隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1550.名探偵に薔薇を

2015年10月11日 | 本格
名探偵に薔薇を
読了日 2015/09/15
著 者 城平京
出版社 東京創元社
形 態 文庫
ページ数 312
発行日 1998/07/24
ISBN 978-4-488-42301-8

 

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用に紛れて、検査の結果を病院に聞きに行くのを忘れていた。どうも高血圧に対する認識がいまいちうすくて、身体的な不都合が自覚できないことが、後で重篤な状態を引き起こすかもしれない、という意識が持てないのは、なぜだろう。
月曜日には行こうと思ったら、祝日(体育の日)だから、多分病院は休診だろう。一つボタンの掛け違い?はいろいろ不都合を招くものだ。次の主治医の診療日は木曜の午前中だ。忘れないようにしないと。

若いころ随分とお世話になった東京創元社の作品には、この読書記録を始めてからも結構親しんできた。ここから出ている作品には当たりはずれはないだろうという、変な思い込みをずっと持っていたが、それでも数ある作品の中には期待に外れて、僕の好みではない作品もあった。昔は国内作品は扱ってなかったのではないか?
一時期この出版社の社長を務めた戸川保宜氏が、編集者だった時期に鮎川哲也賞を立ち上げ、それをきっかけに国内の作家にも目を向けるようになった、と僕は記憶しているがあまり確かなことは言えない。
東京創元社からは先にも言ったように、海外ミステリーの老舗らしく、古典的な名作の発掘にも力を入れていた。そうした企画によって僕は随分探偵小説の黄金時代の名作を読んだものだ。話がそれた。
この作品は第八回鮎川哲也賞に応募して、最終候補に残ったが惜しくも選に漏れたもので、その後大幅に改稿されたものだという。

 

 

文庫が1998年7月の発行だから、今となれば随分前の作品となり、僕も前から名前は知っていた。
いかにもタイトルがミステリーというよりは、探偵小説といった風情があって、どんな内容だろうと思っていたが、とうとう今頃まで手に取らずに過ごしてきた。
BOOKOFFに行けば、運が良ければ100円プラス税という値段で手に入るのだから、僕でも簡単に買えるのだが、そこが僕のおかしなところで、たとえ100円也とも詰まらなかったらどうしよう、などと躊躇するのだ。
こんな貧乏性は若い時より歳をとってからの方がひどくなったみたいだ。そんな風でいながらバカみたいな無駄遣いをしているのだから、われながらあきれ果てるのだ。
本編は2部に分かれていて、

第1部 メルヘン小人地獄 第2部 毒杯パズル

という構成で、言ってみれば出題編と、回答編とは少し違うが似たようなものか。
それなりに面白く、期待外れでないのはよかった。当初の著者の意図とは違う形でできた長編ミステリーは、若い女性の名探偵を誕生させた。

 

 

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