Netflixで10/23に全世界で同時に配信がスタートした「クイーンズ・ギャンビット」全7エピを昨夜見終わりました。よく眠れました!
タイトルはチェスのオープニングの戦術の名前で、男社会のチェス界(少なくても60年代には。現在では?)で勝ち抜く主人公ベスの女王っぷりも匂わせます。
理系の研究者だったシングルマザーの孤児がチェスの天才としてのし上がっていく過程を美しいファッションフォトのような映像で堪能できます。ベスのファッション、孤児院のダサルックもパリのドレスもかわいい!そしてヴィシュアルだけでなくおもしろい!目と心の栄養です。
一匹狼の孤児が世界チャンピョンを目指す、って物語の古典でこれまではヒーローものだったのがヒロインというのが現代的ですが、原作小説は1983年に発表されています。
アーニャは映画「EMMA」に続き主役で大きな黒い瞳がちょっとダコタ・ブルー・リチャーズに似ていますが、このふたり、体型もちょっと似てて全身の印象はスラリとしてるんですけど上半身がどこかモッサリしてるんですよね。でも目力が超強力で魅力的なことには変わりありません^^
トーマス・ブロディ・サングスターも童顔なのに髭面でチャラいファッションで登場して新しい境地だな〜と思ったら彼も30歳。でも本作の黒いシャツ姿見ると少年体型のままで、同世代の子役出身ニコラス・ホルトとともに魅力を温存してくれていて、本作では若くして成功したチョイ悪めな天才のいい味を出しています。
主役ベスは母の頭脳を引き継いだか頭がキレる子ながら、寡黙で、話す相手には話すけどそれがちっとも媚びてないのがいいです。ただ配信当日は間に合わなかったのか日本語字幕版がなくて吹き替え版で見たのですが、日本語の話し方がぎこちなさすぎ、数日後に字幕版ができててほっとしました。
他の登場人物たちも、男社会の紅一点に注目しつつも彼女に敬意を払っているのが実に気持ち良いです。それだけに父親たち(複数なんですよ)の冷たい存在が痛い。そしてあの時代の一般の女性たちが、孤児のベスより幸せそうに見えて実はそうでもないのは21世紀ドラマの脚色かもしれません。
ドラマの表現方法がとても良くて、ベスの心情が一切言葉で説明されず、彼女の視点での世界を見る人が体験するようにできてます。しかもベスはものすごく淡々としていて感情をあまり出さないキャラ。ポスターのチェスボードにアルコールと薬も乗っかってますが、依存症になっても主観的に過剰に演出されずそこだけは客観的に彼女が何をしてるかだけ見れるようになっているのも良かったです。
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