らぁ麺くろき @大津市一里山2丁目:期間限定 冷し魚介らぁ麺&冷し魚介つけ麺

8月最後の土曜日、夏の暑さもとっくに峠を越え、気温30度は超えない予報の中、去りゆく夏を惜しみつつ、冷やしのメニューをいただきに寄った。
日頃気になるラーメン店の冷やしメニューは、発売期間が極めて限定的で、下手すれば年に一度だけだったりするが、ここ「らぁ麺くろき」ではきちんと券売機のボタンを設けて、夏の時期ならいつでも味わえるメニューとして提供してくれている(といってももうすぐ終わると思うけど)。そんなだから、「いつでも行ける」という安心感も、またあって、そんなことで訪れたのがこの日になった....って感じ。
今回、同行者が冷しのつけ麺を、自分は冷しの「らあ麺」を注文。
開店当初からある和風出汁を醸す乾物系素材ディスプレイは今も変わらずあった。
店内、食券制だが注文した後でも「御献立」を見ることが出来るよう配慮されている。
注文してから、改めてこういうのを眺めながら過ごす時間も、また楽しいものだ。
「暑い時の期間限定」として、三種を紹介。ここに味噌魚介らあ麺があるのは、ちょっと謎だが。
さて、出来上がってきました冷し魚介らぁ麺。ガラスの器に盛られた具材の内容が個性的。この夏、ある店主のネット上での発言を機に、大津のラーメン界を語る上での重要なキーワードとなった「レモン」を大胆にあしらいつつ、さらに小梅の梅干しを添え、ゾンビ避けを狙ってか、炙った赤パプリカと、さりげなく「くろき」のトレードマークとも言える干し椎茸を添え、豚ロース肉と鶏の二種のチャーシューを載せ、青ネギ・レッドオニオンを散らせるという、かなり贅沢な仕様。それでいて800円という価格。私には、廉価に感じる。
冷やしラーメンのスープは、正直なところ魚介ダシが「おお!!ビンビン来るぜぇ!!」というほど極端なデフォルメを感じるほどではないにせよ、十分な出汁感に支えられた旨味を感じ取りつつ、また、極端にキンキンに冷やした環境でなく、程よくヒンヤリとしたところに温度管理してくるのも、和食出身の大将ならではのチューニングと拝察。そんなわけで、温度的に食べやすいので、下手すればあっという間に飲み込んでしまえるほどだが、そこはそれ、せっかくの手仕事を、美味しく味わいつつ食べ進める。
一方、同行者注文の冷しつけ麺。冷しラーメンとは明確に異なるデザインで、レモンや梅干しといった果実由来の酸味系はオミットした「冷や冷や」のつけ麺でクル。
麺の器。麺の上に変な飾りを置いたりせず、麺は麺として、ちゃんと食べ手に見せる見識。冷やしラーメンとはまた違う、しっかりとした太麺で出してくれる。
つけ汁も麺も冷たいから、温かいつけ汁のように温度管理に神経を尖らせることはないか。冷やしラーメンのスープの味に比して、基本ボディは同一ながら胡麻油を巧みに用いてつけ麺のつけ汁としての独自性を演出していることを確認。
つけ麺では、青ネギと酢橘に、ワサビを添えて出してくれる。このあたりも、和食をルーツとしたレシピによることを感じたりする。
そして〆には、奥さんが絶妙のタイミングで出してくださる、わらび餅。このサービスについて、店内にはひとっことも書かれてはいない。が、このお店では暗黙の了解的な密やかサービスとして、今や全滋賀県民が知るところである...いや、知るところとなって欲しいと、私は勝手に思っている。
それはさておき、開店早々に行列にとまで行かずとも、店内は結構な賑わいになるのは、知る人ぞ知るこのお店の魅力なればこそかと感じる。やはり、和食ベースの稀有な特徴をもつ良いお店だと、改めて感じた。

らぁ麺 くろきラーメン / 瀬田駅
昼総合点★★★★ 4.5

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