木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

トータル・イマージョン・スイミング(TI)

2010年03月30日 | スポーツの周辺
トータル・イマージョン・スイミング(TIスイム)とは、アメリカ人のテリー・ラクリン氏が発案・創立したメソッドによるスイミングクラブである。
このメソッドの特徴としては、基本姿勢をとても大事にする、ビデオなどを駆使する、イメージングにより目標を明らかにするなどが挙げられる。
先日、このTIジャパンの代表者である竹内慎司氏がコーチングする講習会に参加した。

日本人である自分にとって、日本人はとても優秀だと思う反面、劣っている部分もあると思うときがある。
私が思うには、日本人にとって、劣っている部分の最たるものひとつに、スポーツティーチングがあると思う。
もう少し具体的にいうと、「トップ」ではなく、「一般」の部類に属する人々に対するトレーナーやコーチのティーチングスキル、ノウハウがあまりにも低い。

野球でも、サッカーでも「プロ」になるような人へのコーチングスキルは充実しているが、「下手な一般」に対するコーチングメソッドが全く確立されていないのである。

私自身がスポーツ音痴であり、水泳、スキー、ゴルフ、バドミントンと様々なスポーツのコーチングを受けているので間違いない(まったく、自慢にならない!)。
名プレーヤーは名コーチにならないと言う。身体能力の高い人が、自分より身体能力の低い人に教える場合、かみ合わないのは当然である。「こんな簡単なことがなぜできない」と生徒に疑問を持つコーチもいると思う。
同じスポーツクラブでも、誰が教えても、同じように教えられるはずなのに、コーチによって持論が違っていたりして当惑することも多い。

水泳を一例にしても、スイミングでは、クロールのバタ足の推進力が弱い人に対し「もっと強く」と指摘することが多い。実際は、頭が上がっているため、下半身が沈んで、結果的にバタ足に推進力が得られない場合が多い。
以前、通っていたイトマンはさすがにコーチのレベルが高く、こんなお粗末なことはなかったが、他のスイミングでは、似たことも多かった。

話はどんどんずれてしまったが、今回のITはメソッドの完成度が著しく高い。
目指す理想形があるので、コーチの泳ぎが酷似している。
これは、見るほうも有難い。

よくある例として「プロの誰々は~ことをしているが、これは応用であって、基本は同じだ」なんて言い方がある。
だから、初心者は基本に忠実になって、トップと同じようなフォームを真似てはいけない、なんていわれる。
TIではトップスイマーも、25mやっと泳げるようになった人も目指すフォームは一緒である。

本来は、これがコーチングのあるべき姿じゃないのかなあ、なんて思った。

ITのメソッドには、アメリカ人独特の言い回しがあって、そのままでは少し日本人には理解しづらいところがあるのだが、アメリカ在住の竹内氏の功績大きく、TIジャパンの表現は分かりやすい。

機会があれば、受講をお勧めします。
特に、泳ぐのが苦手な人には、お勧めです。僅かの時間で泳ぎが飛躍的に伸びる可能性大です。

TIスイムHP

人気ブログランキングへ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿