8月もいよいよ終わりを迎えますが、
この暑さはまだ続くようです。
「週末ブロガー」(?)の私、8月7日以来3週間、更新を空けてました。
ちなみにまだ夏風邪は完治しておらず、今までにない体調のおかしさ。
でも動けるんで働いてますが。
書籍・文献を購入して読むのがインプット。
そして、ブログを更新するのがアウトプット。
アウトプットしたいネタは尽きなかったんですが、
今月は、気合いを入れたいアウトプット案件がありまして、
こちらのほうが空いてしまった次第です。
インプットについてですが、
今年に入って8カ月の書籍代は10万円を超えました。
(欲しい本はまだ沢山ありますが、何とかセーブしてます)
でも、自慢なんかできませんよね。
例えば内田樹氏の場合、月間の書籍代が10万円だそうです。
尤も、積読分も含めてとのことですが。
(私は積読、ほとんどありません)
プロの書き手は違いますよね。
で、その内田樹氏の「行動」が波紋を呼んでいるようです。
【仏文学者の内田樹さん「スト」宣言に賛否 売れっ子新刊ラッシュに待った】
このYahoo!記事、いずれ消えるんでしょうから、抜粋・要約いたします。
▼仏文学者で神戸女学院大教授の内田樹(たつる)氏が、
ブログ上で一部の自著の刊行にストップをかけることを宣言。
▼旬の書き手に群がり、出版点数を増やす「バブル」を生み出しては、すぐにはじける。
出版界のそんな“悪弊”を批判する行動だが、書き手たちの賛否は割れている。
▼発端は大手書店の店長が書いた8月12日付のブログ。
「伝える力」が100万部を突破したジャーナリスト、池上彰さんらの「バブル」に触れ、
人気の著者に依頼が殺到する結果、質の落ちた本が出回って著者も疲弊していくとして、
その悪循環を批判した。
▼十数点の出版企画を抱える売れっ子の内田さんはすぐに反応した。
13日付のブログに「大量の企画が同時進行しているのは、
編集者たちの『泣き落し』と『コネ圧力』に屈したためである。
(略)『バブルのバルブ』を止めることができるのは、書き手だけ」などと記し、
4冊分の校正刷りの確認を“塩漬け”すると宣言。
14日付で「日程がタイトであれば、書きもののクオリティはあらわに下がる」
と理由を説明した。
内田樹氏のブログは、私のブログのブックマークに入れてますが、現在、つながらない状態です。
▼一方、店長に「バブル」と指摘された脳科学者の茂木健一郎氏は
自身のブログで変わらず執筆を続ける姿勢を強調。
経済評論家の勝間和代さんもブログで、
「当事者がコントロールできるものではない」と、
内田さんとは対照的な考えを示すなど反響が広がっている。
で、重要なのが、以下に記された出版業界の現況。
▼騒動の背景には、不況下で加速する新刊ラッシュがある。
書籍と雑誌の販売金額は昨年、21年ぶりに2兆円を割り込み、
返品率は4割を超えた。
売り上げの減少を補うため、出版社は自転車操業的に点数を増やしており、
昨年の新刊は過去最多の7万8,555点。
頭数をそろえるため、引き出しが豊富で部数が見込めるビッグネームに頼る傾向に拍車がかかる。
▼「途中で企画がストップすれば、収益見込みの修正が必要」(出版関係者)だけに、
各社の編集者はほかの書き手に賛同の動きが広がるのを警戒する。
ただ、内田さんを支持する専門家は少なくない。
▼早稲田大大学院の永江朗教授(出版文化論)は
「安価で手軽な編集ができる新書ブームがあった10年ほど前を境に、
メガヒットした書き手に安易に依頼する傾向が加速した。
対談や講演のテープを起こしただけの安直な作りの本が増えれば、
読者離れを早め、出版文化の先細りを招くだけ。
業界は今回の問題提起を真摯(しんし)に受け止めるべきだ」と警鐘を鳴らしている。
私が赤文字で強調した出版社の「自転車操業」のカラクリですが、
佐々木俊尚氏の『電子書籍の衝撃』でも指摘されていますね。
(出版業界の方々には周知のことでしょうけど)
永江朗氏の「本のニセ金化」論を敷衍する形です。
「本のニセ金化」とは、出版社が取次に支払う返本分の返金を相殺するため、
本を紙幣がわりのごとく刷りまくる、という悪循環のことです。
「本が売れねえよ」⇒「返本が増えちゃうよ」⇒「取次に返金せにゃならん」⇒「本を刷り続けねば」⇒「ますます売れねえよ(泣)」⇒「いよいよ赤字が心配だ!」⇒「ますます刷るしかねぇべよ」
そりゃ、出版社にとっては存亡に係る問題なので、賛否両論があって当然でしょう。
私の立場としては、内田樹氏の行動を支持します。
私の推測ですが、今回の行動のみで書籍“バブル”問題を解決することは不可能であり、
内田樹氏もご承知のことだと思うんです。
勝間氏や茂木氏や池上氏が、内田氏の意思に賛同するなんて考えられませんし。
期待なんぞ出来ないでしょう。
だが、しかし、(新左翼的言い回し-苦笑)
社会的に影響力のある書き手(内田氏)の問題提起の意味は小さくないと考えます。
内田氏(のブログ)が“匿名の卑怯者共”から攻撃されるリスクを背負ってまで。
出版業界各社との軋轢もあるでしょう。
今回の件では、業界の“内からの構造改革”の必要性を感じますね。
前出の『街場のメディア論』を読めばよくわかります。
「出版危機を出版外的な要因を持って説明して、それで出版界の人たちが納得している限り、出版危機は止まらないと僕は思います。たしかに金融危機も、日本人の知的劣化も、グーグルやアップルの新製品攻勢も、日本の出版人の与り知らぬところで起きている出来事です。でも、そのせいで本が売れなくなったという説明をもし出版人が認めたら、そこから導かれる実践的結論は『オレには責任がない』。だから、『何もしない』です」 (同書129ページより)
一読書家として、価格もサイズも手頃な新書には助かってます。
しかし、明らかに内容が薄い本も少なくはありません。
知人が著した新書でも、「こりゃねーだろ」というものもありました。
著者のせいではないんですね。
iPad を買ったばかりの私ですが、こう断言できます。
興味のある内容でも、しょーもない本は電子書籍で買います。
(発行点数が多くなればですが・・・)
しかし、“読みごたえ”のある本、
自分の“理想我”にとって必要な価値のある本は、
断固、紙の本を買い続けます。
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お読み頂き有難うございます。
(↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。
この暑さはまだ続くようです。
「週末ブロガー」(?)の私、8月7日以来3週間、更新を空けてました。
ちなみにまだ夏風邪は完治しておらず、今までにない体調のおかしさ。
でも動けるんで働いてますが。
書籍・文献を購入して読むのがインプット。
そして、ブログを更新するのがアウトプット。
アウトプットしたいネタは尽きなかったんですが、
今月は、気合いを入れたいアウトプット案件がありまして、
こちらのほうが空いてしまった次第です。
インプットについてですが、
今年に入って8カ月の書籍代は10万円を超えました。
(欲しい本はまだ沢山ありますが、何とかセーブしてます)
でも、自慢なんかできませんよね。
例えば内田樹氏の場合、月間の書籍代が10万円だそうです。
尤も、積読分も含めてとのことですが。
(私は積読、ほとんどありません)
プロの書き手は違いますよね。
で、その内田樹氏の「行動」が波紋を呼んでいるようです。
【仏文学者の内田樹さん「スト」宣言に賛否 売れっ子新刊ラッシュに待った】
このYahoo!記事、いずれ消えるんでしょうから、抜粋・要約いたします。
▼仏文学者で神戸女学院大教授の内田樹(たつる)氏が、
ブログ上で一部の自著の刊行にストップをかけることを宣言。
▼旬の書き手に群がり、出版点数を増やす「バブル」を生み出しては、すぐにはじける。
出版界のそんな“悪弊”を批判する行動だが、書き手たちの賛否は割れている。
▼発端は大手書店の店長が書いた8月12日付のブログ。
「伝える力」が100万部を突破したジャーナリスト、池上彰さんらの「バブル」に触れ、
人気の著者に依頼が殺到する結果、質の落ちた本が出回って著者も疲弊していくとして、
その悪循環を批判した。
▼十数点の出版企画を抱える売れっ子の内田さんはすぐに反応した。
13日付のブログに「大量の企画が同時進行しているのは、
編集者たちの『泣き落し』と『コネ圧力』に屈したためである。
(略)『バブルのバルブ』を止めることができるのは、書き手だけ」などと記し、
4冊分の校正刷りの確認を“塩漬け”すると宣言。
14日付で「日程がタイトであれば、書きもののクオリティはあらわに下がる」
と理由を説明した。
内田樹氏のブログは、私のブログのブックマークに入れてますが、現在、つながらない状態です。
▼一方、店長に「バブル」と指摘された脳科学者の茂木健一郎氏は
自身のブログで変わらず執筆を続ける姿勢を強調。
経済評論家の勝間和代さんもブログで、
「当事者がコントロールできるものではない」と、
内田さんとは対照的な考えを示すなど反響が広がっている。
で、重要なのが、以下に記された出版業界の現況。
▼騒動の背景には、不況下で加速する新刊ラッシュがある。
書籍と雑誌の販売金額は昨年、21年ぶりに2兆円を割り込み、
返品率は4割を超えた。
売り上げの減少を補うため、出版社は自転車操業的に点数を増やしており、
昨年の新刊は過去最多の7万8,555点。
頭数をそろえるため、引き出しが豊富で部数が見込めるビッグネームに頼る傾向に拍車がかかる。
▼「途中で企画がストップすれば、収益見込みの修正が必要」(出版関係者)だけに、
各社の編集者はほかの書き手に賛同の動きが広がるのを警戒する。
ただ、内田さんを支持する専門家は少なくない。
▼早稲田大大学院の永江朗教授(出版文化論)は
「安価で手軽な編集ができる新書ブームがあった10年ほど前を境に、
メガヒットした書き手に安易に依頼する傾向が加速した。
対談や講演のテープを起こしただけの安直な作りの本が増えれば、
読者離れを早め、出版文化の先細りを招くだけ。
業界は今回の問題提起を真摯(しんし)に受け止めるべきだ」と警鐘を鳴らしている。
私が赤文字で強調した出版社の「自転車操業」のカラクリですが、
佐々木俊尚氏の『電子書籍の衝撃』でも指摘されていますね。
(出版業界の方々には周知のことでしょうけど)
永江朗氏の「本のニセ金化」論を敷衍する形です。
「本のニセ金化」とは、出版社が取次に支払う返本分の返金を相殺するため、
本を紙幣がわりのごとく刷りまくる、という悪循環のことです。
「本が売れねえよ」⇒「返本が増えちゃうよ」⇒「取次に返金せにゃならん」⇒「本を刷り続けねば」⇒「ますます売れねえよ(泣)」⇒「いよいよ赤字が心配だ!」⇒「ますます刷るしかねぇべよ」
そりゃ、出版社にとっては存亡に係る問題なので、賛否両論があって当然でしょう。
私の立場としては、内田樹氏の行動を支持します。
私の推測ですが、今回の行動のみで書籍“バブル”問題を解決することは不可能であり、
内田樹氏もご承知のことだと思うんです。
勝間氏や茂木氏や池上氏が、内田氏の意思に賛同するなんて考えられませんし。
期待なんぞ出来ないでしょう。
だが、しかし、(新左翼的言い回し-苦笑)
社会的に影響力のある書き手(内田氏)の問題提起の意味は小さくないと考えます。
内田氏(のブログ)が“匿名の卑怯者共”から攻撃されるリスクを背負ってまで。
出版業界各社との軋轢もあるでしょう。
今回の件では、業界の“内からの構造改革”の必要性を感じますね。
前出の『街場のメディア論』を読めばよくわかります。
「出版危機を出版外的な要因を持って説明して、それで出版界の人たちが納得している限り、出版危機は止まらないと僕は思います。たしかに金融危機も、日本人の知的劣化も、グーグルやアップルの新製品攻勢も、日本の出版人の与り知らぬところで起きている出来事です。でも、そのせいで本が売れなくなったという説明をもし出版人が認めたら、そこから導かれる実践的結論は『オレには責任がない』。だから、『何もしない』です」 (同書129ページより)
一読書家として、価格もサイズも手頃な新書には助かってます。
しかし、明らかに内容が薄い本も少なくはありません。
知人が著した新書でも、「こりゃねーだろ」というものもありました。
著者のせいではないんですね。
iPad を買ったばかりの私ですが、こう断言できます。
興味のある内容でも、しょーもない本は電子書籍で買います。
(発行点数が多くなればですが・・・)
しかし、“読みごたえ”のある本、
自分の“理想我”にとって必要な価値のある本は、
断固、紙の本を買い続けます。
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