Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

札幌市営地下鉄への自転車持ち込み社会実験始まる。

2005-09-05 21:26:26 | 鉄道(都市部)
「鉄道車両への自転車持ち込み」。
これまで実施している事例は結構多い。
例えば、三岐鉄道や近鉄養老線等が思いうかぶ。
ただ、これらは地方路線。
日中は空気輸送に近い状況を打破し、少しでも利用客を増やそうと始めたサービスだと捉えている。

自転車を電車に持ち込む。
自宅から最寄り駅までは自転車、最寄り駅から目的地までは鉄道、目的地では自転車で移動。
これだけ見ていると環境にも優しいし、個人的には歓迎したいサービスである。
これが地方で出来て、都心部で何故出来ないかというと、一言で言えば「輸送密度の差」に尽きる。
昼間でも自転車を持ち込むスペースがないぐらい混んでいる路線は都市部ではザラにある。

前置きが長くなってしまったが、札幌市交通局が地下鉄の車内に自転車を持ち込む「社会実験」を始めると聞いた時、ちょっと驚いた。
まさか、都市部で堂々と自転車を持ち込めるようになるとは、予想もしていなかったので。

札幌市役所HPの「地下鉄への自転車持ち込み社会実験の実施について」を見ると、次のような事が書かれている。
・今回の社会実験は、9月4日から始まり、9月の週末(9/10,11,17,18)と祝日(9/19)の計6日間実施される。
・自転車が車内に持ち込めるのは南北線の麻生駅、幌平橋駅、真駒内駅の3駅。この3駅間の相互利用のみ認められ、他の駅では下車できない。
・自転車持ち込み可能時間帯は、午前10時頃~正午頃、午後1時頃~午後4時頃までの約5時間。持ち込み可能な列車は一時間3本。麻生行最後尾車両から自転車を持ち込んで利用することになる。一列車あたり8台まで輸送することができる。

第一報を聞いたとき気になったのが地表から地下鉄ホームまで自転車をどう下ろすのか、という点だが、これについても乗降駅選定時に織り込み済みだった。
要するに今回選定された3駅はいずれもエレベーター設置駅。
逆に言えば、札幌の地下鉄に自転車を持ち込める駅を増やすためには、エレベーターの設置を積極的に進めていくことが必須。
今回の社会実験の結果がどうなるかも興味があるが、仮に、今後自転車持ち込みを拡大した場合、その点をどうクリアしていくか大変関心がある。

なお、今回の社会実験実施に際し、自転車持ち込みを希望する人は事前に電話予約をする必要がある。
この点は当日の混乱を避けるためにも止むを得ないと思う。
今日現在、9/17,18,19の三日間の予約を受け付けており、予約締め切りは9/12となっている。
繰り返しになるが、個人的に大変興味をそそられる社会実験だと思うし、新聞記事を見ると道外の人も参加しているという。
一度体験してみたい人は問い合わせてみてはいかがだろうか。

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