正直山荘_別館

正直山荘で載せていない、日々の出来事や写真の紹介。

篆書の練習

2007年12月11日 | 書と篆刻
 篆刻展には孫子の兵法の言葉から引用し6点を出品していますが、残りの1点はそれとは関係なく「篆書の練習」ということで折本に直接字を書きました。
 全部で48文字、失敗しないよう何度か練習し、精神力を高めて、一気に書き上げました。
 細かいところの気に入らない箇所はありますが、練習ということでお許しいただきましょう。
 この練習に使った手本は、清の楊沂孫が書いた「ほう公傳」。
 ほうは、广(まだれ)に龍でコード表にない字です。
 篆書の書体としては、大篆と小篆をミックスした、おもしろい書体です。
 さて、右の字、今回書いた中で一番おもしろいと感じた字です。
 なんと読むか。正解は「乃」。
 漢語林での解説を読むと、「象形。母の胎内で、まだ手足の形もおぼつかない身をまるくした胎児の形にかたどる。」とあります。
 四角にカタカナのキのような字が赤ちゃんなんですね。(現在では省略されていますが。)
 孕(ヨウ)の原字。
 今回は全体の1/4。残りは3冊、ボチボチゆっくり書きましょう。