めちゃカッケーw
コレが発売された頃、「新しいGT-R、実際どーよ?」みたいなことを色々言ってはみたものの、乗ったらそりゃー素晴らしい罠w
実は沖縄で、レンタカーを借りたのですが、その車種を、マーチじゃなくて、ティーダじゃなくて、セレナでもなくて、GT-Rにしたっていう、言ってしまえばただそれだけのことですw
沖縄というのは全般的にレンタカーが安いのです。
今回、GT-Rは1泊2日で48000円とのことだったので、一緒に行った同僚と割り勘ということで、安いと判断し借りることが出来ました。
48000円を高いと思うか、得と思うかは、車好きのなかでも意見は分かれるところかも知れません。
でも、普通はこんなのを借りれるレンタカー屋は、沖縄以外にはまず無いだろうというのは事実です。これほどのスペックのクルマを、5万円で貸切で乗れるというのは、どうしても魅力的にしか思えませんでした。
とまァ、こんな「車好きクソ野郎」のsakubunが、いきなりGT-R運転しますた、って言ったってにわかには信じてもらえないだろうし、どこかへ通報されても困るので、ちょっと堅苦しい言い訳をしました。
で、そういうナンヤカンヤがあって、GT-Rに乗ったわけです。
冒頭でも書いたとおり、もともと素晴らしく惚れこんでいるわけじゃなかったGT-Rも、乗ったらそりゃすばらしいわな、っていうのは、
そうだなァ、たぶん「鈴木あみも、実際に会って見たらスゲー可愛いし、歌も全然上手えわ」
みたいなことだと思う。
しかも、今回我々は単にショールームでGT-Rを見たのではなくて、実際に2日間借り出して自由に運転したのだから、
つまり鈴木あみに「街で偶然会った」のではなく、「1日デートした」くらいのレベルに達している。
それを踏まえて、素晴らしかったと言えるのだ。
よって、鈴木あみと何をしたか、GT-Rでなにをしたか、は各自想像にお任せしたいと思う。
もちろん、他人に迷惑をかけない範疇で、けれども おりこうさんにしていては、鈴木あみをお持ち帰りは出来ないはずだ。
※注:鈴木あみの評価があまりに低い方は、「鈴木えみ」に置き換えて各自読んでください。
まず、速い。
あるいは、このクルマを語る上で、最高出力というのがスゴイわけじゃないのかもしれない。
480馬力を出せるクルマなら他にもたくさんあるし、改造すればそこらのスポーツカーもすぐこのくらい出るのだろう。
それを、いとも簡単に、平然と、出せてしまうこと。
それ以外の走行中は、羊の皮を被って、まったくの普通のクルマで、新型の良く出来たレガシィかと思うほど、おだやかで静かな乗り心地で、しかしひとたびアクセルを踏み込むと、どのギア、どの回転数からも、怒涛のトルクが湧出してくる、このことが最もすごいことかも知れない。
なにしろAT。(2ペダルMT)
多少足を固めたレガシィだと言われれば信じてしまうほど、普通の乗り心地でありながら、強いコーナーでも断じて安っぽいロールをしない。
従来のクルマが高速道路で、「ここはちょっと飛ばしたくなるストレートだな」という程度のストレートは、ほとんどの場合、GT-Rにとっては全く足りない直線距離だ。
もっとも、距離がいくら足りなかろうと、すぐにリミッターの効く188km/hに到達する(のだろう)けれど。
しかもそれは、どのギアを選んでいても同じ。
ギアチェンジも必要ないかもしれない。
もしかしたら、日本の公道でのあらゆるシーンは、このクルマの3速固定か4速固定で済まされるかも知れない。
それくらいのトルク。
でも、だれもそんなつまらないことはしないだろうし、その前に、いくらMTモードに入れていても、許容を超える回転数を超えれば(下回れば)、すぐにクルマが勝手にギアを下げてしまう。
まァ、走りに関しては、もっと上手なジャーナリストが各雑誌でいろいろ書いているだろう。
デザインも、リアからの眺めはイイかも知れない。
わざとらしくポリゴングラフィックのように折れ目をつけたデザインは、どこか箱スカやケンメリを思わせられるのは、俺だけだろうか
もちろん、R34の雰囲気も強く受け継いでると思う。
「赤が目立ちすぎて嫌だね」って、乗った3人で話したけれど、ボディ下部のダークグレーとのツートーンカラーと捉えて見れば このカラーリングも、R30のシルエットフォーミュラのイメージと通ずると感じた。
いまだに、このクルマのサイズが捉えられない。
すごくデカくも見えるし(実際デカい)、でもスポーツカーらしく妙にコンパクトに見えるときもある。
ただ、着座位置はもっと低く取りたいな。これもレガシィを思わせる点だった。
アテンザのほうがもっとアイポイントは低いんじゃないかな。
後部座席は、かつてのスカイラインの感覚でいると、とても狭い。
とは言っても、スープラやRX-7の後部座席の倍くらいはあるから、座れなくはない。
でも、RX-8には遥かに負ける。
そんな広さ。
重大な欠点をここで挙げるとすれば、助手席までもが電動シートを奢られていること。
後部座席の乗り降りにものすごい時間が掛かる。
これは大きなストレスになるばかりか、事故の脱出の際、命に関わるのではないかとも思った。
もし、車両が大きく変形するような事故で、電動シートも故障してしまったら・・・。
あるいは、電動の解除方法があったのに見つけられなかったのかも知れないけど、とにかくそこは気になった。
グローブボックスの内側の素材や、トランクリッド裏面の溶接面の処理を、調子こいて嘗め回して見たら、この車がいかに厳しいコストで作られているかを改めて知る。
そりゃ、これだけのエンジンにデバイスをモリモリ奢られたマシンが、700万円代で抑えられたのだから、仕方のないことだし。
34までもGT-Rであれば、そんな細かいところ、だれも期待しなかったと思う。
いまや、GT-Rはこのあたりがユーザーによって微妙に違った期待を持たれているのではないかなあ?と思った。
ある人は、今までのGT-Rの延長。
ある人は、インプレッサやランエボのライバル。
ある人は、ポルシェ911のライバル。
ある人は、M3のライバル。ボクスターのライバル。
どれも微妙に違ったキャラを期待されているのだろうな。
でも、このクルマは、長く日本車の象徴として君臨するのだろう。
よくも悪くも。
沖縄では、米軍と思しき外人が、中古のレガシィやBMWで走り回っていた。
彼らは一様に、GT-Rの横につけ、写メを取ったり、話しかけてきてはグッジョブの挨拶をしていった。
(最初はちょっとビビったがw 皆いい人そうだった)
このクルマが背負わされてるのって、そういうものなんだなー、と。
何馬力、ニュル何分何秒、ゼロヒャク何秒、とか、もちろんそういう数字がスゴイことも重要なんだけど、
それがあった上で、何人(なんぴと)にも憧れられる対象であり続ける、という、なんか広大なスケールの使命を負わされてるんだなァ、と。
そんなことを何度も考えながら、最後は泣く泣くレンタカーに返しにいった。
燃費は6.6km/L。
良いとも言えるし悪いとも言える、ニクい数字。