トルコのカッパドギア観光時のこと。
トルコ石と絨毯(じゅうたん)のお店に案内された。大きな博物館のような重厚な建物が、商業地区ではなく、風光明媚な地域にぽつんと一軒たたずんでいた。
中に入り、本物の美術館か博物館のような華やかさに驚く。
まず、トルコ絨毯を作っている部屋に案内された。数人の女性が機械ではなく手動式の大きなハープのような道具を使いながら絨毯を織っている。お店の人のていねいな解説を聞く。
そして隣の部屋に移動。次は、蚕の糸を精製する過程の見学。蚕のまゆが一瞬のうちに糸になっていく。一同驚きの声。
最後に大ホールに移動して絨毯展示のデモンストレーション。説明は何と日本語。ガイドさんではなく、お店の人が日本語を話していた。大小様々な大きさの絨毯が次々と持ち込まれ、効果的に展示されていく。
説明を聞いている間、おいしい飲み物が振る舞われた。
絨毯は高価。安いものは数万円。高価なものは百万円以上。
購入した人は誰もいなかった。
それでも、トルコ独特の美しいデザインの絨毯を見る時間は思ったよりも楽しく、目の保養になった。
買い物をするための自由時間、トイレに行った。
途中、最初に案内された絨毯織りの部屋を覗く。女性たちはいなくなっていた。
そこは絨毯工場ではなく、観光客用のデモンストレーションのための部屋であることに気づいた。
この絨毯のお店を訪問する数日前、トルコのイスタンブールで革製品のおみやげ店を訪問した。
店内に案内されると、まずミニファッションショーがある。モデルさんは店内の商品を着用。すぐに購入できるように、それぞれの服には大きな番号札がついていた。
ファッションショーを見学したのは生まれて初めて。とてもエレガント。憎い演出である。
このお店でコートを購入した人は1人。今年、ご主人が定年退職するということで、特別な記念の買い物である。帰路にバス内でそのコートを披露してくれた。
なぜ一人しか購入しなかったのだろうか?
理由は単純。とても高価だったのだ。
店内には、洋服だけでなくカバン、バックなどの小物が1階に展示されていたが、それを購入する人もいなかった。
品質がよいのはわかるが、一着が5万円以上のコート。簡単に購入できる値段ではなかった。
店員さんによると、
「世界の一流ブランドとしてOEM供給されているものが店に並んでいます。質は世界最高級です。とってもお買い得ですよ」
とのこと。
ファッション業界に疎いのはぼくだけでなく、他のツアー仲間も同じ。世界の高級ブランドの名前が次々と出てきたが、皆と一緒に、ただポカーンと口を開けながら説明を聞いていた。
絨毯のお店に戻る。
買い物の自由時間の間、カラフルなトルコ絨毯の敷かれた広いホールの応接室で、隣に座ったツアー仲間と話しをしていた。
「トルコ絨毯の質がいいのはわかるけど、とっても高いわよねー。
何だか、この前みんなで行ったあの革製品のお店のコートがとても安く感じてきちゃった。
最初にこの絨毯のお店に案内されて、後からあの革製品のお店に連れて行かれたら、皮のコートを安く感じて、何着か買ってしまったかもしれないわ」
なるほど。
旅行代理店はこのことに考慮しながらおみやげ店訪問の順番を修正すると、売り上げを向上させることができるかもしれない。
観光地の所在によりそう簡単にはいかないだろうが、一考の価値はあると思う。
ただ、最初に高級な店に行くと、そこでおみやげを購入する人はあまりいないかもしれない。
多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
応援のクリックをどうもありがとうございます。
トルコ石と絨毯(じゅうたん)のお店に案内された。大きな博物館のような重厚な建物が、商業地区ではなく、風光明媚な地域にぽつんと一軒たたずんでいた。
中に入り、本物の美術館か博物館のような華やかさに驚く。
まず、トルコ絨毯を作っている部屋に案内された。数人の女性が機械ではなく手動式の大きなハープのような道具を使いながら絨毯を織っている。お店の人のていねいな解説を聞く。
そして隣の部屋に移動。次は、蚕の糸を精製する過程の見学。蚕のまゆが一瞬のうちに糸になっていく。一同驚きの声。
最後に大ホールに移動して絨毯展示のデモンストレーション。説明は何と日本語。ガイドさんではなく、お店の人が日本語を話していた。大小様々な大きさの絨毯が次々と持ち込まれ、効果的に展示されていく。
説明を聞いている間、おいしい飲み物が振る舞われた。
絨毯は高価。安いものは数万円。高価なものは百万円以上。
購入した人は誰もいなかった。
それでも、トルコ独特の美しいデザインの絨毯を見る時間は思ったよりも楽しく、目の保養になった。
買い物をするための自由時間、トイレに行った。
途中、最初に案内された絨毯織りの部屋を覗く。女性たちはいなくなっていた。
そこは絨毯工場ではなく、観光客用のデモンストレーションのための部屋であることに気づいた。
この絨毯のお店を訪問する数日前、トルコのイスタンブールで革製品のおみやげ店を訪問した。
店内に案内されると、まずミニファッションショーがある。モデルさんは店内の商品を着用。すぐに購入できるように、それぞれの服には大きな番号札がついていた。
ファッションショーを見学したのは生まれて初めて。とてもエレガント。憎い演出である。
このお店でコートを購入した人は1人。今年、ご主人が定年退職するということで、特別な記念の買い物である。帰路にバス内でそのコートを披露してくれた。
なぜ一人しか購入しなかったのだろうか?
理由は単純。とても高価だったのだ。
店内には、洋服だけでなくカバン、バックなどの小物が1階に展示されていたが、それを購入する人もいなかった。
品質がよいのはわかるが、一着が5万円以上のコート。簡単に購入できる値段ではなかった。
店員さんによると、
「世界の一流ブランドとしてOEM供給されているものが店に並んでいます。質は世界最高級です。とってもお買い得ですよ」
とのこと。
ファッション業界に疎いのはぼくだけでなく、他のツアー仲間も同じ。世界の高級ブランドの名前が次々と出てきたが、皆と一緒に、ただポカーンと口を開けながら説明を聞いていた。
絨毯のお店に戻る。
買い物の自由時間の間、カラフルなトルコ絨毯の敷かれた広いホールの応接室で、隣に座ったツアー仲間と話しをしていた。
「トルコ絨毯の質がいいのはわかるけど、とっても高いわよねー。
何だか、この前みんなで行ったあの革製品のお店のコートがとても安く感じてきちゃった。
最初にこの絨毯のお店に案内されて、後からあの革製品のお店に連れて行かれたら、皮のコートを安く感じて、何着か買ってしまったかもしれないわ」
なるほど。
旅行代理店はこのことに考慮しながらおみやげ店訪問の順番を修正すると、売り上げを向上させることができるかもしれない。
観光地の所在によりそう簡単にはいかないだろうが、一考の価値はあると思う。
ただ、最初に高級な店に行くと、そこでおみやげを購入する人はあまりいないかもしれない。
多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
応援のクリックをどうもありがとうございます。