こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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訪問の道すがら・・・

2009-06-11 08:22:01 | 訪問看護、緩和ケア
往診の帰り、いつもの泉川をちょっとのぞきました。
曇天の空の下、この前見たときよりも、草ボーボーでしたが、真夏に備えて今のうちに、栄養たっぷりの水分を吸い上げているんでしょうね。
きっと、みずみずしい緑の葉を広げる準備をしているのだとおもいます。
携帯で撮った写真なので、川の向こう岸に、色とりどりの花を競っているアジサイが、映っていないのが残念です。
橋の真ん中から、数人の子供たちが、ザリガニや小魚を捕るのに熱中しています。
 
   宮沢から、下瀬谷に向かう裏道には、いつも季節の花が植えられています。
なんか、ローカルな雰囲気で、道沿いに並ぶのは、赤いタチアオイです。
後ろの、ブルーのアジサイとのコントラストがきれいでした。

私の中でタチアオイは、真夏の農家の庭先に咲きほこる、力強いイメージです。
ずっとむかし、あちこちの農家の庭先にはかなりの確率で、タチアオイが咲いていたような気がします。・・・夢かなー??
とはいえ、やっぱり瀬谷は「田舎だなー」とおもいます。

10日は、午前中に耳鼻科の往診4件、夕方皮膚科の往診2件あり、瀬谷中をクルクル回っていた気がします。
皮膚科の往診中に、ステーションから10年担当していた患者さんの呼吸停止のメールが入りましたが、何故かしみじみと、淡々として受け止めていました。

3年前に癌がみつかり、今年に入って全身の転移が分かりました。
もともと、下半身に麻痺があり、痛みがわからなかったので、発見も遅くなってしまったのでしょうか・・
先月末、奥さまが「絶対家で看取る」といって、連れて帰ってきたときは、すでに癌性胸膜炎も併発していました。
褥創もひどくて、できればきれいに治して見送りたかったのですが、残念ながら
2度目の皮膚科往診の日に旅立ってしまいました。

往診のあと、もう一人の担当者神口姉さんと、死後の処置に向かいました。

10年以上、献身的に介護してきた奥さまが、笑顔で待っていてくれました。
ショートは断固拒否だったお父さんのために、旅行も我慢して、毎日献身的に(箱入れオジサン状態)介護してきた奥さんですから、「もう、何も思い残すことがないです。やるだけのことはやったから」とさばさばしていました。
決して冷たいわけではなくて、本当にやりきったことを、私たちは一番知っていますから、一緒に思い出話をしながら笑顔でお別れの支度をしました。
ご本人も、すごく穏やかに笑っているようでした。
「長い間ありがとう!あとは、奥さんがのこりの人生楽しく過ごせるよう、見守ってあげて下さいね!」そんなお別れをして、帰途につきました。
奥さんが、「本当に、看護師さんのおかげで今までこれました。」と言って見えなくなるまで息子さんと見送ってくれました。

昼過ぎにに、来週のめぐみ在宅診療所の「緩和ケア研究会」でのプレゼンの打ち合わせを、下瀬谷ケアプラザの方として、その原稿作りもしないといけないしで、気持ちばかりが焦っていて、なかなかあわただしい一日でした。
そして今日も、うちの専任ケアマネが受け切れない依頼に振り回されつつ、過ぎていきました。
明日は、看護学生さんのカンファレンスもあり、やり残した書類の山もかたずけなければなりません。ひょえー

忙しくなってきました。

訪問看護やりたい看護師さん、募集してます。来て下さーい!!

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