松風の落葉か水の音涼し 芭 蕉
「か」は疑うこころであるが、耳を傾けて、松落葉の音と聞きなされる水音の涼しさを、感じとっている趣である。「か」の「涼し」にひびいてゆくはたらきが、大切だと思う。
季語は「涼し」で夏。「涼し」が、ごく素直に生かされている。「松落葉」も夏の季語であるが、「涼し」がはたらく。水の音の涼しさによって、松の落葉を感じているのである。
「松風に、はらはらとこぼれる松落葉の音か――ふと、そう聞きまごうばかりに、水の音が
涼しくひびいてくることだ」
掌に受けてまこと涼しき玉置石 季 己
「か」は疑うこころであるが、耳を傾けて、松落葉の音と聞きなされる水音の涼しさを、感じとっている趣である。「か」の「涼し」にひびいてゆくはたらきが、大切だと思う。
季語は「涼し」で夏。「涼し」が、ごく素直に生かされている。「松落葉」も夏の季語であるが、「涼し」がはたらく。水の音の涼しさによって、松の落葉を感じているのである。
「松風に、はらはらとこぼれる松落葉の音か――ふと、そう聞きまごうばかりに、水の音が
涼しくひびいてくることだ」
掌に受けてまこと涼しき玉置石 季 己