隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1976.屋上のテロリスト

2020年05月20日 | サスペンス

 

屋上のテロリスト
読了日 2020/05/03
著 者 知念実希人
出版社 光文社
形 態 文庫
ページ数 366
発行日 2017/04/20
ISBN 978-4-344-77465-3

 

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月21日から5月3日まで、なんと12日もかかってようやく読み終えた。1冊の本を2週間近くもかかって読んだのは、今までにないことだが、数ページ読んでは一休みと言ったことを繰り返せばこうなる、ということを改めて確認しても、何の役にも立たない。
読書に集中できないのは最近の僕の特性だ。あまり芳しくないことだから、特性というのは可笑しいか。僕の読書時間は夜が多いから、最近は、従来あまり見なかったテレビを見るようになって、つい漫然と見流すことが多くなり―そうしたテレビの見方が一番僕の嫌いなことだったので、見ないことにしていたのだが―クイズ番組などを見るともなしに見ていると、アッという間に時間は過ぎる。
そんな合間を縫って本を開くものだから、同じところを何度も読んだりすることがあって、一向に進まなかったこともあるのだ。好きな作家の作品をそんな風に読むのは、作者に対しても失礼だと思いながらも、2週間近くもそんなことを続けていた。
残り時間のあまり多くない僕としては、全くの時間の無駄遣いだ。
ということで、著者の作品は前回の『天久鷹央の事件カルテ 魔弾の射手』に次いで24冊目となった。

 

 

何というか本書の内容は、現実世界とは少しばかり異なる様相を呈していた。 第2次世界大戦に敗れた日本は、ポツダム宣言を受託せず、東西に分断された。そして、東西は一触即発の危機をはらんでいる。西日本の、「大統領は(西日本は大統領制を敷いている)開戦の可能性に言及」と、新聞は報道している。
東日本連邦皇国が領有権を主張して、西日本の佐渡島に陸軍を侵攻させているからだ。
そんな中、西東京市、滝山高校の酒井彰人が、屋上から飛び降り自殺を図ろうとした丁度その時、「飛び降りるの?」と、声をかけてきた少女が。
そんな状況から物語は始まる。彼女―佐々木沙希と名乗る―は彰人に「アルバイトをしないか?」と誘いをかけてきた。佐々木沙希は西日本を代表する大企業・四葉グループの会長だという。

 

 

日は息子の入所している福祉施設から、正確には施設利用者(主として知的障碍者)の、保護者の団体である天羽支部から、昨年度の決算報告並びに、今年度の予算案だった。
新型コロナウィルスの感染は、時と所をかまわずに拡大させる。そして、福祉施設や、その利用者にも影響を及ぼすのだ。毎年3月、5月に開催される天羽支部会が中止となっての、書類審査と決済になった次第だ。
不幸中の幸いというか、施設の内、グループホームの主たる所在地は富津市で、感染者ゼロの区域だ。

我が息子が利用しているグループホームの、管理責任者には何度か電話で、様子伺いをしたが、何事もなく利用者は元気で過ごしているとのことだった。利用者たちが健康的な生活を送っていることが、保護者としては何よりの安心。このまま収束に向かってほしい、というのが切なる願いだ。

 

 

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