すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

金子修介「DEATH NOTE デスノート the Last name」

2006-11-27 23:08:50 | 映画評
もはや語るまい…


と言いつつも、語らざる得ない…………。

「前編」を、さんざんけなしつつも、見ましたよ、「the Last name」。(goo映画 「デスノート the Last name」公式サイト)


まぁ今さら言わずもがなですが、つまらなかった。


まぁつっこみどころ満載でね。

今回の大オチが…………。


そもそもレムは、なんでLの寿命が減っていることに、気がつかない?

まぁ一々、一人の人間の寿命を覚えていられないか…………。

それよりも、Lは絶対に自分の名前を書くキャラ設定じゃないだろう。………まぁ原作を基準にすると、だけれども。


だいたいにして、Lが自分の本名を書く必要はないだろうに。
せめて、偽名を書くべきだ。

それで、夜神の父親を騙せばいいのだろうし。

そうじゃなきゃ、ライトがキラでなかった場合は、犬死になってしまうだろうが。


それに、最後の最後が、しょーもない。

ライトと父の愛なんて、それまで、ぜぇーんぜん描かれていないのに、唐突に、「ハイ、泣く場面デスヨ!」と、ラストを見せられても、…………ねぇ?


まぁいいや。


出張中に空きができて、ちょうど時間が合うのが、これしかなくてね。
本当はカジノロワイヤルが見たかったが、仕方なし。


前回と同じで、映画館には、痛い少女がいて。

オレの後ろで、藤原がキスしたり、女の子に抱きついたりすると、「キャッ、キャッ」と大喜びですよ。


いいんですよね、これで。
所詮、子供だましの映画に、大人が本気で突っ込むこと自体が痛いのですから。そろそろ止めよ。


前編の感想。
金子修介「DEATH NOTE デスノート 前編」


これ、なに?
デスノートFile the Last name



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クリント・イーストウッド「父親たちの星条旗」

2006-11-20 20:49:28 | 映画評
登場人物が覚えられなくて苦労したよ………


「父親たちの星条旗」を見てきました。(goo映画)


単純に驚いたのは、ハリウッド映画でありながら、反米調になっていること。

まぁ「プラトーン」やら「フルメタル・ジャケット」もアメリカ産のアメリカ否定になっていたけれども、これがすごいのは、敢えて栄光の第二次世界大戦を否定しているところ。

ベトナム戦争はアメリカの負け戦だから、結果論からベトナム戦争を否定するのは容易なこと。

でも太平洋戦争は、現在のアメリカ隆盛を築いた土台。

「父親たちの星条旗」では、それを否定して見せているわけでして。


アメさんの懐の広さを見せ付けられて作品でした。


大体にして戦争映画って、戦争の悲惨さを描くことで、戦争における「国家の責任」を曖昧模糊にすることがあるんだよな。

戦争は人類の敵である、という大前提に振り回される一般人(下級兵士)という構図で、その背景にある「国家の責任」から逃げちゃえ~~~~。

太平洋戦争をあつかった邦画なんか、そういう傾向が顕著。


その点、ハリウッド映画でありながら、栄光の第二次世界大戦におけるアメリカ政府の負の部分を描いている意欲には、感心しました。


父親たちの星条旗 (監督 クリント・イーストウッド)



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作・真刈信二/画・赤名修「勇午 下北半島編」

2006-11-18 21:42:47 | 書評
Amazonで「勇午」で検索したら、これが出てきたよ。日本で初めての獣姦オンリー作品集だそうです。フフフッ…………


かつて友人に勧められて読んだ「勇午」。
友人ほどに感動はしませんでしたが、面白いと思ったのも事実。
今でも、ちょっと暇があると読んでいます。


未読の人に解説しますと、「勇午」は、青少年向けゴルゴといった感じです。(←「ゴルゴは読んでいるだろ?」という前提の文章)

見所は、毎回登場する各国の美女と、拷問。

ただし男の劣情をかきたてる拷問ではありません。
なぜなら、拷問の対象は、ほぼ100%、主人公の勇午だから。

一度なんか、生きながら塩漬けにされてたなぁ~。


それはともかく、ちょっと久しぶりに読んだ「勇午 下北半島編」。
舞台を日本に移して、相変わらずの勇午の大活躍。

が、今回は勇午への拷問はなく、代わりに(?)商売仲間の小暮が、ゴリゴリやられてしまいます。


で、いつも通りに、ジェットコースー的にストーリーがゴリゴリ進みます。

面白いことは面白いのだが、最終的には、これで筋が通っているのか通っていないのか分からない物語も相変わらずでした。


今回もユン・ミョンチョルの亡命理由(亡命行為の理由)が、さっぱり理解できませんでした。


勇午 下北半島編

講談社

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古谷実「わにとかげぎす (1)」

2006-11-17 21:37:57 | 書評
さて


好きな作家だからこそ、苦言を呈したいというのは、ファンなら、よくあることです。


古谷実の「わにとかげぎす」一巻を読みましたが……………、正直、
「またか…………」
と思わないでも。

だいたい、なんのとりえもない中年手前のオッサン(最強伝説黒沢がモデル?)に、突然美女が惚れるなんて…………。

いつものパターンだよ。

「シガテラ」「ヒミズ」「グリーンヒル」…………全部、女性が男に惚れる明確な理由が描かれておりません。

男は犯罪者であったり、ハゲチビデブであったり、いじめられっ子だったり…………つまりは、いいところなし。でも、女が惚れる! しかも、女は、ある程度美人で、さらにグラマー…………。

ねぇーよ、そんなの。
欧米か!BOYS BE…か!


作者の実体験なのか、願望なのか知らんけど、このパターンは良くないね。


皮肉な話だけど、デビュー作である「稲中」の岩下が、ギャグ漫画でありながら、一番人間らしい女性に描かれていたような気がします。

聖女ではなく、彼氏に一途でありながら、浮気性だけれども、彼氏が大好きで、でも性的なことについては、ちょっと臆病。

複雑でありながらも、決して破綻していない少女像(女性像)でした。


でも、それ以降の古谷実の作品に登場する女性は、無責任に聖女過ぎるような…………。


西原理恵子が「パーマネント野ばら」で描ききった、男への圧倒的な不信感の方が、オレには信用できるなぁ…………。

リアルとは違うだろうけど。


他、古谷実の感想。
古谷実「シガテラ (4)」
古谷実「シガテラ (5)」
古谷実「シガテラ (6)」


わにとかげぎす 1 (1)

講談社

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スパイク・リー「インサイド・マン」

2006-11-15 22:37:10 | 映画評
アメさんの映画は、脇役以上に、どうでもいいエキストラの演技が上手だ。詰まるところ、映画の〝層〟が厚いってことなんだよな


超映画批評で、高評価を得ていた「インサイド・マン」。見てみました。

超映画批評と感想は、どうしてもかぶってしまいます。

過剰なドンパチや、無駄なエロシーンは皆無。
でありながら、次々と起こるアクシデント・イベント・秘密の暴露で、物語全体は、常に緊張を強いられており、見ている者を、グイグイ映画に引っ張り込みます。

「大人の娯楽」という言葉が、ぴったし当てはまる作品です。


しかし、ネタバレになるのだが、最後の最後まで、犯人の犯行動機が、私怨なのか、単なる金銭目的なのか明かされず。

だからこそ、良質な娯楽となったことは否めないのですが、それが作品を薄くしているのも事実。

監督は、「エンターテイメント」を主軸に置いたのだから、そこは割り切って、切り捨てたのでしょうけど。

そもそも、これだけ密度の濃いストーリーに、さらに主人公の過去や内面を盛り込んだら、二時間で収まらないか、展開に無理が出てしまうのだろうから、これはこれで、成功なんでしょうね。


インサイド・マン

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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西原理恵子「パーマネント野ばら」

2006-11-14 08:27:50 | 書評
ヘタを武器にできると、強い


西原理恵子の「パーマネント野ばら」読了。

西原氏の本となりますと、「まあじゃんほうろうき」や「できるかな」、「鳥頭紀行」といったフィクション(くさい)ものと、「ぼくんち」「上京ものがたり」といった叙情性豊かなマンガに分かれますが、こちらは後者。

いつものように、生と性を求める(←ありがち表現)強烈なキャラクターたちが、どこか行き当たりばったりで物語をつむいでいきます。

が、最後のどんでん返しは、西原作品らしくなく驚かされました。

よくよく考えると、けっこうオーソドックスなオチなんだけどね。他の作者の物語であれば、予想できたでしょうけど。
西原作品で、こんな仕掛けを用意しておくとは。


ともかく、西原好きには、いつものように楽しめる作品となっていました。


他、西原作品の感想。
西原理恵子「営業ものがたり」
西原理恵子「毎日かあさん(2) お入学編」
西原理恵子「毎日かあさん(3) 背脂編」
西原理恵子「女の子ものがたり」
西原理恵子「ぼくんち 全」


パーマネント野ばら

新潮社

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ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (14)」

2006-11-09 21:43:50 | 書評
「よしもとばなな」の帯も驚いたが、近作は「栗山千明」で、また微妙


前巻は回想シーンが主でしたが、今巻はストーリーが進みます。

前と違って退屈はなかったです。

ゆうきまさみお得意の、いくつもの組織が多層的に動く状況が、より深くなっています。

しかも、味方が味方でなく、敵が敵でない。

15巻が楽しみです。

エロもありそうだし。


前の感想。
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (11)」
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (12)」
ゆうきまさみ「鉄腕バーディー (13)」


鉄腕バーディー 14 (14)

小学館

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西原理恵子「毎日かあさん(3) 背脂編」

2006-11-06 21:05:34 | 書評
とりたてて


西原理恵子「毎日かあさん(3) 背脂編」を読む。

特に感想もなく。普通に面白かったです。


このシリーズは長男が中学になったあたりが、微妙だろうなぁ。


これまでの感想。
西原理恵子「営業ものがたり」
西原理恵子「毎日かあさん(2) お入学編」
西原理恵子「女の子ものがたり」
西原理恵子「ぼくんち 全」


毎日かあさん3 背脂編

毎日新聞社

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