こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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24時間対応だから。

2011-11-04 21:56:20 | 訪問看護、緩和ケア
寒いのか暖かいのか、はっきりしてほしい変な秋ですね。
そのせいか、どうやら風邪をひいたようで、むかむかするし喉が痛いし、また気管がムズムズして咳が出はじまています。
昼に寄った生協のレジの人も、ゲホゲホ咳き込みながらレジ打ってましたし、どうやら風邪が流行っているようです。
これから体調を崩す人が増えてくるのでしょうか・・・

ところで、立て続けに患者さんが入院したり亡くなられたりで、びっくりするほど空きが出てきましたが、それもまた着実に埋まってきています。

うちのステーションは24時間対応なので致し方ないとは思いますが、やはりターミナルの方が多いですね。

24時間連絡対応加算とは「利用者又はその家族等からの電話等に常時対応でき、緊急時訪問看護を必要に応じ行える体制 」です。

似たような言葉ですが24時間連絡体制加算というのは「その定める営業日以外の日及び営業時間以外の時間において、利用者又はその家族からの電話等による連絡及び相談が直接受けられる体制。」です。

時間外に緊急に訪問できるか、電話相談だけかの違いですね。
これは、両方任意の加算で、月に一回連絡対応では5400円、体制では2500円かかると言う事です。
でも、介護保険なので、利用者負担はその1割ですから、そんなに高額ではありません。
ただ、相談にしても訪問にしても、利用しなくてもこれはかかりますし、緊急訪問すれば訪問料は別途かかります。
つまり、困った時の保険みたいなものです。

ですから、医療ニードが高く病状変化が予測されたり、介護不安が大きい方は24時間対応の訪問看護を勧められると言う事になります。

必然的に神経難病であったり、ターミナル期の患者さんであったり、重傷者が多くなります。

ターミナル期の患者さんであっても地域性があるようで、最後まで在宅で過ごされる方が多いのもうちの特徴でしょうか。

受け皿となる、地域の往診医がいない場合は、一時帰宅はするものの具合が悪くなると入院して亡くなられることがほとんどなのだそうです。

そういう意味では、瀬谷区はフル稼働している在宅支援診療所が2つ以上あり、これからも増える予定があります。
また、開業医さんでもお看取りまでしてくれるところが何件かあります。
訪問看護ステーションも、7つあるステーション全部が24時間訪問看護連絡対応加算を取っているので、最後までご自宅で過ごすための環境は出来上がっているのです。

もちろん、そういう地域ですからケアマネもヘルパー事業所も、訪問入浴なども前向きに対応できる事業所があり、とても頼もしい限りです。
先日招かれた多摩地区は、24時間対応の訪問看護ステーションが少なく、重症患者さんの受け入れも良くないというので、同じ神奈川県下でもばらつきはかなりみられますね。

でも本当は、どこにいてもどんな病気でも、みな自分の居たいところで療養できて、最後も自分の選んだところで過ごせることが理想的ですよね。
これはまだまだ先のことになりそうです。

どちらにしても、重症度の高い患者さんが多いのはこれからも続くのでしょうね。

そうそう、うちのステーションの場合、いわゆる困難事例もよく回ってきます。
医師会立という地域での立ち位置もあるので、これも致し方ないのでしょうが・・。
でも、実はそれが面白さでもあったりして、「やっぱり訪問看護はおもしろいね!」ってスタッフが笑う声を聴くのも嬉しいものです。

先日、行政も巻き込んでいる困難事例の患者さん(問題はご家族ですが)の受け入れを、めぐみ在宅の小澤先生にお願いしましたが、これを二つ返事でOKしてくれました。
こういうハードルの低さも、なかなか有り難いものです。

そう思えば、なかなか恵まれた環境にあるのだから、感謝しないといけないのでしょうね。

とはいえ・・・
介護保険前の、のんびりした訪問看護が懐かしくもあります。