(今日の日記は本当にごめんなさいって言うくらい個人的な内容です・・・・)
日本での一般的なイギリスのイメージというと、ロンドンオリンピックの開会式でダニー・ボイルが提示した労働者階級の文化ではなく、未だに彼が払拭したかった上流階級のものでしょう。
仕方ないと思う。私だって、21世紀になって、東京からロンドンに引っ越して住む所を探した時、できればヴィクトリアンやエドワーディアンの建物の、暖炉なんてあったりする、いかにもイギリスって家に住みたいと思ったもの。年代物の家にモダンなインテリアを置いたりしたかった。
しかし誰もがそう思うので、古い家は人気があり家賃も高いです。それはフラットでも同じ。では、そんなに家賃が払えない場合どこに住むかというと、ロンドン中心部なら、4階建て以上の公団か、道に沿って何10軒も連なったテラスド・ハウスが庶民の家。
ありとあらゆる物件を見た結果、「これだけは避けたい」と思ったのが、日本風に言うと大規模な公団で、大体そういう家は付近一帯がガラがよろしくありません。労働者階級のイギリス人か移民ばかりで、道とか建物のまわりは子供やティーネイジャーがたむろして、ゴミが散らかり、壁にはラクガキ。そう、21世紀のドクター・フーの最初のコンパニオン、ローズ・タイラーが母と住むところみたいな!
↑
この写真はまだキレイな方
しかし背に腹は代えられず、ロンドン滞在6年間で短期滞在も含めると6カ所のフラットに住んだうち、3カ所はそんな感じでした。それでも住めばご近所さんとも話をするし、子供が幼稚園に入ればママ&パパ友ができる。移民だとこっちもそうなのですぐに打ち解ける。イギリス人もお金のあるなしではなく、教養がある(と自分で思っている)人は移民にもフレンドリーだ。あとお年寄りもけっこうフレンドリー。
1番接点ないのが教養のない労働者階級のイギリス白人で、彼らの見かけはローズ・タイラーとそのママなんです。ドラマでもローズはchav/チャブと呼ばれていたけど、2000年代に現れた男も女もフードつきのスエットを着てダボっとしたジーンズを腰履きして自己主張する労働者階級の若者のこと。おしゃれに敏感なので、ローズがドクターと出会った職場が高級デパート(ボンド・ストリートのFenwickがモデルだと思う)なのも説得力があった。スエットやベロアのスーツもすごく流行ってたけど、ローズのママが着てますね。
だからローズを最初見た時、私の貧乏ロンドンの象徴が現れた気がしてビクッとしました。それでも物語が進むにつれ、彼女のちょっと舌ったらずなコックニーも可愛いと思えた時、私のロンドンの最後の砦が崩れたような気がしました。
ベネディクトの「シャーロック」で、単なる日常だった現代のロンドンもドラマチックたりえるんだ、と目からウロコが落ちたけど、まだまだシャーロックはポッシュだった。今度は「ドクター・フー」のローズが困難に立ち向かうのを諦めたママやボーイフレンドに「ドクターならLet's try!って言うわ!」って叫んで、私も胸が熱くなって感情移入した時、チャブの子も同じ人間なんだ!と思えたのです。
ドラマ製作側にしてみれば、ローズをイギリスで一番人口の多い庶民の代表として登場させ、古の長寿番組の新シリーズとして新しい視聴者をガッチリ掴みたい、というような意図だったのかどうか知りませんけど、とにかく極東に住む私の目からウロコを落とそうだなんて思っていないことだけは確かです。向こうにしてみれば極東の人間も同じなんだ、ってびっくりでしょう・・・
日本での一般的なイギリスのイメージというと、ロンドンオリンピックの開会式でダニー・ボイルが提示した労働者階級の文化ではなく、未だに彼が払拭したかった上流階級のものでしょう。
仕方ないと思う。私だって、21世紀になって、東京からロンドンに引っ越して住む所を探した時、できればヴィクトリアンやエドワーディアンの建物の、暖炉なんてあったりする、いかにもイギリスって家に住みたいと思ったもの。年代物の家にモダンなインテリアを置いたりしたかった。
しかし誰もがそう思うので、古い家は人気があり家賃も高いです。それはフラットでも同じ。では、そんなに家賃が払えない場合どこに住むかというと、ロンドン中心部なら、4階建て以上の公団か、道に沿って何10軒も連なったテラスド・ハウスが庶民の家。
ありとあらゆる物件を見た結果、「これだけは避けたい」と思ったのが、日本風に言うと大規模な公団で、大体そういう家は付近一帯がガラがよろしくありません。労働者階級のイギリス人か移民ばかりで、道とか建物のまわりは子供やティーネイジャーがたむろして、ゴミが散らかり、壁にはラクガキ。そう、21世紀のドクター・フーの最初のコンパニオン、ローズ・タイラーが母と住むところみたいな!
↑
この写真はまだキレイな方
しかし背に腹は代えられず、ロンドン滞在6年間で短期滞在も含めると6カ所のフラットに住んだうち、3カ所はそんな感じでした。それでも住めばご近所さんとも話をするし、子供が幼稚園に入ればママ&パパ友ができる。移民だとこっちもそうなのですぐに打ち解ける。イギリス人もお金のあるなしではなく、教養がある(と自分で思っている)人は移民にもフレンドリーだ。あとお年寄りもけっこうフレンドリー。
1番接点ないのが教養のない労働者階級のイギリス白人で、彼らの見かけはローズ・タイラーとそのママなんです。ドラマでもローズはchav/チャブと呼ばれていたけど、2000年代に現れた男も女もフードつきのスエットを着てダボっとしたジーンズを腰履きして自己主張する労働者階級の若者のこと。おしゃれに敏感なので、ローズがドクターと出会った職場が高級デパート(ボンド・ストリートのFenwickがモデルだと思う)なのも説得力があった。スエットやベロアのスーツもすごく流行ってたけど、ローズのママが着てますね。
だからローズを最初見た時、私の貧乏ロンドンの象徴が現れた気がしてビクッとしました。それでも物語が進むにつれ、彼女のちょっと舌ったらずなコックニーも可愛いと思えた時、私のロンドンの最後の砦が崩れたような気がしました。
ベネディクトの「シャーロック」で、単なる日常だった現代のロンドンもドラマチックたりえるんだ、と目からウロコが落ちたけど、まだまだシャーロックはポッシュだった。今度は「ドクター・フー」のローズが困難に立ち向かうのを諦めたママやボーイフレンドに「ドクターならLet's try!って言うわ!」って叫んで、私も胸が熱くなって感情移入した時、チャブの子も同じ人間なんだ!と思えたのです。
ドラマ製作側にしてみれば、ローズをイギリスで一番人口の多い庶民の代表として登場させ、古の長寿番組の新シリーズとして新しい視聴者をガッチリ掴みたい、というような意図だったのかどうか知りませんけど、とにかく極東に住む私の目からウロコを落とそうだなんて思っていないことだけは確かです。向こうにしてみれば極東の人間も同じなんだ、ってびっくりでしょう・・・