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sptakaのブツブツDiary

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立花隆、40年前の佳作本「農協」に見る、記者根性と限界

2021-06-28 09:26:41 | ブツブツ日記
サル学の現在同様に、40年前の農協は、現在どうなっているかと思うが、実は全く同じだったりする。本当だろうか。
銀行は40年前は巨大9都市銀行とその他となっていたが、今は3大銀行に統合されて、大きな変化になったようだが、根っこは何も変わっていない。ならば、幕末の黒船コンプレックスと、今の大谷賛辞とは、裏返しだけで内容は同じ。そういういつでも同じの日本の島国根性と、時事刻々変わっていくジャーナリズムの有効性は、何がどう違うかと、いつも疑問に思うのだ。
今は文庫化されても絶版らしくて、古本市場で5000円とは、人気作家の本である。当時立花は40代の記者で、読者私は20代。世界のどこにいっても、日本人の観光は「農協ツアー」で、笑い話のような眼鏡とカメラで、バカにされて、そのバカな農協とは、どういう百姓の組織なのかとルポした本だ。立花の百冊の本の中では好きな方だ。
記憶にあるのは、「結局日本の農業とは石油付けだ」と彼が結論した一文で、それだけが妙に記憶に残っている。それは食糧自給だ云々いっても、結局トラクターにしても、輸送方法にしても、すべて石油が必要で、中東からの輸入が途絶えれば、日本の工業はもちろん停止するが、農家だって同じように停止する。安定供給が必要なのは石油であって、農家の生産事情に、それ以上のものはないというようなことだった。
ああ、つまり当時は自民党の百姓政策、10年前は民主党小沢の百姓政策、日本の食糧自給とは、全てウソ(私はその頃も、このように思っていた)で、中国に8割以上食糧を頼っても、何の問題もない。よりも石油だ。と同じように、食料などは100%輸入しても、そこから「輸入が途絶える」というような、子供じみたウソを真に受けるなということなのだ。日本の外交失敗の根っこはここにある。
戦後石油は80年間、いくらかの問題あっても輸入は継続しているように、そもそも中国が今日本へ食糧禁輸するのはできないことだ。それは中国の百姓が飢える。万が一そうなっても、同様な農業国はアメリカであって、ここは間違いなく日本に食糧出さなくては、この百姓も飢える。世界経済とはそう回っているということだ。これがいつまでも理解できなくて、万が一ならどうするかと、怯えているのが日本外交の無能というわけだ。
つまりこういうことだ。日本は海外占領するときに、いつも強姦して、奪取して、惨殺して、そこに日本人を移住させるという、子供のマンガを信じている。ならば、世界50億人惨殺したあとに、1億の日本人をどうやって、世界にばらまくのか。
こんなことだから、いつも自給自足を夢見る。それは80年前に、欧米への暴利ぼったくりを普遍化させようと失敗し、ブロック経済敷かれて、否応なく戦争したという、このウソ方便の理解が未だにまん延しているからで。
その伝でいくなら、どうして全面降伏の後には、進駐軍が救済したのかの理屈がない。つまりは、きちがいが敗北して、更生したようになったとして、戦後が始まる。世界は自由経済を敷くわけで、ドイツ日本の全体主義はアカンというわけだ。
だから見習うのはイギリスで、アフリカ黒人をアメリカに売り払って、暴利を挙げた。でもそれは、黒人のボスに仲間狩りさせてそれに代金支払って、これをアメリカで等価交換して、そして私腹を肥やしたという、実に意地汚いが、円滑な経済行為ではなかったか。占領の目的とは、強姦と奪取ではなくて、そこの産品を無税もしくは半額で優遇させるという、不平等条約を結ぶことなのだが、それが理解できない。要するに、「農協」一冊で理解したのは、そのくらいのことだった。

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