多くの人は、物体は自分の身体の外にあって、それを目で見たり手で触ったりして感じていると考えています。それを常識として疑ってみたことすらないと思います。でも本当をいえばあなたが感じている物体は、身体の外側でなくて、あなたの脳の内側に存在しているのです。
「物体が存在していることと、物体が存在していると感じることは無関係である」
脳が物体の存在を認知するためには、その物体に対応する適切な神経活動がおこる必要があります。神経が活動してはじめて物体が認知されます。
もし何かしらの原因で、起こるべき神経活動が脳の中で生じなかったらどうなるでしょう。もちろん、あなたは物体を認知することはできないでしょう。物体が網膜に映ったとしても、あなたの脳が反応しなければ、何も感じていないのと同じです。
神経が適切に活動することが「認知」のすべてであって、それ以上、それ以下でもありません。物体は私たちの体外に存在しているのではなく、脳の内側に存在しています。
By 池谷裕二
「物体が存在していることと、物体が存在していると感じることは無関係である」
脳が物体の存在を認知するためには、その物体に対応する適切な神経活動がおこる必要があります。神経が活動してはじめて物体が認知されます。
もし何かしらの原因で、起こるべき神経活動が脳の中で生じなかったらどうなるでしょう。もちろん、あなたは物体を認知することはできないでしょう。物体が網膜に映ったとしても、あなたの脳が反応しなければ、何も感じていないのと同じです。
神経が適切に活動することが「認知」のすべてであって、それ以上、それ以下でもありません。物体は私たちの体外に存在しているのではなく、脳の内側に存在しています。
By 池谷裕二