岐阜の路面電車廃止から一年近く経過した。
ここに来て、岐阜の路面電車に関する資産の整理がここに来て本格化したように思う。
昨日も休止されたまま廃止に至った岐阜駅前~新岐阜駅前間の軌道撤去をお伝えしたばかりだが、これに続く形で田神線の一部区間の撤去が明らかになった。
「廃線軌道を撤去へ 名鉄、岐阜地区3線の一部」(中日新聞、2/17)
記事の要旨は次のとおり。
○名鉄岐阜駅から美濃町線に接続する1.4kmのうち、岐阜競輪場西側の市道に敷設された軌道約0.6kmについて、4月からの撤去に向けて名鉄と道路管理者の岐阜市が事務手続を進めている。
○撤去費用は軌道撤去から簡易舗装費用までは最低でも名鉄負担の予定。軌道撤去後、岐阜市は東西に流れる12本の水路を跨ぐ道路改修に着手する。
○岐阜市内の路面電車の軌道撤去に関しては名鉄と岐阜県、岐阜市の間で断続的に協議が進められてきたが、市民団体や一部経済界の間で路面電車再生運動の存在もあり、撤去計画は具体化していなかった。しかし、今回田神線の一部撤去に着手したことで、県との協議に影響が及ぶ可能性もある。
この前の岐阜駅前~新岐阜駅前の撤去については、路面電車再生計画でもあまり重視されていない「末節」の部分でもあり、「やむなし」と思っていたが、今回の撤去は路面電車再生運動にとって重大な意味を持つ。
名鉄美濃町線が現役だった当時、田神線市ノ坪駅に隣接して設けられた車庫から美濃町線の車両は出入庫していた。
その線路が今回の撤去で分断され、旧市ノ坪が孤立する。
つまり、路面電車再生が可能になったとしても市ノ坪の車庫は使用できない(譲受できない)ことを意味する。
現在、路面電車再生運動が進めているのは旧名鉄岐阜市内線、美濃町線、揖斐線の三路線をベースとした計画。
その中には当然、市ノ坪の車庫を取得することも含まれていたと思われる。
現行の軌道取得を前提に計画を進めていた路面電車再生運動を進める側にとって大きな変動要因となる。
この話は恐らく名鉄と岐阜市の間で進められ、路面電車再生運動側には知らされていなかったのだろうと個人的には思う。
「道路を占用していた不要となった施設を撤去する」、そのための手続に路面電車再生運動側は関与する余地はない。
逆に言えば、今回の撤去表明で名鉄は「市ノ坪駅と岐阜検車区の敷地」は路面電車再生運動側に渡さない、という事を明らかにしたとも言える。
田神駅から近い、この土地を住宅地として再開発すれば相当の収入が見込める。
名鉄にしてみればそのような土地を手放す理由はないだろう。
今回の区間撤去は前回のそれとは違い、岐阜の路面電車再生を目指す側にとっては「ダメージ」と言って良いと思う。
今後も路面電車の復活を目指すのであれば、美濃町線用車両の新たな車庫用地を美濃町線沿線に求めるか、黒野に検車機能を集約するしかないのではなかろうか。
前者はまとまった面積の土地が取得できるかという問題があるし、後者は旧岐阜検車区に比べて狭く、検車機能を全て賄えるかどうか疑問が生じる。
結局、路面電車再生を目指す側にとってまた一つ問題が増えたことは確かだろう、記事を読んでそんな事を思う。
ここに来て、岐阜の路面電車に関する資産の整理がここに来て本格化したように思う。
昨日も休止されたまま廃止に至った岐阜駅前~新岐阜駅前間の軌道撤去をお伝えしたばかりだが、これに続く形で田神線の一部区間の撤去が明らかになった。
「廃線軌道を撤去へ 名鉄、岐阜地区3線の一部」(中日新聞、2/17)
記事の要旨は次のとおり。
○名鉄岐阜駅から美濃町線に接続する1.4kmのうち、岐阜競輪場西側の市道に敷設された軌道約0.6kmについて、4月からの撤去に向けて名鉄と道路管理者の岐阜市が事務手続を進めている。
○撤去費用は軌道撤去から簡易舗装費用までは最低でも名鉄負担の予定。軌道撤去後、岐阜市は東西に流れる12本の水路を跨ぐ道路改修に着手する。
○岐阜市内の路面電車の軌道撤去に関しては名鉄と岐阜県、岐阜市の間で断続的に協議が進められてきたが、市民団体や一部経済界の間で路面電車再生運動の存在もあり、撤去計画は具体化していなかった。しかし、今回田神線の一部撤去に着手したことで、県との協議に影響が及ぶ可能性もある。
この前の岐阜駅前~新岐阜駅前の撤去については、路面電車再生計画でもあまり重視されていない「末節」の部分でもあり、「やむなし」と思っていたが、今回の撤去は路面電車再生運動にとって重大な意味を持つ。
名鉄美濃町線が現役だった当時、田神線市ノ坪駅に隣接して設けられた車庫から美濃町線の車両は出入庫していた。
その線路が今回の撤去で分断され、旧市ノ坪が孤立する。
つまり、路面電車再生が可能になったとしても市ノ坪の車庫は使用できない(譲受できない)ことを意味する。
現在、路面電車再生運動が進めているのは旧名鉄岐阜市内線、美濃町線、揖斐線の三路線をベースとした計画。
その中には当然、市ノ坪の車庫を取得することも含まれていたと思われる。
現行の軌道取得を前提に計画を進めていた路面電車再生運動を進める側にとって大きな変動要因となる。
この話は恐らく名鉄と岐阜市の間で進められ、路面電車再生運動側には知らされていなかったのだろうと個人的には思う。
「道路を占用していた不要となった施設を撤去する」、そのための手続に路面電車再生運動側は関与する余地はない。
逆に言えば、今回の撤去表明で名鉄は「市ノ坪駅と岐阜検車区の敷地」は路面電車再生運動側に渡さない、という事を明らかにしたとも言える。
田神駅から近い、この土地を住宅地として再開発すれば相当の収入が見込める。
名鉄にしてみればそのような土地を手放す理由はないだろう。
今回の区間撤去は前回のそれとは違い、岐阜の路面電車再生を目指す側にとっては「ダメージ」と言って良いと思う。
今後も路面電車の復活を目指すのであれば、美濃町線用車両の新たな車庫用地を美濃町線沿線に求めるか、黒野に検車機能を集約するしかないのではなかろうか。
前者はまとまった面積の土地が取得できるかという問題があるし、後者は旧岐阜検車区に比べて狭く、検車機能を全て賄えるかどうか疑問が生じる。
結局、路面電車再生を目指す側にとってまた一つ問題が増えたことは確かだろう、記事を読んでそんな事を思う。
旧田神線の軌道撤去のニュースは衝撃的です。しかし、再生側は田神線の復活は最初からする意向ではなかったので今回の撤去により、不利になったとは言えません。
しかし、問題が増えたのは事実です。このままでは再生に欠かせない軌道を撤去されてしまうからです。今回はその不安を煽るようなニュースでしたね。
検車区については予想では、関市にある長良川鉄道の検車場を使わせてもらうことになりそうです。
今は大変厳しい状況です。現在募金は行政関与無しで1000万以上集まっていますが、この募金と寄付した人たちの思いを無駄にしないためにもぜひがんばって奇跡を起こしてもらいたいものです。
では、これで失礼いたします。
ちなみに、先日はご迷惑をおかけ致しました。
さて、岐阜市公共交通利用促進地域地域協議会の第四回会合が3/29に行われたのですが、その中で、「岐阜市内線区間のバスレーン設置」なるものがありました。
これは、岐阜市内線区域の軌道を撤去してバスレーンを設置する、との話のようですが、これって、「再生」運動と対立するのでは・・・・・・。概念的にも論理的にも思いますが。