すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

ナイロビ事件:新しいテロリズムの幕開け

2013-09-28 17:19:42 | Weblog
ケニア高官が、ナイロビのショッピングモール・テロに関し、テログループがモールの店舗に出店していた可能性を報じている(BBC/CNN)。これであの程度の建物に軍隊が突入して事件の終息に4日もかかったことの背景の一端が明らかになった。大口径の機関銃などをどう持ち込んだかなど不思議な点が多かったが、モールのブースを借りていれば、さらに家具や寝具などを取り扱う店舗を運営していたら、そこに大量の武器弾薬を隠すことは可能だったろう。しかし、このことは、今回のテロが砂漠で活動する迷彩服のゲリラ集団などでなく、都会型の男女スタッフがテロに参加していた可能性をも示唆している。店舗を出すとなれば、いかに工具店や家具店でも、周囲に違和感を与えないような人員の存在が欠かせない。また同時に、テロリストはモールの建物のベント配管などを熟知して、それを利用していたとの報道もあった。実はこのようなモールにはそれ以前に、従業員や店舗スタッフだけが利用する通路がある。そのような通路や建物構造を熟知していたとすれば、それはもう長期間の習熟期間をへて犯行に及んだことになる。外から車で乗り付けて周囲を銃撃したテロ犯だけでなく、開店時からテロ開始を待ち受けていた者が多数いた可能性を否定できない。
このような計画はこれまでのアフリカや中東のテロにはあまり見られなかったものである。ソフトターゲットに長期間綿密な計画を作り、おそらく予行演習も繰り返したであろうテログループの姿は、ソマリアのアルシャバブよりも、1970年代80年代に吹き荒れたヨーロッパのテログループの行動にも重なる。欧米いや世界中のテロ対策担当者の背筋を寒くさせるようなナイロビテロ。日本では報道もまったくないが、隠密で研究している人たちがいるのだろうか??

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