Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

Parade's End 完結

2012-09-22 14:47:00 | パレーズ・エンド
ネタバレOKでしたら←左のParade's Endカテゴリーから別の記事もどうぞ!!

Parade's Endは今週でぶじに全エピソードが終わったようです。
実は放映されたばかりの最終回から、お話のネタバレおもいっきり含む動画を
あげてくださってしまったファンの方がいらして、それで、うっかり私は
見てしまったんですよね・・・・ああ、悔やまれる、見るんじゃなかった!!
自分のバカっ!・・・

新聞評はドラマをちゃんと見てないからまだ読んでません。が、よければ。
The Telegraph
ネタバレなしの解説だっても本当は作品を見てから読みたいところですが、
でもねえ、何にもわからないとブログも書けないしねぇ・・ブツブツ。

ドラマ放映中に、イギリスのファン・サイトの方が、
主人公クリストファーを巡るふたりの女性のどちらの見方か、と
Team Sylvia vs Team Valentine(シルヴィア派 vs ヴァレンタイン派)と
表現していたのがおもしろかったです。トライアングル・ラブですからね!
私はブログをお読みくださった方にはバレバレですが、ヴァレンタインちゃん贔屓です!
ベビィ・フェイスで快活聡明。ボブは20年代の流行だからすごい先取り!
ということはドラマ上のキャラ設定やヘア・メイク、衣装がいいのかな?


シャツ、タイ、ニットジャケット・・・全部かわいいぞ!

今回は、お話のネタバレには関係なくヴァレンタインを演じたAdelaide Clemensさんの
記事がThe INDEPENDENTに載っていたので抄訳をご紹介します。

Adelaide Clemens has stolen the show in the BBC drama Parade's End
アデレイド・クレメンツBBCドラマ「パレーズ・エンド」で大注目

賛否両論別れるこのドラマでも、アデレイド・クレメンツの透明で溌剌としたその演技
の評価では意見も一致しているようだ。22歳、オーストラリア出身の女優が演じた
ボブヘアの女性参政権論者ヴァレンタイン・ワノップは、ベネディクト・カンバーバッチ
演ずる堅物で義務に縛られた「最後のトーリー党員」クリストファー・ティジュンに
情熱の息吹を吹き込んだ。




(・・・あああ、お固いインデペンダント紙なのでこんな文体かな~と思って
書いたら思いっきり肩が凝ってしまった・・・ので以下、通常営業に戻ります・・・)

ヴァレンタイン役はへたすると、カンバーバッチとレベッカ・ホールという
サラブレッド俳優2人に挟まれ喰われてしまう、新人にとっては危険な役でもあったのに
クレメンツは狩猟犬ポインターのように(サラブレッドと対比なのであえて訳しました)
役獲得のために頑張ったそうです。

アメリカの田舎で別の仕事中にパレーズエンドの脚本を受け取ったので
その撮影の合間にそれを読み、ロンドンのディレクター、スザンナ・ホワイトと
スカイプで15分の面接をようやく取り付けたら、ホテルのネット接続がひどく
15秒遅れのやり取りでダメになってしまった。。。

そんなでは諦めなかった彼女はその後、ロンドン行きのチケットをとりホワイト氏と
アポをとりました。面接のためにジーンズではなく時代劇の衣装まで着込んだものの
泊まっていたユーストンのホテルからどうやって地下鉄で会場に行くのかわからず
その衣装のままユーストンからSOHOまで歩いて行ったそうです!!
(15~20分くらいの距離だけど、衣装で、というのが偉いですね!)

「意気込んで着いたのに、トムとかいう人が来ないので面接が始まらなかったの。
待ってるうち段々そのトムとやらにイライラしてくるし。そしたら、ついに現れたのは
トム・ストッパード(パレーズ・エンドの脚本家)だったの!死ぬかと思うくらい
驚いて脚の力も抜けソファからなかなか立ち上がれなかった。」

ところで、アデレイドは、産まれたのは日本だそうです!
何歳まで日本にいたかは書いてないけど、その後フランス、香港、シドニー、
に住み、16歳でオーストラリアのテレビで演技を始め、19歳でLAへ。
「そこならいい仕事ができると皆が言うし、好奇心にかられて。
もしダメだったら転職してもいいかと思って。」

パレーズ・エンド撮影中に、来夏公開予定の「華麗なるギャツビー」
(レオナルド・ディカプリオ主演)での小さな役にも時間を捻出し、
10月末にイギリス公開のホラー映画(ドラマかも)Sient Hillや
米サンダンス・チャンネルのドラマシリーズRecttifyにも出演しているそうです。
「演劇の勉強はしたことないけど、カメラの前にいることがとても好き。
自分を心理的に探求するような感じなの。」

抄訳、以上。

天使のようなルックスと行動力で築き始めたキャリアで、
パレーズエンドは確実で大きな一歩ですよね。
今後が注目されるでしょうが、サラブレッド達と共演した経験を活かし
ぜひともいい演技をする女優さんに成長して欲しいです。

最後に公式じゃないけどファンの方製作の素敵なビデオを貼っておきま~す。
これ見るとシルヴィアも別の意味ですてきな女性だと思う。



クリックすると文字が出ますので、Watch on Youtubeをクリックすると見られます。







Parade's End ギャラリー

2012-09-14 18:42:00 | パレーズ・エンド


本日イギリスで第4回目が放映され、来週で完結、そしていよいよ
10月1日の英国版DVD/BR発売が待たれる「Parade's End」です。
(9/24追記DVD発売は、UKアマゾンでは10/8に延期されました)



↑ このふたりの背中の角度で感情を察してしまいます。
若いヴァレンタインちゃんは好意を持った男に傾いているし、
妻子もあり責任感の強いクリストファー(ベネディクト・カンバーバッチ)は夜通し馬車で彼女を送りながらも彼女に徹底して距離を置いているんですよね・・・

キーラ・ナイトリーとジュード・ロウが楽しみな映画「アンナ・カレーニナ」も手がけたトム・ストッパードの脚本で出演を決めたともベネディクトは言ってましたので、日本版DVDで台詞をスミズミまで堪能したいところですが、映像だけでもこの美しさ!です!これは、ポチッとしてしまいます!英語字幕はついてますよ。そうだ、そもそも日本版は出るの?



↑ こんな嬉しそうな彼が見られるのはこのドラマの中では一瞬のような気がします



↑ クリストファーの妻シルヴィア(レベッカ・ホール
女性がこの帽子かぶるのかっこ良くて大好きsymbol4
レベッカって首が長くてウエストも細くてモデル体型だよ~
彼女も寄宿学校出身の女優だ・・・イギリスの俳優は高学歴が多い。



↑ クリケット観戦。優雅じゃのう。。。手前から、ヴァレンタインのママと弟(たぶん)
これ見ると、「眺めのいい部屋」でヒロイン・ルーシーの弟やったルパート・グレイブス思い出しちゃう。



↑ 左、ヴェネディクトのお父様、ティモシー・カールトン。パパ・バッチ~♪

Parade's Endの原作の方は、1924~28年に、4部作として発表されました。つまり本は4巻あって各タイトルは「Some Do Not..」「No More Parades」「A Man Could Stand Up-」「Last Post」そして後に「Parade's End」のタイトルで1冊にまとめられたのです。本は持ってないのでいったい何ページあるのかわかりませんが、ボリュームありそうですね^^; それが60分×5回のテレビドラマになったわけです。

*ちょっと余談ですが、1964年にもBBCのテレビドラマシリーズの一環で、原作第1巻のSome Do Not...が製作され、ヒロインのひとりヴァレンタイン役をジュディ・デンチが演じていました。ショート・ブロンド・ヘアの彼女、50年前には可憐なヴァレンタインちゃんがとっても似合っていたでしょうね!

こういう風景見てますと、「ハワーズ・エンド」とか「いつか晴れた日に」を思い出すなあ。Parade's Endは第一次世界大戦直前からお話が始まるので、ハワーズ・エンドの原作小説が発表された時代と一緒なんですね。

ところで、今私がこれを書いているのも、もとはと言えばSHERLOCKを好きになったからですけど、SHERLOCK以前の私の好きなイギリスはたぶん大勢の人と同じで、こういった上流~中流階級の昔の世界(はたまた60~70年代ロック&ファッションの世界も好きだけど)でした。現代のイギリスは、自分にとってはその抜け殻のような過去の栄光の名残、現実的で憧れという対象ではありませんでした。ところがSHERLOCKを見て以来、自分にとって日常だったつまらない21世紀のロンドンが、スクリーンの中でドラマチックなものになっていたんです!!まったくの驚きでした!

その同じ俳優さんの最新作で、今度はまた、伝統的な時代劇を見ると・・・
ハワーズ・エンド見た頃には、もどかしいと思っていた昔のイギリス人の、感情を自制し秩序と規律を重んじて、欲しいのに手を伸ばさない行動の中に、甘美なものを感じるのですよね?!・・・

そしてその行動様式は、実はSHERLOCKにも出て来るんです。言葉や顔に表さない感情の盛り上がりにぐっと来るじゃないですか。なんとなく、世界的に、即物的ですぐに結果を求める風潮も極まったこの時代に、感情とは、とか、人を大切にするとはどういうことか、とか、考えてみたいのかもしれません。

9/15追記 昨日のエピソード4からさっそく写真をupしてくださったファンの方がいらっしゃいました。「Who doesn't love a man in uniform?」というコメントつきで。まーーーったくの同感ですsymbol1



Parade's End 始まったよ

2012-08-26 20:14:00 | パレーズ・エンド
シャーロックとその俳優さんファンにとって忙しい週末でした。
24日にシャーロック製作陣が来年1月に撮影されるシリーズ3の3つのキーワード
rat, wedding and bow を発表したので、世界中のシャーロキアンが
どんな話になるのか予想合戦しております。
ドイルの原作知識も乏しく優秀な頭脳もない私には参加できません。

ですので私の関心はもうひとつの出来事の方へ。。。


これ!The Sunday TimesをファンサイトCumberbatchwebさんが撮影してupしてくれたもの。どうにもこうにもお気に入りです!

同日、ひとつ前のブログに書いた新ドラマ「Parade's End」第一回が放映されました。
そのドラマ本編の2時間前に、BBCのThe One Showというトーク番組にて
ドラマの主役を演じたベネディクトが出演しました。
一応、ドラマのプロモーションとして自然な流れですけど、
1週間前の活字媒体でのポッシュ・バッシング&ダウントン・アビーの悪口発言のご本人
ですので、視聴者はもちろんその話も期待してたし
テレビ局の方だって、せっかくの看板スター俳優にケチがついたままでは困るしで
発言は果たして「真実」だったか「虚実」なのかを本人が弁明しました。
答えは「言ってないよ」「文脈がねじれてそう解釈されたかも」と。
さあ、これでイギリスのファンは安心して新ドラマの方に熱中できたでしょうねえ。
(いいなあ。。。!)



この番組の司会はChris Evansというテレビ・ラジオの仕事いっぱいしている人で
(あと女性も1名)派手好き・騒ぎ好きという印象を私は持っていたので
どんなことになるのかと思ったのですが、さあすが、BBCの面目もかけた(大げさ?)
騒ぎ以来の初露出カンバーバッチでしたから、きちんと質問もシンプルに
余計な突っ込みもあまり入れることなく、番組にシナリオが綿密に用意された
印象を受けました。
そして「シャーロック3」については「出るよ!」とだけコメントして時間切れ!
そりゃまだ撮影もしてないのにね!


ヴァレンタインちゃんの断髪とファッションがかわいい!これなら頭の固い男でもフラフラと・・・

さて、Parade's EndはDVDが10月1日にイギリスで発売されます。
日本でも発売して欲しいですよね。見たいですよね。あ、NHKさんでもいいな。
それまで、ネットに溢れるイギリス在住の方々の声には耳を塞ぐつもりですけど、
メイキング・オブもすでに放映されていまして、こちらはドラマを見る前でも
余計なネタバレはないので私も安心して見ました。貼っておきます。



お話は、今から100年前、戦争と新しい価値観の台頭する激動のイギリスが舞台。
地主で軍人の古風な男を主人公に、我が侭で美しい妻、婦人参政権論者、
のトライアングル・ラブ・ストーリー。主人公の不倫相手、初めて写真見た時
ちょっと変な顔に見えたけど、かわいいです!
モラルを重んじるけど男としての責任感も強い主人公クリストファーが恋におちる
説得力を感じた!!

ちなみにスタートした24日は、バンク・ホリデイ含む3連休前の金曜日9:00pmで、
普通、人があまり家でテレビなんて見ない、ちょっと逆境環境のなか
視聴率も評判も上々だとネットでちらりと読みました。
いえ、放映開始したらなるべくその話題のニュースはさけてるんですけどねぇ。
先入観なしに作品を愉しみたいからsymbol1

9/5追記
Parade's End主人公の職業は正確には、政府統計学者で戦中は陸軍に従軍、です。




Parade's End報道劇

2012-08-20 01:12:00 | パレーズ・エンド
[[youtube:lBw0A9y-L24]]

新BBCドラマParade's Endの放映に合わせた記事&インタヴュー&写真猛攻撃を
ドラマは日本からは見られないのに、刻一刻と見て読んでいたこの数日でした。
は~、ネット社会ってば情報に国境は随分となくなり、24日にイギリスで
テレビ放映始まったら、今度はその内容がどっとネット上を駆け巡るわけですね。
肝心のドラマは見られないのにね~~!しくしく。。。

主演俳優の新しい写真を見てうっとりし、
英語の報道記事をやっとこさ頑張って読み終わった~~と思う間もなく、
ベネディクト・カンバーバッチ「ポッシュな役ばかりオファーされるんだ。
アメリカに引っ越したくなっちゃうよ。」発言でさらに読み物が増大してしまいました。
えええ?!バッシング?!

私自身は、それを読んで「ああ、また彼のあまのじゃくだな。
パブリック・スクールからオクスブリッジに行きたくなかった時と一緒ね。
ふーん、アメリカねえ。今でも撮影でかなり海外暮らしでしょうに。
でもやっぱり外国に住むというのはしがらみから解放されて楽しいんでしょうね。
2年くらい住んで、それでロンドンに帰ってくるんじゃないかしら。
インタヴューで『やっぱりhomeと呼べるのはここなんだよね』なんて
言うんじゃないかしら・・・」と思ったものでした。

きっと私が日本に住んでるから、イギリスでもアメリカでも彼がいい仕事を
してくれている限り作品を鑑賞できるということには何も変わりがないので
そう思ったのだと思います。どこかに存在してくれることが嬉しい。
それにposhというレッテルを貼られるのを嫌がってるというのは
役者として同じ役柄で定着したくないというのは自然なことかなと。
まあ、ファンというのは、何したって許しちゃうものw

でもその「ポッシュ」発言がイギリスで物議を醸し出したというのは、
それだけ階級社会があの国で根の深い問題なんだと思い出しました。

日本にいると、イギリスの階級差というものは文字通り「遠い国の話」ですので
全くの他人事です。自分は蚊帳の外ですから。
でも、外国人の私でも、ロンドンに住んでた時は意識していましたよ。
だって貧富の差がね、日本の比じゃないのですもの。
普通にお給料いただいて生活する労働者階級はかつかつです。
お金持ちはお金あるのに何やらコネで色々特別なものを安く入手する特権もあるし
逆に失業者とかシングルマザーとかは住宅も無料でベネフィットもらって
生活してるのに、オーガニック・カフェ行ったり子供にブランド靴履かせてるの。
その金はつつましく暮らしてる労働者(つまり自分)の税金からまわってるかと思うと、
上にも下にも「なんだよ~」と言いたくなるのです!

あ~、そしたら、私が今ロンドンに住んでたら、
「Poshなおぼっちゃんが何贅沢言ってんだよ」って思ったのかしら。。。??

でも当地ファンサイトの管理人さんツイートにこんな一文が。
「素晴らしい皆様、ベンの現在の報道にはさぞ心配なことでしょうが
もちろん執筆者達には敬意と礼儀を徹しましょうね。」
んん、やっぱりイギリス人でもファンはファン。
それにしてもファンとしての品位を保とうという呼びかけに心打たれました。

でも、もし私がファンでなかったら、
「どうも最近女子にモテモテのカンバーバッチが、またBBCの主役だぜ。
シャーロックはまあ面白かったけど、何?ふーん今度は時代劇で金持ちの話か。
え?・・・そういう役はいやだって?じゃあ役受けるなよ。何様だよ。
さっさとアメリカでもどこでも行けよ~」(なぜか労働者階級の男)
と思ったかもしれません。

この「Parede's Endの露出」→「発言へのバッシング」後、またカウンター記事が出、
その中でさらにベネディクト・カンバーバッチの経歴や過去発言が現象を振り返るという
意味で紹介されていました。イヤイヤ発言のせいで余計に経歴を注目されるとは。
でもその中で、ベネディクトが悪口を言ったともうひとつのバッシングのネタである
「ダウントン・アビー」の製作者ジュリアン・フェローズの書いた文が100%擁護的で
こんなにいい友人(親の友人)にも恵まれているなんて幸せ者だなあと思いました。
(だけどそれがまた嫉妬の元なんだろうなあとも思う)
ダウントンのことを知らない方は過去に書いたこんな文を参考に・・・
ついでに「シャーロック」の初めてのブログ記事も「ダウントン」と一緒に書いてました。

個人的には天然っぷりも愛すべき性格だと思いますが、世間は甘くないようです。
バッシングに一番傷つくのは本人ですからそれが辛い。
発言が真実でなかったらマスコミ嫌いになるだろうし、
発言が真実だったらそれが無自覚が原因だったと認めるもの辛いだろう。
ぜひともこれはいい仕事で世間を見返してね。名誉挽回してね。
頑張って~~、あなたにはその力があると信じてるから~~

報道の質はともかく、今週末に始まるドラマの注目度は倍増、
放送後にも記事&ツイッターが渦巻くんだろうな~~
そして自分は見られないんだから、ネタバレもいやだし、
しばらくこの件には目と耳をふさいでおこうと決心しています。
あ、でも心配で見たくなっちゃうかも!あ~~どうしたら?!


追記:8/20 14:00
文字媒体だけでなく、テレビのBBCニュースでスタジオのゲストや街の人が語ったり、
ラジオの番組でアクセントの異なるゲストに討論させたりの動画を
今朝YouTubeで見つけて唖然としてしまいました。
一流新聞や公共放送まで巻き込む大問題になるなんて。
クラス、アクセント、バックグラウンドの問題は英国民の重大な関心事だという証拠。