There are too many fools in space...

イラストブログになってます。タイトルは某台詞を翻訳にかけたら出たものですわ。ほほほ。

サプライズ?5☆

2010-02-03 10:13:53 | おおきく振りかぶって

「危ない!」
「ほぇ?」

 

慎吾さんとの学校帰りだった。
いまだに慎吾さんの中から西から来た神は合一を解いていない。
まだ解けない状態という事なのだろうと思う。
最近。
あの昼休みから。
無駄に泣き出してしまった僕を見せた時から。
彼はあまり姿を出さずに、慎吾さんの中で静かにしているらしい。
慎吾さんは「やっと自分の身体を取り戻した」と苦笑していたけど。
「……まぁ、中の奴には同情も、してる」と淋しそうに微笑んで見せた。

合一した結果、お互いの過去を読み取れる状態になっているのだという。
普段神はそうは自分の経験を慎吾さんに見せないように、というか、見えないのだという。
完全な壁があって、でも向こうからは慎吾さんのは丸見えだから、「ずりぃよなぁ」と溜息を吐かれた。

だけど。
たまにフッと。
一瞬だけ垣間見える時が出来たのだと、慎吾さんが言う。

「俺だったら、あんなの、たまらない」
と。
慎吾さんは自分の中にいる神に心底同情した様子なのだ。
僕はといえば。
こうやって、慎吾さんと一緒に帰れるだけで幸せだったから、不謹慎だけどどうしてそこまで慎吾さんが肩入れしてるのかわからなかったし、理解しようともしてなかった。

「迅は、まだまだおこちゃま、だねぇ」
山ちゃん先輩は最近よく僕にそう言って、頭を撫でてくれるけど。
それが決して誉めているのでも、貶しているのでもなく、心底いろいろな意味での発言だと感じ取れていた。

 

慎吾さんの前をトテトテといつも通り歩いていた、だけだった。

なのに、その日は。
いつもは暖かく感じる夕焼けさえ、何故かよそよそしい雰囲気をかもし出してもいた。

一瞬、自分の領域を突き抜ける何かの感覚に足が止まった。

瞬間、「危ない!」という慎吾さんの声と、視界が真っ暗になって、温かいものに包まれる気配に驚いていた。

冷えびえとした気配は一瞬で消えていた。
恐る恐る顔を上げてみると。
神格化した慎吾さんが、僕を大事そうに抱きしめていてくれた。
「……今の?」
「……ごめんな、迅。ここまで追って来るとは、思ってもいなかったんだけど」
ギュッと。
僕を抱きしめる腕の力を強めながら。
彼は淋しそうに笑った。

「結局巻き込んでしまう。このままじゃ、ダメだね。逃げていちゃ、いけない」
自分に言い聞かせるように呟く彼に。
周りの惨状に気が付いた僕は、息を飲み込んだ。

彼がすぐに自分の結界で覆ってくれていなければ。
結界以外の土地が。
まるで鋭い刃物で切り刻まれたように、抉れ粉々になっていたのだ。

……何?
攻撃って??

「……俺は、選ぶべき、なのか?」
彼は呟く。
『ばぁか! そんなの自分で決めろ!!』
慎吾さんが怒ったような、呆れたような声を上げていた。
「えっと?」
僕はこの状況を、どう解釈すれば、いいんですか?

 

 

つづくぅ。

疲れていて寝ちゃったよ。
でも睡眠は相変わらず浅くて、眠い。おかしいなぁ。

 

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