すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

シルヴェスター・スタローン「ロッキー・ザ・ファイナル」

2008-01-17 20:13:37 | 映画評
「ファースト・ロッキー」とか言うとか言わないとか……………言わないです


シルヴェスター・スタローン「ロッキー・ザ・ファイナル」を見ました。(goo映画公式サイト)

引退して、莫大な金があるわけではないが、自分の飲食店を持って、適当な収入はある。
町のみんなもロッキーを覚えており、ある世代には英雄的な存在。
そんな彼の話を聞きたくて、ロッキーの店は繁盛している。

「功なり、名を遂げた」立派な晩年をおくろうとしているロッキーだったが、なにか満足できない日々を過ごしている。

そんな彼にふってわいたような、現チャンピオンとの対戦。


てな、展開です。

まぁ元祖「ロッキー」を除けば、一番面白いかもね。

しかし、スタローンがいい年して、すげぇー筋肉。
ロッキーの息子よりガタイがいいんだから、困ったもんだ。

「ファイナル」のために、かなり鍛えたんだろうなぁ。

それこそ、最初の「ロッキー」が、モロ・スタローンの人生にかぶっていたように、この作品もまた、同じなんだよな。スタローンも「功なり、名を遂げ」て、小金も持っているだろうに、まだ、戦わざるを終えないなんだろうね。

もう演技からして、そうだもの。

なんつぅーか、「ロッキーよりロッキーらしい」演技になっているもの。


後、マイク・タイソンが出演しているのが、ちょっと笑える。


初代「ロッキー」の感想。
シルヴェスター・スタローン「ロッキー」


ロッキー・ザ・ファイナル (特別編)

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マイケル・ベイ「トランスフォーマー」

2008-01-08 21:27:27 | 映画評
コンボイの役立たず振りは、原作同様男惚れする


マイケル・ベイ「トランスフォーマー」を見ました。


感想としては、ヒロインがブスだね。

いや、「やらせてあげる」と言われたらやるんだけど。
体は98点だが、顔は65点と言ったところ。


登場時から、「クラスのセックスシンボルだけど、性格は単なる尻軽」という描き方で、
「これからメガネかけた幼馴染が登場して、実はメガネをとると、スゴイ美人(意外にナイスバディ)で、物語の進展と共に、主人公が彼女の真価を理解する」
って、ヤツだな……………と思っていたら、最後まで、この「ビッチ」系がヒロインだよ。

いいのか、それで?


まぁいいんだけど…………。

主人公は、ガチガチのオタク童貞キャラで、それがクラスの「やりたい女№1」と付き合う…………という構図が、ある種の層には受けるんだろうね。


つうぅーか、はっきり言うよ。
「オタク受け」
だよ。

この、往年のアニメ「トランスフォーマー」の実写化自体が、「オタク受け」を狙ったものなのだから。

つまりは、オタクの夢実現。


その恋愛だって、オタクの夢実現になるわけだ。

が、オタクと言っても、それはアメさんのオタクだが。

日本では、このキャラとは結ばれないだろうね。


まぁそれはともかく、CGはスゴイ。
お目当ての変形シーンも、
「これ、本当に変形しているのか?」
と思うほど、スゴイ。

理解できないくらいスゴイ。


そしてストーリー。

もう素敵で素晴らしい。
あまりの大味な展開は、見事にお気楽娯楽作品らしく、小憎いばかり。

「頭からっぽのほうが 夢詰め込める」という感じ。

コレハ、イイ!


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ティム・バートン「ティム・バートンのコープスブライド」

2008-01-07 19:34:22 | 映画評
まぁまぁだった


ティム・バートン「ティム・バートンのコープスブライド」を見ました。

アメさんのアニメは、すっかりCGばかりですが、これも、もちろん、ソレ。


しかし、CGとは言え、アニメなのだから、子供向きのはずが……………なんだ、この毒々しい画面は!

ストーリー自体は、まぁざっくりと子供向きだが。
画面にしろ、キャラにしろ、完全に大人向け…………いったい誰に向けて、この作品をつくってるんだろうなぁ…………



まぁ適当には面白かったけど。



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ティム・バートンのコープスブライド 特別版

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ブラッド・バード「Mr.インクレディブル」

2007-11-10 05:26:24 | 映画評
「敵役の女性は、最終的に、どうなったんだ?」by ヤザン・ゲーブル


ブラッド・バード「Mr.インクレディブル」を見ました。(公式サイトgoo映画)

この監督って、「アイアン・ジャイアント」の人なんだ。
全然、テイストが違うね。

すっかりピクサー色に染まっているよ。


それはともかく。


最近見た「カーズ」があんまり面白くて、まだ見終わっていなかった「Mr.インクレディブル」に手を出した、という次第。

が、やっぱ、続けて見ると、CGの進歩を感じるよ。

「Mr.インクレディブル」だって、いまだに、かなりのCGだけど。


まぁそんなのも、見ているうちに、気にならなくなりますが。

ストーリーは、やっぱり巧み。緩急のつけかたが、上手。
登場人物たちが当初抱えていた問題が、最後には全部きれーに解決してしまうという流れは、分かっていても気持ちいい。


しかし、題材が「家族愛」ということもあって、「カーズ」ほどは、面白く見れなかったなぁ。

さらに、アメリカンな「家族愛」だし。


もっとも子供と見るなら、こんなに安心して見れる作品はないと思うけど。


他の感想。
ブラッド・バード「アイアン・ジャイアント」
ジョン・ラセッター「カーズ」

Mr.インクレディブル

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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ジョン・ラセッター「カーズ」

2007-11-09 23:04:40 | 映画評
ストーリー自体は、お約束の集大成なんだが、そのお約束をしっかりと配置して二時間を急ぎすぎの弊害を出さず、みっちりと濃密な展開を描ききるのは、やっぱり才能


今さらなのですが、ジョン・ラセッター「カーズ」を見ました。(公式サイト)

うーむ、見事。

子供用なのに、子供騙しではない、見事な映画です。


宮崎駿が、かつての「未来少年コナン」や「ラピュタ」の、ワクワク路線を捨てて、自己思想の表現に力点を置いているのとは違って、ピクサーはいくら売れても、「娯楽」を忘れることはないね(別に、宮崎駿の最近の作品も、面白いけどね)。


が、「娯楽」にこだわりつつも、決して安易や安っぽさはないわけで…………。

スゴイね。


後、CGの進歩にも感服。

ゲームのFFシリーズは、新作が出る度に「またCGにお金をかけて」と揶揄されるが、こうしてCGの進歩を見ると、
「これは宿命なんだな」
と思ってしまいます。

まぁピクサーは、CGの進歩に頼らない、巧みなストーリー展開が、むしろスゴイんだが。


カーズ

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ミヒャエル・ハネケ「隠された記憶」

2007-11-08 21:21:33 | 映画評
奥さん役のジュリエット・ビノシュが40歳前後のはずなのに、色っぺぇーこと色っぺぇーこと。これなら、全然イケル!


ミヒャエル・ハネケ「隠された記憶」を見ました。(公式サイトgoo 映画)

新幹線の中で見ていたのですが、…………地味だぁ。眠たくなるね。


音楽は皆無。効果音も控え目。決して目まぐるしく変化することのないストーリー。

が、なんだか知らないが、画面にあふれる異常な緊張感。
単調なのに目が離せないストーリー展開に、どうにかこうにか眠らないで、見れました。


まぁ万人向けではないね。

でも、ラストシーンを迎えても「うーん、なんだったんだ?」と思わせるラスト。

おそらくフランスの移民問題を知らなければわけが分からんに違いない。

…………だから、いろいろと分からんかったよ…………。


まぁそういう社会背景を知らないでも、今の日本も在日やら不法滞在の外国人の犯罪やらで、なんとなぁーく想像できることですが。


隠された記憶

タキコーポレーション

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西川美和「ゆれる」

2007-10-19 19:53:39 | 映画評
エンドロールを見るまで、オダギリジョーじゃなくて浅野忠信だと思っていたよ


超映画批評で、ベタ褒めだった「ゆれる」を見たよ。(公式HPgoo映画)

評価通り、なかなかの良品。

最初は地味だなぁーと思っていましたが、その地味な場面を、手厚くつくることで、中盤以降の展開が、俄然面白くなります。

ちゃんと人間を描いているよなぁ。エライ。


配役が絶妙でね。オダギリジョーにしても香川照之にしても真木よう子にしても、すごーく厚味がある。二時間の映画で、登場人物の性格は分かっても、歴史までは分からんもんです。
が、この映画の登場人物たちは、なんとなぁーく「こういう人生を歩いてきたんだな」と推測できるような、見事なはまり役になっています。

監督上手だね。


最後は、ちょっとお約束だけど、まぁ、お約束だけに、安心して「ほろっ」とさせられるのも事実です。


「制作費○○億円」とか、「豪華出演陣」とか、「韓流スターが登場」とか、「ついに、あの清純派女優が濡れ場に体当たり」とか「長澤まさみの水着が拝める」とかとかとか……………、そういうものを入れなくても、こうして立派な作品はつくれるんだ。ホント。


ゆれる

バンダイビジュアル

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マイケル・アリアス「鉄コン筋クリート」

2007-10-07 03:40:00 | 映画評
ジブリアニメも、これくらいの声優を見つけられないのかね?


映画「鉄コン筋クリート」を見ました。(公式サイトgoo映画「鉄コン筋クリート」)


正直言いまして、これはすごかった。

宝町の細部まで描きこまれた再現度、原作の線を活かした登場人物の造形、その造形を活かしながらの独特なキャラクターの動き。

で、まぁ、すごいのは、絵だけではない。

ストーリーに関しても、原作を忠実に再現しながらも(原作を読んだのが昔なんで、ちょっと忘れているけれども)、二時間の映画の枠に過不足なく収めている。

つまり、原作を知らなくても、映画単体として、しっかり楽しめる作品になっているし、原作のファンも「あれがない、これがない」という不平が出ないようなレベルに達している。

これは、やろうと思っても、なかなかできないんだよねぇ~。


配役に関しても、素晴らしい。

思い入れが強い原作ファンには、「これは、違うんじゃない?」という声もあるかもしれませんが、僕としては違和感なく見れました。

で、一番すごかったのは、蒼井優のシロ。

「フラガール」で演技を評価された彼女ですが、……………正直言いまして、あの年頃だと、ああいう役は、けっこう自然体でやっても演じられたりするんだよね。

が、このシロは、自然体でできるものではない。

純粋で残酷で幼くて愚かで優しい…………という成分が破綻することなく交じり合っている、難しい役柄です。

これを、見事に自家薬籠中の物にしている。

これは自然体でできるものではありません。すごい。素晴らしい。さらに美人だ。惚れる。

とにかく、まぁ、すごい作品でした。


惜しむらくは、原作が所謂アキバ系とは違うマニアックなものだし、かと言って、一般受けするような物語ではない。

だから、あんまり話題にならなかったよね。

残念。これだけの作品なのに…………。


蒼井優主演作品の感想。
李相日「フラガール」


鉄コン筋クリート (通常版)

アニプレックス

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庵野秀明「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

2007-09-05 11:02:23 | 映画評
しかし、日本のアニメって、焼き直しを繰り返すよな。鬼太郎とか、何作目だよ


結局、見たよ、庵野秀明「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」。


で、まんまと楽しんでまいりました。
公式サイト
goo映画 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」


クオリティがハンパないッス。

当時でも、テレビ放映のレベルではないとは言われた作品が、現代のしかも映画放映レベル。

しかも、それを惜し気もなく、全シーン。

はっきり言いまして、ストーリーはテレビ版序盤の焼き直し。

にも拘らず、ほとんどのシーンが、新たに描き直されています。


もう、初号機が、ネルフ本部から出撃する場面から、おっさん、感動しっぱなし。


…………が、超映画批評にもある通り、昔、エヴァにはまった人でなければ、ついていけないかもね。

やっぱり総集編だから、ストーリーは駆け足気味。

初見の人からすると、「なんだ、こりゃ?」と思うかもね…………。


まぁ、でも、このテレビ版のハイクオリティが二部続いて、最後の作品で、「難解」「独り善がり」と批判を浴びた前作のオチを、分かり易くするのかな?

などと、のん気に思っていましたが、最後の最後で、「これからは、設定を引き継ぎつつも、まったくのオリジナル」宣言的な「次回予告」を見せられます。

さすが、庵野だ。

見事に、人の期待の上を行った!


後、望むことは、納期を守ること。
次回作は、年内に出るの?


NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX '07 EDITION

キング

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大谷健太郎「ラフ ROUGH」

2007-08-22 22:36:14 | 映画評
しかし、これを二宮和也が揉んでるのかと思うと、わしゃ、くやしゅうて、くやしゅて


大谷健太郎「ラフ ROUGH」を見ました。

なんで、この映画を見ようかと思ったかの言いますと、そりゃ、もちろん、日々の汚れきった生活を脱して、清浄なる青春恋愛映画で自らを清めようとしたからです。

断じて、長澤まさみの巨乳を拝みたかったわけではありません!(goo映画 「ラフ ROUGH」公式サイト)

ちなみに、こちらは画像検索のリンク。
ありえない画像検索「長澤まさみ」
google画像検索 「長澤まさみ」
この紹介には、特に意味はないですよ。もちろん。


さて、原作は、あだち充。
人気作家の宿命でもあるのですが、どうしても冗長(長期連載)になってしまう氏の作品の中では、「ラフ」は、比較的コンパクトにまとまった作品です。

二時間程度の映画には、ちょうどいい題材だと思います。

が、原作を忠実に再現しようとするあまり、速水もこみちの最初の登場シーンが中学生って……………、無理だ…………。

その後も、高校生の設定って……………、やはり無理だ…………。

長澤まさみも、撮影当時は十代だったろうけど、それでも、ちょっと無理があるのに。


と言うか、この映画。

見るべき点が長澤まさみ(の巨乳)しかないのに、……………長澤まさみが可愛くない。


わたくし個人としては、長澤まさみは、完璧ストライクゾーンです。ボール球ではありません。

それどころか、ど真ん中のストライク。しかも超をつけていいくらいの剛速球のボールです(剛速球じゃ、逆に打てねぇよ)。


でありながら、この映画の長澤まさみときたら…………なんか疲れていたの? と心配したくなるくらい、目の下のクマが目立ちます。

最近の技術なら、こういうのって修正できると思うのだが……………。

少なくとも、最近の技術がなくても、ちょっと腕のある監督なら、こういう風には、ヒロインを撮らないだろうに…………。


まぁいいや。この映画のヌキ所見所は、そんなところではなく、青少年の溌剌とした演技にあります。

とりあえず、最初のヌキ所見所は、開始10分で拝める、まさみ様の水着シーン。バックのお尻も拝めて、自らの汚れた生活やら心やらが洗われる気分になること請け合い!

で、次のヌキ所見所は、40分経過した前半の山場。
今度はビキニ(?)のまさみ様を拝謁する光栄に浴することができます。美しいクビレと、「なんじゃこりゃー」と太陽にほえたくなるような巨乳清浄なる姿を見ることができます。

で、最初のシーンが、この映画のヌキ所見所の20%で、次のビキニがヌキ所見所の70%というところ。

後は、肴のツマですわ。ほんに。まじで。

ストーリーも、どうでもいい具合ですし。


長澤まさみ出演の映画の感想。
行定勲「世界の中心で、愛をさけぶ」


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