寒 佐々木寿万子