木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

幸せの総量

2010年04月29日 | 日常雑感
さぼってばかりいたから、出世できなかった。

人が遊んでいる間も働いたから、地位を成した。

経過があって、結果がある。
冒頭の例は、因果応報であろうか。

現実の世においては、さぼってばかりいても要領がよく出世する者もいるし、懸命に働いていても報われない人もいる。
原因が必ずしも結果に結びついていない。
結局、人を騙すことに長けた人間がうまく世渡りをしているようにもみえる。
でも本当にそうなのだろうか。

人を騙して儲ける。
それで本人は得した気持ちになっているのだろうが、同時に落としているものがあるのに気が付かない。

何かを得ると、何かを失う。
逆に何かを落とすことによって得るものもある。

ここで、一つ思うことがある。
この世において、精神的な収支トータルは万人とも同じ、ということだ。

得られる喜びや楽しみ、享受しなければならない悲しみや怒りなどの総量は、誰も同じではないか、と思うのである。

人を騙して得た金を数えて喜んでいる人は、そこで喜びや楽しみの感情を消費してしまう。
人助けや世話焼きに喜びや楽しみを感じる人もいる。

道徳的な主張をする積もりはない。
天からみたら、人を騙している人も人助けしている人も、肉が好きか魚が好きか、と言っている程度の違いしかないのかも知れない。

ただ、わたしは人を騙して得た幸せの座など欲しくない。
でも過去に騙すのが嫌だからと、逃げ出したことがある。
騙すより逃げるほうが、もっとずるいように思う。
逃げるとは、本気で物事にとりくまないこと。
騙すより安易な道だ。

逃げることをせずに、自分の楽しみが自分で信じた道の途中で得られるよう、生きていきたいと思うこの頃だ。


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