ウィショーさん表紙の雑誌(新聞日曜版の付録)をわざわざイギリス在住の友人にお願いしてはるばる送ってもらいました。表紙の服は大好きな「トワル・ド・ジュイ」というフランスの田園プリントのシャツ!
・・・なのに、ベッドでゆっくりと読もうと思って裏返しにベッドサイドに置いたらその存在を忘れてしまってました!(涙)
思い出したので今頃ですが抄訳ご紹介します。
*bashful・・・恥ずかしがりの
こういう一般紙の俳優記事は、キャリア紹介が必ず付いてきます。今まで知らなかった人への導入部ですね。
「パディントンの声、ボンドのミレニアル世代Q、メリーポピンズの次世代のバンクスさん」とまずヒット大作から万人向けに出演作が。
「LA帰りのベンは、ネイビーのシャツ、暗い色のウールのズボンにモフモフのニットキャップをくるんとした睫毛の上までかぶり、奇妙な感じとエレガンスの絶妙なバランス。」ですって!ですって!
「今年初めには『英国スキャンダル』のノーマン・スコット役でゴールデン・グローブ賞および批評家協会賞を受賞しましたが、これからはもっとアメリカでの仕事が増えるのでしょうか?」の問いには、
「どうかな。自分の世界という感じはないです。ただちょっと行ってきた、みたいなのは楽しい。またちょくちょくフラッと行きたいです。そしたらチャンスも増えるかも。そのうちわかるだろうね。」
そしてこの時リハーサル中だった「Norma Jeane Baker of Troy」の話題へー
マリリン・モンローのドレスを着たがる男の役を演じるウィショーさん。
「ちょうど衣装が出来上がってきたところです。『7年目の浮気』の衣装のレプリカで、白くて風でめくれるやつ。あと、お尻と胸ももらった。マリリンほど大きくはないけど、僕の身体に合わせてあるんだよ。変でしょ、僕はマリリンを演じるのではなく、マリリンにとりつかれた男を演じるの。物語はマリリンが亡くなった年の設定で彼は喪中。その年は真似して自殺した人が多かったんだって。」
この役を演じるにあたり、マリリンの日記、メモ、詩をまとめた本を読んだというウィショーさん。
「アーサー・ミラー(劇作家/モンローの3番目の夫)が出てくるんだけど、「王子と踊り子」の撮影中、彼女は夫の日記を見てしまい、彼が彼女と結婚して失望したこと、彼が知的な友人たちと彼女と一緒にいていかに気まずい思いをするかを読んでしまう。これはマリリンには衝撃で男たちは皆彼女は扱いにくいと。絞め殺したくもなるようなことを言われたのに、彼女は悲しみを抱えながらも美しく振る舞い続けた。かわいそうに。当時のスターシステムと男たちの世界でスターでい続けるために。」
「あと50年遅く生まれてたら、マリリンは#MeToo運動に参加していたと思いますか」という問いにー
「絶対してるよ。彼女のインタビューをたくさん読んでるけど、彼女は何も恐れないみたいだもの。」
大胆不敵さと脆さ。この矛盾がふたり(マリリンとウィショーさん)の共通項かもしれないーという言葉にウィショーさんは
にこやかに「Yes.」
RADA卒業後すぐOld Vicにてトレヴァー・ナンの歴史に残るハムレットを演じてから15年。オリヴィエ賞にもノミネートされその後映画やテレビへの道が開けた。
パディントンは3は子供番組Nickelodeonのテレビアニメとして控えている。(え!!映画じゃなくてテレビアニメ?!)
マリリンの仕事が終わったらすぐにボンド映画の撮影に入る。もっとも関係者は次作について何も語ってはいけないことになってるシリーズだがー
「また同じ役を演じるってことだけは知ってます。誰かがQの猫のシーンがあるかもって言ってた。」
ウィショーは自ら自分の居場所としての隙間を絶え間なく広げてきた。映画、劇場、テレビの世界に、柔軟性があって感受性の強い男性キャラクターのスペースを作ってきたのだ。アンドロジナスと表現されることもあるが、実は性的に不明瞭なものだ。
「僕はアンドロジナス的だと思う?僕はかなり外見は男性的だと思うけど。両性具有とノン・バイナリー(男女のどちらにも限定しない第3の性)は違うけど、僕はそうやってラベルをはるのはとても嫌だ。混乱するだけだよ。」
*話は佳境にさしかかってますが後半はまた明日・・・