杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

上杉の交友録(芦原先代館長・そよ風)

2012年03月23日 | 日記
春のお彼岸の22日は穏やかな天候に恵まれて
芦原会館先代館長のお墓は、綺麗に掃除が行き届いて、
草花が目に沁みるように鮮やかだった。

家内の実家の墓参りのあと、そばに佇む芦原さんの
お墓に向かった。

穏やかに静まり返って、時々少し上の参道を人影が
見え隠れする、お彼岸のお墓まいりの人たちである。

墓石に水をかけながら静かに眠る芦原さんに語りかけた、

「芦原さん、英典くん (二代目館長) も他流派との
しがらみ等で大変だと思うが見守ってあげてよ、
Mちゃん (奥さん) も見守ってあげてな !」

「芦原さん、時々動画であんたを見ていますよ・・・!」

お線香を上げて、手を合わせた。
数秒後・・・
俯いていた視線を、墓石とその後ろの笹の葉に移した、
それまで、全く風がなかったのに、不思議なことに ?

俄かにそよ風が吹き始めて笹の葉や其の後ろのソテツの
葉 (シュロか?) までもが、揺れだしたのである。
まるで頬を撫でるような、爽やかなそよ風である。

時計を見やった、ちょうど午後3時、

それはまるで・・・
墓の下に眠る芦原さんが語りかけてくるような不思議な
感覚だった、
過去に呼び戻されたような錯覚に陥った。

穏やかな時間が流れている何かを語りかけているに違いない、
私は、じっと耳を済ませてみた、
墓石の字を目で追いながら余りに若い享年を不憫に思った。

「芦原さん名刺を入れて帰りますよ !」

愛媛県行政書士会総務部長の肩書きの入った名刺を、
そっと黒塗りの立派な墓石の名刺入れに入れた。

数歩歩いて振り返ってみた、
・・・・・ 風がやんでいた。

遣り残したことも多かったに違いない、
空手の指導、発展等、個人的な目的や野心もあったに違い
ない、それを遣り残しての旅立ちなのだ ?

未練も残ったに相違ない、五〇では若すぎる、
彼の無念が、笹の葉を揺らしたのか ?
それとも、それらを包んで尚達観した境地に居るの
だろうか。

「Uさん、あんた・・・しぶといね ?」
そう、言っているのかも知れません。

松山城を真東に見て、街並みを見下ろす高台の彼のお墓は、
静かに午後のひと時を迎えていた。

芦原英幸、稀代の天才、空手界のカリスマ。
死して尚、勇名がすたる事はない。

二代目館長が、更に羽ばたいていく空手道 (からてみち)。
初代の血を引き継いだ男である、
私は陰ながら、その健闘を祈っている。 ・・・。。。

                           合掌                                                                                       
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