すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

SOTTE BOSSE「Essence of life “love”」

2007-04-24 19:51:44 | その他の評価
めずらしく音楽


まぁスノッブな人間であります。

たまたま有線で聞こえてきたブルーハーツの「青空」。が、本家とは違って女性が歌っている。

カバーというやつです。
これをを気に入り、
「借りてみよう」
と思ったのですが……………。

なかなか大変でした。

ブルーハーツなんてファンが多いから、カバー曲も直ぐに分かるだろう、という甘い思惑は脆くも崩れ、これが中々情報がない。

まさか有線で素人の歌った曲を流すわけもないだろうし、と思いつつも、なかなかたどり着かない。
どうやら、この「青空」のカバーと言うと、「うたいびとはね」が有名らしくて、こればっかり引っかかる。
でも、こいつら男だし、絶対に違う。

で、どうにか、こうにか「女性」と「青空」でフィルタリングして引っかかったのが、この「Essence of life “love”」。

80年代、90年代の売れた曲を、今風にアレンジしたもの。

ありがちな企画でございます。

しかし、これがどこを見ても視聴のコーナーがない。

だから、「Essence of life “love”」に収録されているのが、有線で聞いたものかどうか、最後まで確信がもてないまま、購入(レンタルなんか、ねぇよ)。


結果、ドンピシャでした。

本物とは違い、ちょっと優しくささやくような「青空」。
アカペラ的に歌い上げる「らいおんハート」。
けだるそうにまったりとなった「浪漫飛行」。

等など、けっこうツボでした。

あんまり音楽に造詣が深くないオジサンには、懐かしく、かつ新鮮に聞けるのではないでしょうか?


Essence of life “love”
オムニバス
インディペンデントレーベル

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塩野七生「ローマ人の物語 (24)」

2007-04-23 00:52:33 | 書評
内容を忘れちまった


年取った。
ヘタすると、マガジンの先週の内容すら、あやしいことがある。

もちろん、かなり前に読んだ本なんて、覚えちゃいねぇよ。

で、塩野七生「ローマ人の物語 (24)」読了。
もう数ヶ月前の話です。

ともかく、カエサル前後で、この本は、面白みが半減してしまった。

そもそも作者自身がカエサル大好きで、筆が乗ってたから仕方がないのだろうけど。

そんな感じ。


この文章は読書履歴として、残しました…………。


塩野七生「ローマ人の物語 (17)」
塩野七生「ローマ人の物語 (18)」
塩野七生「ローマ人の物語 (19)」
塩野七生「ローマ人の物語 (20)」
塩野七生「ローマ人の物語 (21)」
塩野七生「ローマ人の物語 (22)」
塩野七生「ローマ人の物語 (23)」


ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉

新潮社

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作・真刈信二/画・赤名修「勇午 大阪編 1」

2007-04-22 00:28:50 | 書評
今回の勇午はボコボコにされています


今回の「勇午」は、大阪。

永友ファンド代表・永友与志彦が、身の危険を感じたことで勇午に助けを求めることから、物語は始まります。

この永友ファンドが、当然のことながら、「村上ファンド」や「ライブドア」をモトネタにしているのは、まぁ、間違いないでしょう。

でも外見は、田中康夫っぽい。

今の田中康夫って、旧微温的左翼知識人を思い起こさせるような主張をしていて、「村上ファンド」や「ライブドア」とは対極にあると思うのだが。
が、敢えて、その対極にある人物の外見を借りたのは、作者のちょっとした意地悪、または皮肉?


それは、ともかく。

物語では、その永友与志彦に対極にある人物、安部弁児。

若く、資本主義社会を利用して、のし上がろうとしている永友与志彦。

に対して、

年老い(癌におかされている)、資本主義を否定し、その社会転覆の夢かなわず、今、死にゆこうとしている安部弁児。

こうして見ていくと、なんとなぁーく、今作の作者の主張が見えるような、考えすぎなような。

ともかく、次巻に続く。


以前の感想。
作・真刈信二/画・赤名修「勇午 下北半島編」
作・真刈信二/画・赤名修「勇午 北九州・対馬編」
作・真刈信二/画・赤名修「勇午 東京・種子島編」


勇午 大阪編 1 (1)

講談社

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司馬遼太郎「関ヶ原 (中)」

2007-04-21 21:13:01 | 書評
今考えると、司馬遼太郎は家康が嫌いに見受けられるが、それでも「覇王の家」を書いたんだな。ちょっと不思議。司馬遼太郎の主人公と言えば、作者が惚れぬいた人物がなるのに


司馬遼太郎「関ヶ原」の中巻読了。

結果的には家康が勝利して天下を取り、三成は敗北して死罪となったのだから、もちろん家康の勝因と三成と敗因を物語中にこめなくてはいけないわけでして。

しかし、考えてみれば、五大老のうち、前田利家(83万石)は既に死亡。
残った大名は、宇喜多秀家(57万石)、毛利輝元(120万石)、上杉景勝(120万石)。
単純に考えても300万石近く。全て西軍。

東軍の領袖である家康の250万石を凌駕しているわけだ。

前田家は東軍に組したとは言え、家康の仕組んだ家康暗殺事件の嫌疑が面白いわけない。

さらには九州最強の島津が西に味方し、徳川秀忠の率いる大軍は真田によって阻まれていたわけで…………。

単純ではあるけれども、そんな条件を並べていくと、東軍の勝利って、薄氷だったんだなぁと思わないでも。


しかし、西軍が実際に勝っていたら…………それは作中の登場人物たちに述べさせているが、戦国時代に逆戻りしていたに違いない。
それは、それで「歴史に逆行した」とも言えるわけで。

家康の開いた幕府が、極めて重農主義で、進取の気風に富んだ戦国時代に比べて、非常に内向きな退嬰色の強い政策をとったのは歴史の事実でして(そんなわけで、明治維新で一気に近代化を成し遂げるという荒業をしなくてはいけなかった)。

それでも、二百五十年に渡って平和な政治状況をつくりあげたことも、また事実。

歴史のifは面白いけど、…………結論の出る話じゃないね。


しかし、石田三成の西軍は、家康が上杉と戦端を開くまで、どうして我慢できなかったのかね?

もし、そこまで我慢していたら、家康が二正面作戦、三成は挟み撃ちとなったはずなのに。

上杉を過大評価していたから?


上巻の感想。
司馬遼太郎「関ヶ原 (上)」

他の司馬作品の感想。
司馬遼太郎「燃えよ剣」


関ヶ原〈中〉

新潮社

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大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (7)」

2007-04-16 22:11:50 | 書評
スピンオフが流行りだしたぞ!(?)


Lを主人公にしたスピンオフだって?(全米№1を獲得したあの『ザ・リング2』の中田秀夫がスピンオフ“L”の監督に決定!!!)

まぁアレよりは、マシになるんじゃないか(願望)?


それは、ともかく。
「DEATH NOTE (7)」。

ネタバレすれば、そのスピンオフが決定したLが死んで、一つの区切りとなった巻です。

ここで終わっていれば、まさしく「少年誌の歴史に残る名作」を越えて、「漫画史に残る名作」になっていたんだが…………。

まぁ第二部(?)を含めても、「漫画史に残る作品」になったのは間違いないんだけど。


で、「BLUE DRAGON」は、面白いの?
連載開始当初は、非常に話題になったけど。
今じゃ単行本が出たことも、全然口の端にのぼらず………。


これまでの「デスノート」の感想。
大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (1)」
大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (2)」
大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (3)」
大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (4)」
大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (5)」
大場つぐみ/小畑健「DEATH NOTE (6)」

金子修介「DEATH NOTE デスノート 前編」
金子修介「DEATH NOTE デスノート the Last name」


DEATH NOTE (7)

集英社

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司馬遼太郎「関ヶ原 (上)」

2007-04-13 22:27:48 | 書評
やっぱり司馬遼太郎は


最近は、すごーく読みたい本もなく。
なんとなく司馬遼太郎の「関ヶ原」を手にしました。

上巻読了。


相変わらず、小説内に司馬遼太郎エッセイが差し込まれる体裁。
冒頭から司馬遼太郎自身が登場しているしね。

小説としてのスタイルは、決して完成度が高いわけじゃないんだろうけど。

それでも、ちょこちょとと顔を出すトリビアに、やっぱり「へぇー」となってしまう。

で、退屈しないで、サクサク読める。

つまり、やっぱり面白い。


全体としては、石田三成=善、徳川家康=悪、で進みます。
勧善懲悪とまではいきませんが、司馬遼太郎としては、石田三成を日本の「諸葛孔明」にしたかったようです。

確かに、「主君の遺児を守って、簒奪の野心家に戦いを挑む」という構図は、物語としては魅力でしょうね。


でも、この「関ヶ原」。あんまり、悲壮感がないね。

物語を盛り上げるには、もっと「秀吉と三成の主従関係」や「遺児の秀頼への三成の忠勤」を強調すれば、いいのに。

メインは家康と三成の丁々発止の頭脳戦になっていて、それはそれで面白いけどね。


司馬遼太郎としては、男の戦いを描きたかったから、あんまり、ベタベタな人情は書きたくなかったんだろうか?


他の司馬遼太郎の感想。
司馬遼太郎「燃えよ剣」


関ヶ原〈上〉

新潮社

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KONAMI「METALGEAR AC!D 2」

2007-04-10 18:53:45 | その他の評価
適当には面白いが…………


「METALGEAR AC!D 2」をクリア。

適当には面白かったけど。


前回よりも、ゲームはサクサクと進みます。

結果、あっさりクリアー。

前作でコツをつかんでいた、というのもあるのだろうけど。

それにしても、…………ちょっと、ボリュームが少なくないか?
その代わりに、面クリ後に、詰め将棋的なオマケを用意したのだろうけど。
でも、本筋があっさり終わってしまった。

登場するキャラも、薄っぺらいし。


それに、こっちが近づくまで、敵が動かないというのは……………。
もちろん、「敵が動かない」=「ゲームがスムーズに進む」というのは分かるけど。

近づいたら、敵が突然動き出すというのは、なんとも興ざめだった(しかも、それで敵に発見されてしまうし)。


前作もだが、面に突入するまで、次のステージが、どんな特徴をもっているのか分からない。
だから、どういうカードが必要か、分からない。
一々ステージを中断するのも面倒だから、なんの特徴もないデッキで、突入したステージを力押ししてしまう。
だから、ゲームの展開が、作業になりがち…………。

今回も、やっぱり、もうちょっとなゲームでした。


他のメタルギアの感想。
小島秀夫「METALGEAR2 -SOLID SNAKE-」
小島秀夫「METALGEAR」
小島秀夫「METALGEAR SOLID 3 -SUBSISTENCE-」
小島秀夫「METALGEAR SOLID 3 -SNAKE EATER-」
小島秀夫「METALGEAR SOLID ポータブル オプス」
KONAMI「METALGEAR AC!D」


METAL GEAR AC!D 2 PSP the Best

コナミデジタルエンタテインメント

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幸村誠「ヴィンランド・サガ (4)」

2007-04-07 20:47:07 | 書評
ガンダーラ、ガンダーラ、ゼイ、セイ、ワズ~♪


「ヴィンランド・サガ (4)」読了。

愛を忘れ、復讐という憎しみに生きる主人公トルフィンに、理想郷(ヴィンランド)は訪れるのか? というのが物語の大きな主題。


オーソドックスなところでは、愛を信じる女性が登場して、荒廃した主人公を癒していく、という流れなんでしょうけど……………って、モロ「プラネテス」だな。

「第一巻で登場した奴隷の女性が、この役割を担うのか?」
と思っていましたが、それ以降は、彼女は登場せず。

まったくのチョイ役だったのか? それとも、これから物語に関わってくるのか?

幸村誠「ヴィンランド・サガ (1)」
幸村誠「ヴィンランド・サガ (2)」
幸村誠「ヴィンランド・サガ (3)」


ヴィンランド・サガ 4 (4)

講談社

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ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (15)」

2007-04-05 22:08:28 | 書評
やっぱりエロはなし


今回の帯には「安彦良和」。

おぉ、安彦良和に推薦してもらえるなんて、スゲェな。


それは、ともかく。

「15巻は、エロか?」と14巻の予告で楽しみにしておりましたが、やっぱり「ゆうきまさみ」です。

肩透かしでした。


それは、ともかく。

いまだに敵か味方かはっきりとしないゴメスとの連携が成った今作。

さらには、バーディーの宿敵であるクリステラ・レビとゴメスがつながっておりまして…………、ここら辺が、以降のストーリーの重要な要素となっていくんでしょうね。


しかし、こういう入り組んだストーリーを、すっきりと見せるゆうきまさみの才能は、スゲェな。


前の感想。
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (11)」
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (12)」
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (13)」
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (14)」


鉄腕バーディー 15 (15)

小学館

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G・ガルシア=マルケス「わが悲しき娼婦たちの思い出」

2007-04-04 21:26:00 | 書評
「百年の孤独」は、そんなに好きじゃない


20世紀を代表する作家の一人、G・ガルシア=マルケス。

の、最新作「わが悲しき娼婦たちの思い出」。


「90歳を迎える記念すべき一夜を、処女と淫らに過ごしたい」。
というキャッチコピーに目を引かれて、読んでみました。

感想としては、……………最初からエロを期待してはいませんでしたが、その通りでした。

全体には、隠微未満のエロが漂います。

ガルシア=マルケスらしい、超展開(「百年の孤独」ほどではありませんが)で物語は進みます。

それが楽しめるかどうかが、本作の鍵かと。


ともかく、77歳でも、こんな小説が書けるんだなぁと、それには圧倒されます。さすがに、最後の作品か?


わが悲しき娼婦たちの思い出

新潮社

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