森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

「証明」の前の「理論」

2006年08月02日 22時11分17秒 | 過去ログ
今日は耳成南小学校の先生方の前で講演をする.
「心の理論」「ワーキングメモリ」「クオリア」について脳科学,あるいは発達心理学の視点から述べる.
小学校低学年と高学年に対する関わりかた,課題の違いについて少し提言する.
我ながら,いい理論だと思った.
突然,創発してきた.
準備してたわけでない.
しかし,綿時,私の脳にはその引き出しがあったのだろう.


先生方の「表情」を認知し,進行したが,実際その表情に助けられた.
本ブログもみてくださっている先生に遭遇.
ありがたいことです.
うちの「教育学部」もよろしくお願いします.
また,いろんな現場のエピソードをお聞かせください.

その後,校長先生,教頭先生,そして発達障害について教諭の方とお話しする.
また,内部観測論までお話しできませんでしたので,いつか機会があれば.

大学に帰り,学生の症例報告を聞く.
すべて「脳血管障害」であり,後期には少し講義を手伝ってもらおうと思う.
いい「経験」ができてます.


最近,大学教官が簡単な世界に流れすぎだと思う.
「産学連携」などもいいが,あるいは「実験」に明け暮れるのもいいが,自らの「理論」あっての「貢献」であるし,「研究」である.
それがないやつは,「研究」のなかから「理論」を構築し,それを次の世代に渡すべきである.
それが科学なのである.
あたりまえのことであるが,それに気づいていないものも存在する.


科学は反証されることに意味がある.

ウイリアムス・ジェームズの評価をみてみなさい.
評価されたり,批判されたり,所詮,主観に生きている生物であれば,批判されるために科学があるのではないか.

「理論」の築く.

そんな本気な,昔がたきな大学教官にあいたいものだ.

ケンブリッジにしろ,ハーバードにしろ,HPを見ている限り,きちんとした「信念」と「理論」がある.

<私>というもの,ここにもヒントが隠されていると思う.

それに会いに,「ロンドン大学」「シカコ大学」「パルマ大学」「カリフォルニア工科大学」「カロリンスカ研究所」などに行ってみたい.

もう一度言う.

「リハビリテーション」の世界にしろ,「教育」の世界にしろ,実践科学であることは間違いないが,簡単な方向に言ってはならぬ.

自分が生きている時代でなく,その後にどう引き継ぐかも考え,「研究」を続けるべきである.

それが「社会」であり,それを引き受ける<大人>な世界である.


しかし,いやな「世界」が横行している.


私自身<社会>として引き受けるべきか,再度自分探しにUP DATEな旅に出かけるべきか・・・・私の心もわからない.それは誰にもわからないし,闇であるが,突然はれるか,嵐になるか・・・