隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1684.呪い人形

2016年12月21日 | サスペンス
呪い人形
読了日 2016/12/21
著 者 望月諒子
出版社 集英社
形 態 文庫
ページ数 474
発行日 2004/08/25
ISBN 4-08-747730-4

 

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日も今日も晴れて比較的あたたかな気候で、出かけるにも抵抗がなくありがたい。昨日はカミさんが近くのホームセンター・ケーヨーD2に行きたいというので午後1時過ぎに車で出かけた。国道16号沿いの店は旧道沿い(木更津市請西)にあった記念すべき1号店を閉鎖した後に、西側の潮見地区に新設された店舗だ。
元々戦後の財閥解体などの影響を受けた、三菱商事を脱サラした永井氏が京大の後輩である岡本氏とともに立ち上げた京葉産業という、石油卸業が母体の会社だ。だが、昭和48年に起こった第1次オイルショックがもとで、当時アメリカで爆発的な店舗展開で、多くの顧客を獲得していた業態であるホーム・インプルーブメントへと、戦略の大転換を図ったのである。
石油卸業を始めたのち木更津市請西に土地を求めて、三井石油販売の支援の下、直営の木更津SS(サービスステーション)を建てたのだが、道路の分断で道路を挟んだ向かいの土地が空いた。その土地にケーヨーホームセンター一号店・木更津店をオープンしたのは、昭和49年のことである。 時流に乗った店舗展開は企業の業績を押し上げて、昭和59年12月に東証2部に上場、同63年には第1部に上場するといった発展を見せて、社名も株式会社ケーヨーと改めた。

話が大分それた。昔勤めていた会社のこととなると、つい夢中になってしまう。そうしたこととは全くかかわりなく、カミさんの買い物は小鳥の餌だ。1-2年ほど前のこととなるが、我が家の庭の百日紅や梅の枝に小鳥が舞い込むので、米粒をまいたところ雀が数羽来て、ついばむようになった。
その姿が可愛くてついにはホームセンターで小鳥の餌を買って、撒くようになったのである。今では餌係は娘に引き継がれた、多い時には50羽ほどが集団でやってくるようになって、餌時には大賑わいを見せている。
我が家は、元は山だったところが開発された住宅地で、以前はたくさんの種類の鳥たちが来たが、周辺の森や林も近年開発が進み、近頃は少なくなった。そうした中、人里でしか活動できない雀たちは、たまに来るヒヨドリなどはなわばりを主張するかのごとき、冷たい目?の集団で見つめるものだから、めったに来なくなってしまった。

 

 

今日は年賀状を出してきた。1昨年までは早くにデザインを考えて、干支のイラストを描いて、年賀状を作ってきたが、このところそうした気力も薄れて、おざなりの賀状になっている。
昔まだ60歳にもなっていなかった頃に、僕は息子の入所している福祉施設の、保護者会の会長を務めていたことがある。まだその頃は辛うじてサラリーマン現役だったから、役目柄保護者全員に年賀状を出していた。
多い時にはそうした人とは別に友人知人や、会社の上役、同僚と100枚ほどを出していたこともあった。そんな名残というわけでもないが、今でも60枚ほどの年賀状のやり取りを続けている。
先述のとおりだんだん歳をとって、いろいろと日常の些事が億劫となり、ついつい年一回の年賀状についても、面倒な気になっている。普段行き来のない人たちとの微かな交流なのに、そうしたことにもあまり意義を感じなくなっているのは、情けないことだ。
本格的な冬を感じさせる寒い日が何日か続き、出不精になっていたが、今日は穏やかで温かくなった。寒くなると必然的に朝の血圧も高くなって、だからと言って取り立てて具合が悪くなるわけではないものの、やはり寒さは老人を縮こませるのだ。

ほんの2-300m先の郵便局までの往復さえ、時として1-2度の息継ぎを必要とすることもあり、そんなこともこの頃は持病の一つと考えて、当たり前のこととなっている。

 

 

書は前にも書いたが、望月諒子氏のデビュー作から続いている、木部美智子というフリーのルポライターが活躍するシリーズ作品の第3作だ。
医療ミスで大学病院を追われた若い医師が、死んだ患者が怪しげな宗教家だったことから、医療ミスが殺人だったのではないかとの容疑をかけられることとなる。再就職した地方の病院で彼は、またもや患者の死に立ち会うことになり、疑いの目はますます彼を不利な状況に陥れる。
そんな中、呪殺を売り物にする老婆が、裏社会の評判となって依頼人が殺到するのだが・・・・。 ストーリーの複雑さも、行き着く先の見えなさも、だれが事件の真相を解き明かすのか、といったことさえも容易に見せない面白さはシリーズ共通のところで、小説の面白さを追求したという著者の面目躍如。

 

 

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