このところ晴れた日中はガーデニングを楽しみ、雨天の日にはできるだけ書棚の本を再読するスローライフです。先月29日、アオーレ長岡で地元ケーブルテレビ局開局25周年の講演会で「デフレの正体」の藻谷浩介氏の特別講演がありました。演題が「人口減少・高齢化社会を乗り切るー里山資本主義と長岡」なので、現職議員なら飛んで行ったところです。参加された市外の議員や知人らがその内容を高く評価していることもあって早速、著書「里山資本主義ー日本経済は安心の原理で動く」(角川書店 781円+税)を注文です。
本書ではNHK広島取材班の「はじめにー里山資本主義のススメ」の10数ページの的を得た書き出しで、人類が100年も信じてきた“常識”を打ち破る提案が満載です。また藻谷氏の講演は常にデータを駆使しての展開で「政治家は数字をチェックしないでしゃべるな」が持論ですが、会派で群がる“安心の原理”に浸っている議員らには耳の痛いことかもしれません。
これまで藻谷浩介氏の講演は何度か聴講したことがありますが、県女性財団主催“にいがた女と男フェステイィバル”での「今こそ発展の鍵は男女共同参画」を鮮明に思い出します。(2011年6月26日「日々雑感」書き込み) あれから3年が経過し、当市も北陸新幹線開通を目前にしたまちづくりと男女共同参画推進分野の取り組みが進まず、昨年春から公職を離れたことでより他市との格差を痛感するばかりです。
次に、落合恵子・佐高 信 編「戦争で得たものは憲法だけだ」(七つ森書館 1200円+税)は、2006年8月初版で求めたもので、もう一度読み返しました。04年に発足した「憲法行脚の会」の呼びかけ人の両氏と、香山リカ・姜 尚中・城山三郎・辛 淑玉・土井たか子・三木睦子さんら12人の執筆者が憲法と戦争を語っており、今だからこそのおすすめの一冊です。
ところで一昨日の藤の写真では、その“ど根性”が見えず今朝の愛犬との散歩でもう一度反対側から撮り直しです。こうしてみるとブロック塀にバランスよく乗っかって、均等に花が垂れ下がっていることが伝わります。近郊の農家では田植えも終わり、これから山間部へと移ります。藻谷氏の「里山は金銭換算できないほどの価値観を生み、爽やかな風の吹きぬける未来は、一度忘れ去られた里山の麓から始まっている」の言葉が実感できる新緑の眩しい季節です。