ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

中学聖日記

2018-12-19 19:17:31 | Weblog
有村架純主演の中学聖日記が昨日最終回を迎えました。生徒と教師の禁断の恋。四半世紀ほど昔、同じくTBSで放送された「高校教師」というドラマを思い出しました。悲劇的な物語に森田童子の歌が心地よく響いた名作でした。ヒロインを演じた桜井幸子は哀しみや寂しさを表現させたら、当時同世代の若手女優の中では群を抜いていたように思います。

さて中学聖日記ですが、人を好きになることの素晴らしさ、苦しさがよく表現されていたと思います。まして女教師と男子中学生の恋という人間の感情としては決して悪ではなくとも、法や倫理の下では許されない現実が丹念に描かれていました。必死で阻止しようとする中学生の母親、それに反発し自らの思いを貫こうとする息子、周囲の視線を気にして最初は腰が引けていた女教師も、次第に自分の気持ちに正直でありたいと考えるようになります。何話か忘れましたが「もうこれほど人を好きになることはない」という男子生徒の言葉が印象的です。美しい風景も効果的でした。

主演の有村さんは大人の女優への脱皮を目指し、初々しさを残しながらも精一杯の演技を見せました。夏川結衣、吉田羊など経験豊富な脇の演技も光りましたが、キャストの中で最も強い輝きを放っていたのが、女教師への一途な思いを好演した新人の岡田健史でした。時間をかけてオーディションで選ばれたそうですが、久しぶりに本物のスターになれる逸材を発見した思いです。岡田君の演技を見ていて、単なるイケメンというだけでなく、その精悍な顔つきに意志の強さや、どこか懐かしさのようなものも強く伝わってきました。まだ19歳。彼の未来は大きく開けました。
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