隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0512.少女Aの殺人

2004年11月07日 | 本格

 

 

少女Aの殺人
読了日 2004/11/7
著 者 今邑彩
出版社 角川書店
形 態 新書
ページ数 286
発行日 1995/01/25
ISBN 4-04-786101-4
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み終わってから17年も後になって、感想文を書くのはどうかと思うが、古いデータを整理しようとして、振り返ってみた時、何も書いてないことがいくつもあることに気付いて、改めて読んだのが2021年4月の事だったのだ。但し、読んだのは同じ作品ながら、中央公論新社から発行された、文庫本だ。(下の写真)
僕はこの作者・今邑彩氏の早すぎる死に、とても残念な気持ちを持っており、今でも出来たらもう一度生まれ変わって、サスペンス溢れるストーリーを生み出してほしいと、叶わぬ願いを持っている。

 

 

さてこの作品は、ラジオ番組でパーソナリティを務める新谷可南の許へ届いた投書は、義父のセクシャルハラスメントに耐えかねた女高生・少女Aのものだった。彼女は自殺するかもしくは父親を殺してしまうか、と言う葛藤を抱えており、新谷はそれが気になって、友人の脇坂一郎にその少女がだれか探ってくれるよう頼むのだった。
彼女は脇坂が芙蓉女学院の教師をしてることから、投書の主がもしかしたらその学校の生徒ではないかと疑っていたのだ。 脇坂が調べた結果該当する3人の少女に絞ったが、特定できぬまま事件は勃発する。

 

 

芙蓉女学院の教師を務める高杉久雄が自宅で刺殺体となって発見されたのだ。第一発見者は娘の高杉いずみだった。彼女は脇坂が選んだ3人の中の一人だった。果たして高杉いずみは義父殺しの犯人なのか?
所轄の刑事、諏訪と浜野は独自の視点から、高杉いずみを容疑者とすることも踏まえながら、根気よく調査を進めるが…。 状況はころころと変わって、謎は混迷を深めていく。
スリル満点のスタートを切って、ストーリーは進展するのだが、果たして当初の少女Aとは?

二度読みながら、文庫化にあたり相当の改訂を行った模様で、終わりまで読み終わっても、前に読んだことが思い出せなく、所見のような新鮮な感じで物語に踏み込んでいた。

 

 

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