原田義昭前環境相は24日夜、都内で政治資金パーティーを開き、東京電力福島第1原発で増え続ける汚染水浄化後の処理水をめぐり「小泉進次郎環境相に(議論を)引き継いでもらいたい。勉強されて、必ずや適切な結論に導いてもらえる」と述べ、小泉氏に期待感をにじませた。

 原田氏は環境相退任直前、処理水の海洋放出に言及した。原発敷地内の処理水の貯蔵タンクは令和4年夏頃に満杯になる見通しだが、処分方法をめぐる国の議論は停滞している。

 小泉氏は就任後、原田氏の発言について福島県の漁業者に陳謝したが、海洋放出の是非について自身の考えは明らかにしていない。

 小泉氏も原田氏のパーティーに駆けつけ「かつて父と戦った人が大臣の先輩になるのも一つのご縁。これからも原田氏と小泉家の縁を大切にしていきたい」と語ったが、処理水については触れず、原田氏があいさつする前に退席した。小泉氏の父・純一郎元首相は原田氏と衆院中選挙区制時代、旧神奈川2区で争った。

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小泉進次郎氏は選挙応援演説は上手いです。

聴衆を引き付ける話術があります。

だからか世論調査では首相候補の上位になる事も多いです。

しかし、演説が上手いだけでは首相にはなれません。

困難な事にも逃げず、正面から向き合い、そして解決する術がなければなりません。

 

では小泉氏はどうでしょう。

自民党議員でありながら、マスコミの前では安倍首相批判や自民党批判が多かったです。

正論かもしれません。

しかしそれは党内で激しく議論し、マスコミの前では言いたい事もグッと堪えるべきではないかと思います。

無所属議員ではないのですから、言いたいからと何でも言うのは違うと思います。

 

小泉氏の環境相就任直後から難題が次々出ています。

国連という大舞台で己の無知から言葉に窮し、胡麻化した事もありました。

またその前には原発事故の処理水問題に直面しました。

ハッキリ言って無知でした。

せめて前任者、原田氏の発言ぐらいは理解しておくべきでした。

 

一般国民にとっては原田氏の海洋放出論は唐突でした。

しかし大臣なら知らなかったでは済まされません。

一応、あの問題は環境省の所管外ですが、環境省にも関係ありますし、

小泉氏自身、原子力防災相も兼任ですから全くの所管外とは言えません。

また過去には復興大臣政務官も務め、度々被災地に足を運んでいます。

だからこそ、漁業関係者や地元自治体の知事とも懇意にしているのではありませんか。

それが小泉氏の強みです。

他の議員よりも漁業関係者と親しい間柄を築いているのは得難いものです。

 

原田氏の処理水海洋放出発言について地元の人達に謝罪するまでは良かったです。

しかし、その後具体的な話をしたとは聞いていません。

謝罪で終わっていたら鳩山由紀夫と同じじゃないですか。

最低でも県外と期待を持たせて、最後には二進も三進もいかなくなった鳩山氏と同じです。

地元漁民に謝罪したのなら、今度はどう解決するかを説得すべきではありませんか。

それを原田氏も期待しています。

もっと勉強して引き継いでもらいたいと。

海外の事例、安全性、そして時間がない事も含め早期の海洋放出に理解を求めるべきです。

時間がありません。

あと3年で処理水の保管場所がなくなります。

放出するならALPSでの再処理も必要だそうです。

また今回の台風の影響で処理水が急激に増えた可能性もあります。

余裕をもって事を進めようとしたらもう待ったなしです。

所管外だとは言え、経産省とも連携して原田氏の期待に応えてもらいたいです。

(こんな時、なぜ経産相が世耕氏でないのかと悔やまれますが)

そして自他認める首相候補者になれるよう努力してもらいたいです。