広東料理 飛雲白川@一乗寺:炒麺・炒飯・チャーシュー麺

この日、ラーメンを食べに行く以外の用事で一乗寺界隈を過ごし、昼どきを迎える。どうもこの日は、あまりコッテリしたものを体が欲しておらず、ならば、と、「お出汁と小麦一三○」あたりを狙おうかと一度は考えたのだが、ふと思い出すと京都(市内)には古来から京都独特の中華料理の文化があり、その流れの源流に当たると思われるお店があることに気づき、今回訪ねてみることにした。
ハナシは長くなるが、その昔、京都には「鳳舞」というお店があって、昔食べに行ったことがあった。また祇園の八坂さんの近くにある「盛京亭」も、今のように多数のラーメン店が京都市内で出来るようになる前にはちょくちょく訪れたものだった。どちらのお店も化調やニンニクを頼りにしない、薄味で上品な風味が特徴で、祇園の舞妓さんらが食べても翌日の仕事に差し支えたりしない中華料理ということが、端的な特徴と考えていいだろう。そういえば、このところ長らく自分は、そうした「京都の町中華」の存在を忘れしまっていたことを、ふと思い出したのだ。
で、この日、駐車場に車を駐め「シャッター&ポール」で入店(って、ラーメン店じゃないからこういう言い方はしないか普通)。「献立表」はすべて単品(但し平日はセットものもあるらしい)、価格はチョットお高め。同行者とともに、9炒麺・13炒飯・23チャーシューメンを注文。
店内、全てテーブル席。パーティションで仕切られた半個室空間。コロナ以前からコロナ対策は万全(?)

先に出来上がってきたのは「炒麺」。(やきそば)とも書かれていたので、よくあるソース焼きそば的なものかと思っていたら、それはいわゆる「皿うどん」的な、油で揚げた中華麺の上に、白菜・モヤシ・ピーマン・豚肉。むきえびを炒め、あんかけにしたものをかけたもの。
続いて炒飯。メニュー上には「ミニやきめし」もあったが、今回はフルサイズを頼んで同行者とシェア。具だくさん、ほっくほく。決してどぎつくない、控えめな味付け。正にこの日は、こういうのが食べたかった。
そして、チャーシューメン。
誤解を恐れず書くならば、弦乃月の醤油そばのスープに含まれる脂分を引き算し、鶏ガラダシと、醤油の味わいだけで食わせるかのように作られた、究極の清湯。具には煮豚ではない叉焼、青ネギ、以上。ココ数十年来、味わったことのないシンプルさは感動的ですらあった。
そして食後は急須の緑茶でさっぱりと。これもまた、京都の町中華ならではのスタイルのようにも思える。
….「京都清湯の未来」は、もしかしたら、昔から京都に根付く料理文化に大きなヒントがあるのかも知れない。そんなことをふと思ったりもした。



飛雲白川中華料理 / 一乗寺駅修学院駅茶山駅
昼総合点★★★★ 4.0

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