ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

駒花(37)

2017-05-29 07:47:08 | Weblog
2勝2敗で迎えた桜花戦最終局。私にとって、この一局はただの一局ではない。史上3人目の女流3冠がかかっているし、菜緒とのタイトル戦での初対局でもある。今後の自分の将棋人生を左右する大一番といっても、過言ではなかった。

先生とは、昨夜電話で話した。
「3戦で終われば、菜緒ちゃんの勝ちだと思っていたが、最終局までもつれた。菜緒ちゃんは将棋が強いが、さおりは勝負に強い」
耳慣れた言葉だった。先生は私に自信を持たせたかったのだろう。確かに自分自身も、決着を先に延ばして、菜緒の焦りを誘う展開に持ち込みたかったのだから、申し分のない展開になったとも言える。

しかし、私が勝負強く、菜緒が勝負弱いなどというのは幻想なのだ。菜緒は大一番でも堂々と普段どおりの力を発揮するのだから。ただ、私のこれまでの足跡を振り返った時、漠然とではあるが、ここ一番という勝負はものにしてきたような気がする。そうした根拠のない自信が、矢沢菜緒という稀代の天才棋士を前にしても、萎縮することなく戦わせているのは確かだろう。

これまでの4局は、振り飛車対居飛車穴熊、一手損角代わり、横歩取り、相振り飛車と続いたが、最終局は矢倉での進行となった。菜緒との力比べとなる。望むところだった。

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