Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

みんな我が子 ナショナルシアター・ライヴ

2019-10-05 18:53:00 | コリン・モーガン

ナショナルシアター・ライブ劇場パンフより

日本でも映画館でやってくれる!と知った時は秋なんてまだまだ先だわ・・・と思ったものなのに、

気温は全くさがらないけど10月が、「みんな我が子」が劇場にやってきました!

本編前に解説と製作者のインタビュー、そして写真つき。

この写真というのがリハも舞台のも私は初めて見るテイクがあり、この段階でドキドキしてしまいました。

そしてこのプロローグからいきなりの幕開けでした。


symbol7良い点

やはり字幕という同時通訳はわかりやすい。

特に家庭やご近所さんの会話ということで日本語字幕でもよくわからないシェイクスピアとは違う〜!

特にアメリカン・アクセントが一番強いジョー(ビル・プルマン)は耳からだと難しいけど日本語だと難しいこと言ってないので全然違います。

そしてアップで髪の生え際まで見えちゃうカメラ偉い!

クリス(コリン・モーガン)が後半あんなに泣きっぱなしだったとは涙が見えず知りませんでした。それを私は風邪声?と思ってしまった洞察力のなさよ。涙声だったのです。

dokuro残念な点

それはやっぱりコリンの受けの演技を見逃してしまうことに尽きます。

クリスはいい子の長男なので、とても人に気を使いよく話を聞いているんです。セリフにもあった「僕はいつも自分より誰かを優先してしまう」のを会話でも発揮して、ケイトが嫌がるジョーの子供向けの作り話をちゃんと一部始終聞いてにこやかに笑ってあげてるんですよ。

とはいえ、カメラもその辺はおそらくわかっていて、話し手の二人を手前の方に入れて、背景の絶妙な位置にちゃんとコリンの顔も入れてるシーンが幾つかありました。ブラボー!!カメラの人!


ちょっと気になったのは、休憩時間にずーっと映されている客席を見ればわかるのかもしれませんが、このオールド・ヴィック劇場はかなりバロックな装飾の古典的な建築です。それが舞台の縁取りも額縁のようにアラベスクな模様が絡まっていて、それが舞台上の家の装飾にも見えてしまう時がありました。コテージ的なリラックスした家なのに、なんでこんなに絢爛豪華っぽい外壁なんだろう???と一瞬キツネにだまされたかのような違和感があったのですが、あれは劇場の装飾の上にそのままセットを組んでいるのでそうなっただけのことでした。






レイモンド・ブリッグズ

2019-10-02 21:25:00 | イギリス
「エセルとアーネスト」の映画の余韻の勢いで、原作者レイモンド・ブリッグズの著書を数冊読みました。






絵本なので基本すぐに読めるのですが、マンガのようにコマ割が細くてセリフがたくさん書いてあるのもあります。

おはなしはどれも当然ですが子供の世界で、教訓じみたものは皆無なのが気分良いです。

それどころか、旅行に出かけたサンタさんが、フランスで朝ごはんを注文するとコーヒーとクロワッサンしか出てこないので

「たまごやベーコン、コーンフレークにマーマレード、ふつうの朝ごはんを食べたいんだ。ポットのこうちゃも。」と注文して

「ムッシュー、むりをおっしゃらないで。(なんて客だ)」とフランス人。

そして、いちばん文字が多くていちばん不思議なのが「おぢさん」です。

ネズミくらいの大きさの、毛むくじゃらで日に焼けて素っ裸のおぢさんが、突如子供部屋に現れる!

そして主人公の男の子に、何かと言いつけ、子供のお小遣いでイギリスの伝統的な食パンやらマーマーレードやら白砂糖に高脂肪牛乳を買ってこさせるのです?!

それがいちいちブランドも指定していて、少し昔の典型的なイギリスの家庭あるあるのリアルさです。

というのも、この男の子のお母さんは意識高い系で健康に気を使った食品を揃えたベジタリアンなので、オヂサンの口には合わないのです。

フランスでもイングリッシュ・ブレックファストを食べたいサンタさんに、オーガニック食品やベガン嫌い、と頑固なイギリスの労働者階級のスピリッツ満載。

そして、この絵本たちの表紙を見てたら、どれもこれも、ロンドンで育児生活をしていた時に目にした本でした。図書館の子供コーナー、幼稚園や学校に置いてありました。

その時は、絵柄がタンタンみたいで魅力を感じたものの、暗そうなトーンで読むには至らなかった・・・今10年以上経って再会しましたよ。。。。

「スノーマン」のアニメ化にはディヴィッド・ボウイがナレーションをしたり、「スノーマンとスノードッグ」の朗読をベネディクト・カンバーバッチがしたり、「エセルとアーネスト」のエンディング曲をポール・マッカートニーが提供したり、と

成功して労働者階級ではなくなった有名な人たちにも愛されるレイモンド・ブリッグズ。

私が好きな、地味な日常のイギリス的なもの、当のイギリス人たちも好きだったのか。




PASSENGER LIST 04

2019-10-01 21:14:00 | コリン・モーガン


エピ4です〜

正直言って、ようやく面白くなってきました。

例によってまた消えた「アトランティック702」関係者に会って聞き込みを続けるケイトリン。

今回は「Psychic Witch/超能力魔女」おばさんに突撃。

飛行機に乗り込んだものの、「この飛行機は堕ちるよ!降ろして!いや全員降りないと堕ちるのよ!」と騒いで搭乗キャンセル、唯一の生存者となったおばさんです。

ケイトリンは逆に初めて面会者に自分のことをいろいろ追求され、双子の兄弟コナーと数ヶ月来何らかの確執があり疎遠になってたことを突きつけられます。

それこそがケイトリンをこの探偵作業に駆り立てた原因のような感じ。

そしておばさんに「コナーには愛する人はいなかったの?その人と会わないとダメよ。(あなたの魂を癒すために)」と諭され、コナーの恋人だったトーマスに電話するケイトリン。おばさんに操られてます(笑)。

すると留守電が

「Hello, you’ve reached Thomas.
Leave me a message and I’ll call back when I can.Cheers.
ハロー、トーマスです。
メッセージを残してね、こちらからおりかえします。どうも。」

とコリン・モーガンの声で答えるではありませんか!いやいやいや!

で、その後トーマスからは「おりかえし」はかかって来ず、ディランからの機械音ヴォイスが。


あのですね、キャスト表には、

機械音ディラン/コリン・モーガンと公表されていて、

トーマスのクレジットはなし。

これ、逆がよかったんじゃないんですかね?

機械音は謎の声なのにコリンとばらされていてはトーマス=ディランってリスナーにバレバレ、あえてそう思わせるのもミステリーの筋立てのひとつなの?

とにかく、さあ、ケイトリン、頑張るんだ!トーマスに接近せよ!

ケイトリンって、消えた飛行機関係者が嫌がるのに無理に会って話をし、それなのに自分がいつも不機嫌になって会ってくれた人に嫌な思いを必ずさせる、ってところがどうも気に障るんですよ。21歳学生の未熟者め。他人が自分のために時間を割いてくれたことに感謝しない女に感情移入してこのドラマを楽しむには、彼女のコナーとの関係がよほどワケありでないと。