春のお彼岸の22日は穏やかな天候に恵まれて
芦原会館先代館長のお墓は、綺麗に掃除が行き届いて、
草花が目に沁みるように鮮やかだった。
家内の実家の墓参りのあと、そばに佇む芦原さんの
お墓に向かった。
穏やかに静まり返って、時々少し上の参道を人影が
見え隠れする、お彼岸のお墓まいりの人たちである。
墓石に水をかけながら静かに眠る芦原さんに語りかけた、
「芦原さん、英典くん (二代目館長) も他流派との
しがらみ等で大変だと思うが見守ってあげてよ、
Mちゃん (奥さん) も見守ってあげてな !」
「芦原さん、時々動画であんたを見ていますよ・・・!」
お線香を上げて、手を合わせた。
数秒後・・・
俯いていた視線を、墓石とその後ろの笹の葉に移した、
それまで、全く風がなかったのに、不思議なことに ?
俄かにそよ風が吹き始めて笹の葉や其の後ろのソテツの
葉 (シュロか?) までもが、揺れだしたのである。
まるで頬を撫でるような、爽やかなそよ風である。
時計を見やった、ちょうど午後3時、
それはまるで・・・
墓の下に眠る芦原さんが語りかけてくるような不思議な
感覚だった、
過去に呼び戻されたような錯覚に陥った。
穏やかな時間が流れている何かを語りかけているに違いない、
私は、じっと耳を済ませてみた、
墓石の字を目で追いながら余りに若い享年を不憫に思った。
「芦原さん名刺を入れて帰りますよ !」
愛媛県行政書士会総務部長の肩書きの入った名刺を、
そっと黒塗りの立派な墓石の名刺入れに入れた。
数歩歩いて振り返ってみた、
・・・・・ 風がやんでいた。
遣り残したことも多かったに違いない、
空手の指導、発展等、個人的な目的や野心もあったに違い
ない、それを遣り残しての旅立ちなのだ ?
未練も残ったに相違ない、五〇では若すぎる、
彼の無念が、笹の葉を揺らしたのか ?
それとも、それらを包んで尚達観した境地に居るの
だろうか。
「Uさん、あんた・・・しぶといね ?」
そう、言っているのかも知れません。
松山城を真東に見て、街並みを見下ろす高台の彼のお墓は、
静かに午後のひと時を迎えていた。
芦原英幸、稀代の天才、空手界のカリスマ。
死して尚、勇名がすたる事はない。
二代目館長が、更に羽ばたいていく空手道 (からてみち)。
初代の血を引き継いだ男である、
私は陰ながら、その健闘を祈っている。 ・・・。。。
合掌
芦原会館先代館長のお墓は、綺麗に掃除が行き届いて、
草花が目に沁みるように鮮やかだった。
家内の実家の墓参りのあと、そばに佇む芦原さんの
お墓に向かった。
穏やかに静まり返って、時々少し上の参道を人影が
見え隠れする、お彼岸のお墓まいりの人たちである。
墓石に水をかけながら静かに眠る芦原さんに語りかけた、
「芦原さん、英典くん (二代目館長) も他流派との
しがらみ等で大変だと思うが見守ってあげてよ、
Mちゃん (奥さん) も見守ってあげてな !」
「芦原さん、時々動画であんたを見ていますよ・・・!」
お線香を上げて、手を合わせた。
数秒後・・・
俯いていた視線を、墓石とその後ろの笹の葉に移した、
それまで、全く風がなかったのに、不思議なことに ?
俄かにそよ風が吹き始めて笹の葉や其の後ろのソテツの
葉 (シュロか?) までもが、揺れだしたのである。
まるで頬を撫でるような、爽やかなそよ風である。
時計を見やった、ちょうど午後3時、
それはまるで・・・
墓の下に眠る芦原さんが語りかけてくるような不思議な
感覚だった、
過去に呼び戻されたような錯覚に陥った。
穏やかな時間が流れている何かを語りかけているに違いない、
私は、じっと耳を済ませてみた、
墓石の字を目で追いながら余りに若い享年を不憫に思った。
「芦原さん名刺を入れて帰りますよ !」
愛媛県行政書士会総務部長の肩書きの入った名刺を、
そっと黒塗りの立派な墓石の名刺入れに入れた。
数歩歩いて振り返ってみた、
・・・・・ 風がやんでいた。
遣り残したことも多かったに違いない、
空手の指導、発展等、個人的な目的や野心もあったに違い
ない、それを遣り残しての旅立ちなのだ ?
未練も残ったに相違ない、五〇では若すぎる、
彼の無念が、笹の葉を揺らしたのか ?
それとも、それらを包んで尚達観した境地に居るの
だろうか。
「Uさん、あんた・・・しぶといね ?」
そう、言っているのかも知れません。
松山城を真東に見て、街並みを見下ろす高台の彼のお墓は、
静かに午後のひと時を迎えていた。
芦原英幸、稀代の天才、空手界のカリスマ。
死して尚、勇名がすたる事はない。
二代目館長が、更に羽ばたいていく空手道 (からてみち)。
初代の血を引き継いだ男である、
私は陰ながら、その健闘を祈っている。 ・・・。。。
合掌