杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

Beriちゃん

2012年01月23日 | 日記
私がよく通る道の傍に真新しい二階建ての家が
建築されている。

以前、先代に頼まれて農地転用の手続きをした
農地で、其の息子さんが住宅として建築されて
一家で居住されている。

その西側の軒下に白い5歳のオス犬Beちゃんが
淋しそうな顔をして座っている、
もう一匹茶色のオス犬Kuちゃんは傍の小屋の
ところにいる。

この二匹は非常に仲がよくて野犬に出くわすと
闘争心丸出しで追いかけて行く。

我が家の犬二匹を連れて、車で遠出する時、
その家の傍を通る。
その時は、必ず停車して私は声をかけている。

だから、お互い馴染みさんになっているのだが、
動物は正直なもので犬の好きな人、嫌いな人を
より分ける事が出来る。

今朝も通りかかると奥さんが二匹を河川敷で
遊ばせていた。

「Beちゃん、Kuちゃん !」 と呼びかけると、
奥さんの持つ紐がピ-ンと張るほどに私の所へ
来ようとした。

奥さんが、「ふうふう!」 言いながら私の元へ
やって来た、私は二匹に交互に声をかける、
Beちゃんが、私の手を愛しげに舐める、
そして尻を向けるのである。

「主人にも、こんな態度は取りません ?
ましてや尻を向けるなんて信じられません !」
奥さんが驚いておっしゃられた。

この犬は、決して他人になつく犬じゃないのに
何故? と言われるのである。

何処で出会っても、私は2匹の名前を呼んで
声をかける、我が家の犬を連れている場合には
双方に均等に話しかける。

利口な犬である、
出会う度に、名前を呼ぶので情を寄せてくれる
ように為った。

生きるもの全て、心が分かり合えるのだろうか ?

ところで数日前から我が家の脱衣所の小窓に、
そのレ-ルの部分に二羽の雀が巣を造った。
昨日から、少量の米粒をそっと置いている。

数年前にも、ツガイがしばらくねぐらにして居た
事が有った、この窓はほとんど締め切ったまま
なので、住まいに適当と判断したのだろう ?

私は、歳を取る毎に生き物達への愛情が深くなって
来た、我が身の命の期間が短くなるほどに・・・
その愛おしさが増して来た。

河川敷で出会って別れて行った、名も無き犬や
猫、我が家でともに縁を育んだスコッチやマキ。

何時の日か、黄泉の国へ旅立つ事に為れば、
私の父母、兄弟姉妹達とともに、この短かった
触れ合いで、別れを余儀なくされた
か弱き者たちとも・・・遇いたい !

その時は、お互い言葉が解るだろうから、
その心の内を訊いてみたい、侘びを言いたい !?

あの世とやらも、そんな風に思えば修学旅行に行く
学生の気持ちになれる。

粛々と、
現世に残された仕事と人としての手仕舞いを進めている。

{ 餌をやらないで下さい、}
張り紙が雨に濡れて揺れていた。 ・・・。。。

                       合掌


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