隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1782.櫻子さんの足下には死体が埋まっている ジュリエットの告白

2017年10月02日 | 本格
櫻子さんの足下には死体が埋まっている
ジュリエットの告白
読 了 日 2017/10/02
著  者 太田紫織
出 版 社 KADOKAWA
形  態 文庫
ページ数 281
発 行 日 2017/08/25
ISBN 978-4-04-105204-4

 

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週木曜日から始まった日本女子オープンゴルフの、テレビ中継はNHK・BS1と地上デジタルの両方で、4日間にわたって放送された。昨年の覇者は畑中奈紗選手。史上初というアマチュア、しかも18歳という若い選手の優勝は、女子プロゴルフ界に衝撃を与えるとともに、ゴルフファンを大いに沸かせた。 そしてディフェンディングチャンピオンの畑中選手は、今回も初日5アンダーという好位置で発進。2日目の第2ラウンドでは8アンダーで早くも単独首位に駆け上がった。決勝ラウンドの第3ラウンドからは1オーバーの69名の選手によっての闘いだ。
第3ラウンド終了時点で、13アンダーという好成績を収めた畑中選手の、「20アンダーを目指す」というインタビューに答えての発言があった。そして、最終日の17番ホールのバーディでついに言葉通りの“20アンダーを達成したのだ。
2位以下に8打差をつけての闘いは、一人次元の異なる舞台だったかのようで、圧倒的な強さで第50回という節目の、日本女子オープンを飾った。僕は鈴木愛選手のファンで、彼女の最終日の盛り返しを願って見ていたのだが、カップルのアマチュア小倉彩愛(さえ)選手が気になったか、いまいち自慢のパットも冴えを見せることがなく、11アンダーで3位の小倉選手に次いで、10アンダーの4位に終わった。

毎回ドラマチックな展開を見せる日本女子オープンだが、今年も高校2年生のアマチュア、小倉彩愛選手の活躍などにも注目が集まったり、初日の豪雨というような悪天候にも見舞われたり、という展開を見せたが、やはり何と言っても樋口久子選手に次ぐ、先週に続き2週連続優勝、大会2連覇を達成した畑岡奈紗選手の偉業は長く語り継がれることだろう。

 

 

早いもので、このシリーズも12巻目となった。読み始めたのは、今年の7月だから4カ月弱で12巻を読んだことになる。ほとんどが連作短編という形だから、読みやすいということと特異なキャラクターによる推理が、時には僕の好きな安楽椅子探偵の様相を示して、なおさら僕はこのシリーズに引き込まれるというわけだ。
好きなシリーズが長く続くのは、読書好きにとってこの上ない幸せだ。
幸いにして僕はこの他にもいくつかのシリーズ作品を知って読んでいる。若い頃もシリーズ作品という感覚はなかったが、同じ主人公や気に入ったキャラクターが登場する作品は、探して読んでいたのだが、今読み続けているシリーズ作品のように、短い期間でほとんど立て続けに発行されるようなことはなかったし、作品によっては何年もの歳月を過ぎて刊行されることもあったから、全く異なる味わいではあった。
しかし多くの時を過ぎた今となっては、そうした古典的名作でさえ、読もうと思えば時を待たずして読めるのだから、とにかく至福の時を簡単に手に入れることができる環境に感謝。

 

 

月18日に木更津市立図書館からのメールで、予約してあった本書の用意が出来たとのこと。翌日は火曜日で休館日だったので、20日に行って借りてきた。
こうして順調に予約した本が早く読めることは、何よりうれしいことだ。目次を見ると、第参骨の「わたしのおうちはどこですか」が“前”となっている。ということは、すでに次の巻が予定されているということで、まだ物語は続くことがわかる。大河ドラマのごとくに主人公たちの人生の展開が、この後も繰り広げられていくのだろうと、ますますシリーズの継続と櫻子さんが遭遇する事件と、彼女の推理に期待を寄せるのだ。
一般的にこのシリーズ作品のような形態が、ライトミステリーと呼ばれているようだが、気軽に読めるという点では言葉通りだが、内容は決して軽いばかりではなく、キャラクターの特性を生かした筋立てや、ミステリーを解明する論理性に、僕は本格ミステリーの面白さを感じている。

 

収録作
# タイトル
プロローグ  
第壱骨 ケルヌンノスの妙薬
第弐骨 ジュリエットの告白
第参骨 わたしのおうちはどこですか 前

 

 

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