米連邦準備制度よりもタカ派、市場が転換-少ない利下げ幅見込む
Greg Ritchie-
今年の利下げ幅、当局見通しは75bp-市場は65bp想定
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ここ数日の経済データ、米経済の堅調示す-利下げ必要性は後退か
金融市場と米連邦準備制度理事会(FRB)は先週、金融緩和のペースについて見解が一致した。だが、それはつかの間に過ぎなかった。
今年の大半で市場の見通しは当局よりもはるかにハト派的だったが、いまや逆の方向へ転じた。3月19、20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に発表された年内の利下げ見通しの中央値が75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)だったのに対し、投資家は現時点でおよそ65bpを想定している。
ナティクシスの金利ストラテジスト、ブノワ・ジェラール氏は「市場が当局よりタカ派的になるのは難しいと思っていたが、幾つかの証拠を前に、そうなるつもりのようだ」と語った。
トレーダーは、米経済の堅調さを示したここ数日の経済データを踏まえ、利下げの必要性が低下した可能性に反応している。これを受けて世界の債券利回りとドルは上昇。10年物米国債利回りは2日に一時4.35%と、昨年11月以来の高水準を付けた。
まず、2月の所得と支出に関するデータが消費の堅調を示した。そして1日には、米国の製造業活動が全てのエコノミスト予想を上回り、2022年以降で初めて拡大したことが明らかになった。
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パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は消費のデータ発表後に「ほぼ予想通り」と述べ、利下げを急ぐ必要はないとあらためて発言した。
原題:Markets Are Back to Seeing Fewer Rate Cuts Than the Fed (1)(抜粋)
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