こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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選挙

2010-07-14 22:54:42 | 訪問看護、緩和ケア
人それぞれ、こだわりはあると思います。

先日の選挙、日本の未来がかかっている大切な日でしたよね。

支えたいという思い」で書いたAさんが、妻に抱えられながら、何としても一票を投じるのだという強い思いで、選挙に行ったのだという話を聞いてみんな本当に驚いてしまいました。

だって、彼は足の付け根からIVHが入っていますし、大きな創もあります。
なにより病状の悪化による全身衰弱がすすみ、終日傾眠状態だったかからです。

以前から、「選挙は絶対行くぞ!」と言っていたAさんですが、妻はまさか冗談だとばかり思っていたそうです。

ですから、選挙当日に「選挙に行く!」と言った時には本当にあわてたようです。

それならそうと言ってくだされば、いくらでもお手伝いで来たのですが、そこは自律の強いAさんですから、妻に抱えられてなんと歩いて投票所まで行ったそうです。
幸い、投票所は元気な人ならものの5分もかからないところにあります。

けれど、Aさんにとっては、命がけの道のりです。
ポータブルトイレに移動するのもやっとの状態ですから、華奢な妻に抱えられ、点滴台をひっぱっての道のりは厳しかったと思います。
そのため、投票はしたものの、全く動けなくなってしまい、近所の人が自宅から車いすを持ってきてくれて、やっとの思いで帰宅したのだそうです。

Aさんがそこまでして誰に投じたのかはわかりませんが、政治に無関心な人たちもいる中で、自分は見ることのない将来の日本のために、命を削って投票をしにいった人がいる事を、政治家の人たちは知ってほしいと思いました。
こんな一票もあることを・・。

なんだか、テレビではいろんな政党がお互いの足を引っ張り合いながら、自己主張ばかりを叫び、政治のせの字も知らないようなタレントやら、親父の受け売りで担ぎあげられ、ほかの政党の悪口ばかりを言っているような2世議員ばかりにスポットが当てられて、いったいこの国はどこへ行ってしまうのかな?と恐ろしくなってしまいます。

マスコミも偏った報道がほとんどで、中立的に分析して解りやすく伝えてくれる番組はごくわずかです。

でも、きっとAさんみたいに、何としてでも自分の一票を投じたいという人は、けっこうたくさんいるんじゃないかと思います。
毎年、不在者投票を必ずしている患者さんもいます。

そういう、市民の思いをどうかわかってほしいし、利権争いや蹴落とし合いをやっている暇があったら、もっとちゃんと仕事して下さい!
と思いました。







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