Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

名鉄三河線・複線化検討へ。

2005-11-18 22:10:38 | 鉄道(都市部)
といっても、複線化が検討されるのは知立から豊田市間の15.7km。
それでも、中部国際空港関係の話題を除くと「廃止」とか「撤退」しか聞かなかった名古屋鉄道(以下「名鉄」)で久しぶりに聞いた明るい話題だと思う。

「名鉄三河線 知立―豊田の複線化検討 名古屋まで大幅短縮」(中日新聞、11/17)

記事の要旨は次のとおり。
○名鉄は知立・豊田市間の複線化の検討に入った事を17日に明らかにした。
○複線化を検討するのは、トヨタ自動車及びその関連企業の従業員が利用し、輸送人員が増加しているため。
○複線化が実現すれば、豊田市・知立間約50分の所要時間を30分台へ短縮する事が可能になるが、用地取得をこれから行うため多額の事業費がかかる。
このため名鉄単独での事業化は困難であるため、沿線自治体等と協議を進めるという。

日中でも結構人が乗っている印象が強い三河線知立・豊田市間の複線化がようやく検討の緒につくことになった。
まだ三河線猿投・西中金間が残っていた当時、この区間をよく利用したが、とにかく交換が多く、やたらと時間がかかる路線という印象が強く残っている。
おまけに知立での名古屋本線との接続が悪く、結構待たざるを得なかった記憶がある。
もっとも、その時は知立・碧南間を走る5500系や7700系を見る事が多かったから、意外と退屈はしなかったのだが。

新聞記事を見ると、沿線自治体から何度陳情を受けても慎重姿勢を崩さなかった名鉄がここに来て積極姿勢に転じた背景が書かれているが、結局は「トヨタ」絡みという事で良くも悪くも「トヨタ」次第という中部圏の経済を象徴していると思う。

話が逸れてしまったが、次に期待するのは「複線化のスケジュール」。
今日の報道の段階では、これから検討を始めるという事なのでスケジュール的な物が公表されるのはまだまだ先の話になるだろう。
今回の記事を見ていると、沿線自治体の支援を当て込んでいる要素も強いので、沿線自治体の動きを見ていくと意外な事がわかるかもしれないと考えてしまった。
いずれにせよ、空港線が開業して大きな動きは暫くないと思っていた名鉄の鉄道事業はまだ動きを見せ続ける事は確実になった。
続報を待つことにしたい。

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