南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

雲の上のブラディ・マリー

2007-08-31 00:02:09 | Weblog
今、香港から成田へ向かう飛行機のなかでこれを書いています。
機内ではアップロードできないので、日本に着いてからアップ
ロードします。今回は久々にJALに乗ってみました。My Wife
言っていたように、キャビンアテンダントがかなりmaturedで
すね。別の日系の航空界社のほうが、若い感じがします。

私の座席の区域を担当したベテランのキャビンアテンダントさん
は、「御食事は、うな丼と中華風焼きそばがありますが、どうし
ますか?中華はもう食べ飽きましたよね?」とか言ったり、
うな丼をあまり食べなかったので「ほとんど召し上がってない
ようですけど、お下げしてよろしいですか」とか言うのです。
ちょっと一言多い。機内食を食べようが、残そうが、ほっといて
くれ~と言いたくなってしまいました。キャビンアテンダントに
そこまで干渉されたくはないものです。

と問題発言をしてしまったところで、何かフォローしないといけ
ないのですが、そういえば、この上の写真のブラディ・マリー、
美味しいですね。この間はキャセイで同じ飲み物を頼んだのです
が、なんか水っぽい感じで、あまり美味しくなかったと記憶して
います。

私は、飛行機に乗ると、昔はウォッカ・トニックをよく飲んで
いましたが、最近は、スコッチのロックか、ブラディ・マリー
です。ずーっと昔は、ドライ・シェリーを飲んでいたこともあり
ます。ビールを飲むときもありますけど。

ブラディ・マリーとは、ウォッカ・ベースのトマトジュースを
使ったカクテルなのですが、本格的なものになると、ウースター
ソースを入れたり、マドラーの代わりにセロリを使ったりします
ね。欧米では、二日酔いの朝に迎え酒として飲んだりするのだと
か。また、アメリカの禁酒法の時代、お酒に見えないお酒、酔え
るトマトジュースとして人気が広まったみたいですね。

さて、この「ブラディ・マリー」って、何かすごいネーミングで
すね。日本語に訳すと、「血だらけのマリー」。ちょっとこれは
思わず引いてしまいそうな名前ですね。何でこんな名前がついた
のか、想像力を掻き立てられてしまいますね。

実は、イギリスのエリザベス一世が即位する前の話しです。
日本がまだ織田信長がまだうつけものと言われていた頃だと思い
ます。間違っていたら許してください。その頃、イングランドに
女王メアリーという人がいました。彼女は、ヘンリー八世の娘な
のですが、奥さんのたくさんいた彼の子供の間で、王位継承の
いざこざがありました。

彼女は熱心なカトリック信者であったので、5年くらいの在位の
期間に、当時勢いを増して来ていたプロテスタントを大弾圧しま
す。300名くらいのプロテスタントの指導者を処刑したのだとか。
その恐ろしさゆえ、人々は彼女のことを「ブラッディ・メアリー」
と呼んで、恐れたのだとか。

同じ時代に、スコットランドの女王であったメアリー・スチュ
アートのほうが、「ブラッディ・メアリー」の元祖かと思って
いたのですが、これは私の誤解でした。このメアリー・スチュ
アートの話しは、以前NHKの特集で見た事がありますが、すごく
複雑なサスペンスで、おもしろかったです。虐殺と裏切りと
陰謀の渦巻く世界です。でも本当の「ブラディ・マリー」は
メアリー1世のほうだったのですね。メアリー1世の後は、
有名なエリザベス1世の治世となります。

時を超えて、「ブラディ・マリー」という名前が、カクテルの
名前として残ったわけですが、このカクテルを飲むと、いつも
16世紀のイギリスの複雑な歴史を連想してしまいます。
このカクテルのかすかなほろ苦さが、その複雑な時代を
象徴しているのでしょうか。

そんなことを考えながらブラディ・マリーをちびちび飲んで
いると、早く酔いが回ってしまいそうです。